北嶋誠のブログ

私の考えていること、言いたいことなどなど。

08年北関東憲法フォークジャンボリーin那須塩原

2008年09月22日 21時24分30秒 | Weblog
 日本国憲法第九条を変えて、戦争をする国づくりを進めようとしている人たちがいます。戦争で何を得ようというのでしょうか。国が引き起こした理不尽な戦争で何があったのか思い起こしてみましょう。

 言葉には言い尽くせない無数の非情な出来事。その歴史が教訓とされていないようです。

 私たちは戦争には反対です。もう二度と何と言われようと戦争はしません。
 今、平和、安全保障、自衛、正義、大儀、国際貢献などと美辞麗句を並べたてて、これを口実に戦争をしようとしています。これに騙されてはいけません。私たちの旗印は明快に「戦争の放棄」です。

 そして、連根の会を結成してフォークソングでメッセージを発信しています。
 戦争反対と叫ぶこともできず、泣く事も許されない時代がありました。そして今の時代、私たちは歌を作り歌い続けます。

 昨年は茨城県結城市で第1回の北関東憲法フォークジャンボリーを開きました。今年、来年と継続して発展させていきましょう。

 そこで、今年の北関東地域の憲法フォークジャンボリーについての最新情報をお知らせします。

 2008北関東憲法フォークジャンボリー

「貧しさが広がることは戦争への一里塚です。人間らしく働き生きることと戦争にno!
と言うことは一つです。派遣やパートなど低賃金の仕事しかない。老人や障害者などが生きずらい。飼料や燃料代の高騰で農畜産業が赤字。もっと人間らしく働き生きていくことができるよう。今の苦しさに負けないように。そんな思いを歌にこめて。憲法フォークジャンボリーin那須に集まりましょう。」
 
 日時 11月9日 日曜日
   開場 午後12じ30分
   開演 午後1時
   終演 午後4時

 会場 那須塩原市(旧黒磯市)
    黒磯文化会館

 会費 1500円(当日2000円)

 出演予定者
 笠木透と雑花塾(ゲスト・岐阜)
 えりのあ(特別出演・栃木)
 小野操と仲間たち(栃木)
 那須野が原九条ハーモニー(栃木)
 坂本健(栃木)
 館林ロストシティーランブラーズ(群馬)
 ヒューマンファーマーズ(茨城)
 東京クラブランナーズ(東京)
 いわき雑魚塾(福島)
 ほか、地元の数チームも出演予定

 また、これにさきがけて、10月11日(土)には、那須塩原市(旧黒磯市内)の埼玉(さきたま)公民館において、プレコンサートを開きます。

 本番成功に向けての意見交換や企画検討もしますので、こちらの方も奮ってご参加ください。是非実行委員会に参加していただいて、平和と憲法第九条を守るコンサート作りを楽しみましょう。

 お問い合わせ、ちけっとの申し込みは
 実行委員会 小野操 tel/fax
        0287-75-3496
  連根の会 北嶋誠 tel/fax
        0296-35-0931

害米輸入は許す米(まい)・その2

2008年09月18日 01時07分51秒 | Weblog
 ミニマムアクセス米(輸入米)の事故米(汚染米)が偽装され、不正に食用に転売されていたことが内部告発によって発覚し、各方面に波紋を広げている。

 不祥事続出の食品企業、その企業倫理はどうなっているのかとお怒りの方も多いだろうが、そもそも人間の命や健康にもかかわる食料品ですら、利潤追求の対象でしかない企業は決して少なくないのである。

 これまでの一連の食品偽装事件を検証すれば明らかなことである。

 また農水省の検査体制はお粗末だし、ma米が汚染米なら即刻返却すれば良いことだがそれはしてこなかった。また実際には、大量に輸入したma米を長期間倉庫に積み上げておいたために、品質はより劣化し、かびも蔓延したようである。

