日本のうたごえ祭典出演は10度目くらいであろうか。遠方で開催される祭典には、
今後は参加する機会もそうないだろうと思っていたのだが、震災復興は遅々として進ま
ず、原発事故終息も目途がたたず、食と農も平和も人権も危うい政治情勢では、歌える
うちは機会を活かさなければという思いも一方であった。
そこで、県のうたごえ協議会の推薦で参加が可能なオリジナルコンサートへの出演を
検討していたところ、9月に開かれた茨城のうたごえ合唱発表会で、合唱発表小編成の
部への推薦を受けた。
しかし、祭典3日目の11月4日のオリジナルコンサートについては検討してはいた
ものの、予定外の小編成への参加については無理だと判断した。
ところが、同日同会場での開催であるのでと照会され、二つの音楽会への参加を勧め
られ、それで二つとも出ることになった。
11月4日、吹田市文化会館の中ホール(オリコン)と小ホール(小編成)の出演時
間を調整していただいて、何とかなるだろうと考えた。
当日の演奏メンバーは、北嶋誠、久保田秀幸、大泉和美、加藤浩一の4名。大阪市内
のホテルを出て、電車を乗り継ぎながら会場に到着すれば、すでに開場時間は過ぎて、
両ホールでの出演受付やらベースアンプの手配などをしている間にオリコンのリハーサ
ルが迫っていた。
リハーサルが終われば間もなく本番のステージである。
オリコンの演奏曲は、「望郷」(作詞 比佐和美 作曲 佐藤せいごう)。
オリコンが終わると、昼食を取る間もなく会場側広場で小編成の部のレッスンを20
分ほど行なった。
これまたリハと本番をすみやかにこなし、日程は終了した。
小編成の演奏曲は、「いつの日か(作詞 笠木透 作曲 北嶋誠)「よみがえれ浜通
り(作詞作曲 北嶋誠)」の2曲を特別バージョンで演奏した。 即刻会場を後にして
、またまた電車を乗り継ぎ、新大阪駅で弁当を買って、新幹線の中でやっとお昼にあり
つけたのは、かれこれ4時過ぎになっていた。
気がつけば他チームの演奏をほとんど聴くこともなく、新幹線の人となっていた。
この度もまた反省点は多々あるが、多様な経験が私たちの次の演奏活動への糧ともな
っている。