 太田農水相は、「健康に影響はないからジタバタしていない」と発言し、問題となっている。

 そしてこの汚染米の処理を巡って、業者と農水省の癒着も問題となっている。

 ただメディアは、汚染米を流通させた業者と農水省を批判派するものの、まだまだma米そのものを問題にしてはいない。

 何ら義務でもなく道義もなく、国内外に損害を与えるだけの、ma米輸入は中止すべきである。

 それに、農水大臣を含めて農水省は政府機関なのである。自民党政府の下、ma米輸入も減反政策も、農水省は自民党農政の忠実な遂行者にすぎない。

 農水省を改めたいと思うなら、現在国民そっちのけで総裁選の茶番劇を演じている自民党政治を改める以外にないだろう。

 ところで今回の汚染米については、残留農薬やかび毒アフラトキシンなどの名が上げられている。

 わがヒューマンファーマーズは、米をはじめ食と農を守れ!と、この国民的課題をテーマにしてフォークソングを創作し歌ってきた。

 特にポストハーベスト残留農薬やかび毒アフラトキシン、農産物輸入自由化と食の安全の問題などについては、歌い続けてかれこれ20年にもなる。

 その意味では自画自賛になってはしまうかも知れないが、これまでの創作表現活動の正しさが立証されたと思っている。

 現在の食と農をめぐる情勢は決して楽観はできないが、国民世論は、食の安全に関する幾多の事件事故等を経験するなどして、いよいよ覚醒の萌しをみせている。

 ヒューマンファーマーズもここからがいよいよ正念場なのである。広範な国民共同運動の中で、わがポリシーに基づいてやれるだけのことはやって生きたい。

 ところで、ミニマムアクセス米は、1993年に当時のガット・ウルグアイラウンド(関税と貿易に関する一般協定)で作られた。おりしもこの年は未曾有の大冷害による米パニックが起きた年だが、それ以前は米が余っているとして減反を拡大強化してきた。まさに仕組まれた米不足、米パニックであったのだ。

 そしてこの年には外米の緊急輸入が強行され、このことが、米輸入解禁の絶好の口実とされたのである。

 米の輸入自由化を最大のビジネスチャンスともくろんでいた輸出国や穀物メジャー、国内外の米穀商社の要求の方向に進行していった。

 MA米はその後1995年からスタートしたwto協定(世界貿易機関)のもとで制度化され、年々拡大され、昨年は77万tにも及んでいる。

 ところで日本政府は、このMA米は最低限の義務輸入だと説明してきたが、WTO協定原文の正確な解釈は輸入機会を提供するということで、決して義務ではない。だから拒否しても制裁を受けることもない。 まさに米国と内外の米穀業者の直接的圧力によるものなのだ。

 世界は今、穀物の不作不足高騰で飢餓や暴動が起きている状況にある。国内では害米輸入が日本農業と国民消費者に重大な脅威と実質的損害を与えている。MA米輸入と減反は即刻やめるべきである。

 国内生産を回復して、国産米で備蓄を確保すること。食用はもちろんのこと、加工用や飼料用など多方面に、そして最大限に国産米を活用していくべきである。

 そのために先ず、生産費を償える価格保障で、農業経営と農家生活の安定をはかり、水田と稲作の再生によって、食糧危機や環境危機にも備える対策としていくべきである。

 今回の事件は、食の安全、食料自給率、米価暴落と農家経営の破綻など、この国の食料農業政策の根幹に関わる問題だけに、徹底解明されなければならない。

 そしてやはりこの問題を、来たる総選挙の重要な争点にしていかなければならない。


害米輸入は許す米(まい)・その1

2008年09月18日 01時04分35秒 | Weblog
 工業用に使用されるはずのミニマムアクセス米(輸入米)のいわゆる事故米が、食用に不斉転用されていたことが内部告発によって発覚した。

 私たちはそもそも米の輸入自由化には反対である。しかし農民には減反を強制しながら、要りもしないミニマムアクセス米を輸入している。しかもMA米輸入が実施されている現状で、食の安全を確保するための最低限の査体制も確立されておらず、企業倫理もまったく欠如している。

 農水省御用達のイカサマフーズカ何かは知らないが、一年も前に告発があったにもかかわらず、ご丁寧に事前通知をして調査を実施するなど、まったく馴れ合っているとしか言様がない。

 しかも残留農薬メタミドホスや、猛毒で発がん性のあるかび毒のアフラトキシンを含有するような汚染米を、白々しく事故米などと称している。

 それだけではなく、内容に問題があることを、十分承知しながら偽って販売している。

 外米を国産米と偽って販売したり、故意に混米するなどしている。

 また、組織的にカビの除去作業などもしており、これは明らかに確信犯で、食品偽装事件と言えるのではないだろうか。

 また、このような汚染米が加工や混米されて、かなりの食品業者に流通しているとどうじに、長期間に渡って、何も知らない消費者の口に入っていたことになる。
 そして、これらのことはまだまだ氷山の一角に違いない。

 ところで、このブログのタイトルは、害米輸入は許す米(まい)としゃれたつもりだが、本当は茨城県人としては、害米輸入はだめだ米(べい)とか、やばい米(べい)としゃれたかったのだが、主食の米問題は国民的過大なので、一応は標準的にしゃれたつもりである。

 しかし、この許す米という文字も、茨城県人なら許すまいとは読まずに、許すべいと読む恐れがある。そうなるとまったく逆の意味になってしまう。

 いずれにしても、世界の飢餓人口が9億人を越え、世界的な食料不足が深刻になりつつある時に、この国が要りもしない米を輸入することは、国内の米価を暴落させ、稲作と水田を崩壊させるとともに、国民にはいかがわしいものを食わせるという、まさみ二重三重の誤りである。

 今回の事件についても痛切な教訓としてma米輸入と強制減反は即刻中止すべきである。

中途失明者の成せる技

2008年09月10日 23時39分24秒 | Weblog
 視覚障害者へのアンケートで、貴方の情報源は何ですか?と問えば、まだまだテレビやラジオなどと答える方が最も多い。

 録音図書、ましてやパソコンなどと答える人は極少ない。

 わずかに、偏向した情報やお粗末な情報、退廃的な情報などが与えられ、必要な情報や得たい情報が得られないという現実がある。

 ましてや中途失明者の場合は、落胆が激しく、自宅にこもりきりで、ラジオが友達という人も少なくない。

 それでも情報を得ていくためには、書籍や新聞などの場合は点字や録音物の活用ができるし、10年くらい前からは音声パソコンが普及してきている。ただ、これらをマスターしていくためには、まだまだ条件整備が十分とはなっていない。
 
 ところで、北嶋まことのブログの「かすみがうら市にカフェanana 美声・美貌・美味・美談?」の記事に対して、すずき産地からのコメントが届いたので応えておきたい。

 知りたいことはその記事の冒頭で、 「hanana怪店!じゃあなかった開店おめでとう!」 という部分の「怪店」と「開店」漢字を使用した駄洒落が、目の見えない人にどうして書けるのかという事だと思う。一言で言えばこれは中途失明者が成せる技なのである。

 私は生まれつきの全盲ではないので、その立場はよく判らないこともあるが、基本的には生まれながらにしての全盲の方は漢字を知らないはずである。

 一方、私のような中途失明者の場合は漢字を知っている。

 音声パソコンの操作で、ひらがなでうちこんだ文字を漢字変換することが可能なのである。

 私は、基本的に駄洒落は才能ではなくセンスだと思っている。そして傑作もあるが駄作愚作も多いはずである。とにかく駄洒落を言い続け、自然に浮かんでくるほどに駄洒落癖をつけて、駄作愚作は使用しないようにすることが肝心だと思う。

 今回のhanana開店に際しての駄洒落にこの開店という言葉を強く意識させるという点に留意して考えた。まずオーナーである吉川路子のイメージを思い浮かべた。彼女は快女であり怪女でもある。そうだ怪店でいこう!となる。これは、怪という漢字とその意味が理解できている中途失明者だからこそ成せる技なのである。

 次にパソコンに文字を書き込む段である。まずローマ字でkaiと打ち込む。このまま確定キーを押せばかいというひらがなになる。確定キーを押す前に変換キーを押すと次々に漢字をはじめとする変換文字が出てくる。その一文字一文字を音声が読み上げる。

 例えば、会(かいしゃのかい あう)、貝(かいがらのかい)、買い(ばいしゅうのばい かう)、蟹(こうかくるいのかに)、下位(かとうなのか した たんいのい くらい)、甲斐(こうおつのこう かいのくにのひ)、解(かいけつのかい とく)、回(かいてんのかい まわる)、快(ゆかいなのかい こころよい)、飼い(しいくのし かい)、戒(かいりつのかい いましめ)、界(せかいのかい)、海(かいがんのかい うみ)、階(にかいだてのかい)櫂(きへんには
ねのしたにふるとり かじ)等々でテきて、ようやく怪(かいぶつのかい あやしい)がでてくる。

 ここで確定キーを押せば怪の漢字となる。これだけ変換文字が多い場合は、怪物や怪傑などという漢字を打ち出して、怪以外の不必要な語句を消去すれば良い。
 このような作業を経て駄洒落作品は完成する。いずれにしても所詮は駄洒落は駄洒落、大した意味はないのかも知れない。

アルパコンサートと納涼会

2008年09月09日 23時35分44秒 | Weblog
 茨城視覚障害者の生活と権利を守る会(茨城視生会)主催のアルパコンサートは、8月31日に水戸市の男女文化センター5fビヨンドで開かれた。

 50人が定員で、そう広くない多目的に使用できる部屋だが、予想を上回り定員いっぱいの参加となった。

 視覚障害者、特に中途失明者は落ち込んでいる人が多く、仕事や滑動には制限があるし、外出や移動なども敬遠しがちである。コンサートは良かれと思っても、運転手やらサポーターやらがいないと、なかなか参加することですら困難なのである。

 また一般市民に酸価を呼びかけるために、新聞などに宣伝を載せても必ず効果が上がる訳ではない。

 あいさつに立った大里会長は、「いつもは10人か15人くらいしか来てくれないのに、今日はたくさん来ていただいて」とご満悦であった。これで「もうやめようよ」などという口癖もなくなるかも知れませんね。

 演奏者はアルパを弾き始めてから7年目という中江さんという女性で、約1時間の演奏であったが、南米の音楽からポピュラー、日本の民謡童謡まで、達者な腕前を披露していただいた。

 このアルパという楽器は、いわゆるハープ(竪琴)の一種で、パラグアイハープやインディアンハープなどとも呼ばれる。現地では演奏者は主に男性で、女性はその演奏に合わせて民族衣装を纏ってダンスを踊るそうである。

 結果として、このアルパという楽器のコンサートとしては、それに相応しい会場の広さと観客数であったと思う。

 ラテン系の楽器だということなので、音色や曲調は想像したものに近いものであったが、意外に音量が大きく、野外での演奏むきであること、一本の楽器で幅広い演奏ができることなど、楽器と指導者さえ揃えば、この国でもポピュラーな楽器になり得るのではないだろうか。

 因みに雑花塾のメンバーで岐阜県のたぐちおさむさんは、沖縄の三線やハワイのウクレレに本格的に取り組んでマスターしているようであるが、このアルパも南米という南方系の楽器であるのできっと興味を示すのではないだろうか。

 アルパの演奏を鑑賞して心も癒やされたところで、いよいよお待ちかねの納涼会である。水戸駅周辺には茨城視生会御用達の店が多く、かなり荒らし回っているようである。この界隈では、盲導犬の入店を拒否するような不届きな店もないようである。

 この日は水戸駅ビル6階のお寿司屋さんが会場であった。

 思えば会員は、みんな元気な人たちである。大里会長は全盲で医師国家試験に合格し、現在は精神科医である。器種は何であったか忘れたが楽器演奏もやる。事務局の浅見さんは、盲学校の先生で、盲導犬のフェアとともに何処にでも出かける。霞ヶ浦マラソンなどにも伴走者つきで参加する視覚障害者マラソンランナーでもある。

 小泉さんは小学校の先生で、詩人でシンガーソングライターでもある。鍼灸院を営む村上さん夫妻はギターとフルートの演奏家で、定期演奏会も開いている。

 県内各地に点在する女性会員も活動的で社会参加に積極的である。

 だが話を聞いていると、こういう意思の強靭な人たちですら、生活していくことの困難さは誰しもが共通なものであり、だからこそこういう障害者自身による会と運動が必要で、バリアフリー社会を目指して行かなければならない、というところに、飲んで食べて愚痴をこぼしながらの話は落ち着いた。

アルパコンサートへの道スガラ

2008年09月04日 23時21分18秒 | Weblog
 大雨が続き、交通機関の混乱が心配された8ガツモオワリノ31ニチ、久しぶりに音楽鑑賞会に出かけた。

 茨城視生会が主催すル、アルパという南米パラグアイの民俗楽器の演奏会である。

 ヒューマンファーマーズで自ら演奏する機会は頻繁にあるのだが、近頃は他人のコンサートを拝聴することもほとんどなく、買い集めたcdですらゆっくり鑑賞する余裕もないまま歳月が確実に経っていくのである。

 今回もコンサートだけなら遠慮していたのかも知れないが、終了後に茨城視生会会員による納涼会があるというので、お互いに理解しあえる同じ境遇の者どうし、飲んで語って激励しあいたいものだと思って参加することにした。

 この日は水戸市の会場に出かける途中にちょっとしたハプニングがあった。jr水戸線を利用したのだが、水戸線の下りは、小山発の水戸直行の電車だけではなく、常磐線と接続する友部駅止まりの電車もある。私と連れのボランティアの二人が乗車したのは実はこの友部駅終点の電車であった。

 私は、「友部駅で乗り換えることになるだろう」と言ってはおいたのだが、ボランティアの人が気づいた時にはすでに小山駅方面に向けて逆行し始めていた。
 あわてて次の宍戸駅で降りて、下り電車を再度待つことにしたが、この時刻の水戸線は1時間に一本しか走っておらず次の電車まで40分ほど待つ羽目になってしまった。

 殺風景な駅に一人で暇そうにしていた駅員も呆れ顔で、お世話になっているボランティアに文句を言うわけにもいかず、退屈になっていたところに一人の人物が近寄ってきた。

 それは一人旅の韓国人青年で、「成田空港へはどう行けば良いのか」と尋ねてきた。

 私は、「次の友部駅で降りたら、常磐線上りの上野行きに乗り、日暮里駅で降りて成田エキスプレスに乗るように」と説明した。

 そしてせっかく待ち時間があるのだから、この青年と何か会話を交わしたいものだと思ったのだが、口をついて出たのは、「この間の北京オリンピックでの韓国野球チームは強かったですね」などという他愛のない話題でしかなかった。

 そこで思い浮かんだのは、今年7月上旬の北海道洞爺湖サミットが開かれた時期に、これに対抗してngo・国際農民組織ビア・カンペシーナによる「気候変動と食糧主権に関するフォーラム」が行われた。その集会参加のために来日したのだが、札幌空港で入国拒否にアイ、不当な強制送還を受けた韓国農民たちはその後どうしているのだろうか。

 また以前笠木透と雑花塾が、埼玉弁護士会の集会に招かれて演奏したことがあったが、この時の演奏にエラく感激した韓国弁護士会の人たちが、是非韓国に招待したいといっていた。だが、あれから3年くらいは経つのだが一向に話はなく、どうしたのだろうか。などということであった。

 だが、こういう話を彼にしてもしかたがないと思い、その後は沈黙してしまった。

 やがて到着した電車に乗り、次の終点友部駅に下りた。韓国青年には「ここから常磐ラインの上り電車で上の方面に向かうように」と念を押した。彼は、「どうも有難うございました」と礼を言い去って言った。