道州制の在り方を審議している政府の地方制度調査会が3パターンの区域割案を提示している。出身「県」の存在が薄くなるのは残念だけど、交通網の発達や情報通信網の発達、そもそも距離や時間という概念が薄いインターネットの登場を考えるとそれもやむなしか。だいたい47都道府県に分けられた明治の世と比較すれば、今の都道府県の区域がいかに狭いことか。当時の人々が一日かかった距離を、今車を使えば果たして何時間かかるだろう。「道州制」もある意味仕方ない。
区域は8・9・11の3案…「道州制」で論点整理 (読売新聞) - goo ニュース
で、示されていた3案なのだけど、北海道、九州、沖縄が現行の区域割のままなのは地理的にもそうだろう。東北が現行の区域割なのもまぁわかる。さて難しいのはここからだ。
この区域割を「地理的」な問題として捉えるか、「財政的」な問題として捉えるか、あるいは「文化的」な問題として捉えるかというところで線引きは変わっていく。
例えば「中国・四国」ブロックなどは地理的に考えると1つにするだけの意味はないだろう。物理的に瀬戸内海で隔てられた2地域であり、しかも近畿のように中心部が存在するわけでもない。むしろだからこそ1つのブロックに集約することで財政面での規模のメリットを活かそうというところなのだろう。
それは例えば現在の「北陸3県」の取扱にもあらわれている。「8道州」案では福井県を近畿ブロックに、石川・富山の両県を中部に割り当てているが、中心地となる東海地域との間に「日本アルプス」が存在している以上、両県が中部に入った理由は「財政」面によるのだろう。これが「11道州」案になると、北陸3県+新潟県を「北陸」として定義している。信越(長野、新潟)を分割しようというものだ。
確かに北陸4県という切り口は、日本海側に面しており、気候も近く、圧倒的に大きい「都市」を持たないといった同じ問題を共有しているという意味では面白いのかもしれないが、新潟県はこれまで北陸3県よりも関東との結びつきが強く、唐突な感じはする。
全員の要望が満たされる「解」などないだろうし、政治的な駆け引きもいろいろあるだろう。果たしてどのように分割されるのか。またそれに伴い適切な権限委譲が行われるのか、そう簡単に出来上がるものではないのだろう。
区域は8・9・11の3案…「道州制」で論点整理 (読売新聞) - goo ニュース
で、示されていた3案なのだけど、北海道、九州、沖縄が現行の区域割のままなのは地理的にもそうだろう。東北が現行の区域割なのもまぁわかる。さて難しいのはここからだ。
この区域割を「地理的」な問題として捉えるか、「財政的」な問題として捉えるか、あるいは「文化的」な問題として捉えるかというところで線引きは変わっていく。
例えば「中国・四国」ブロックなどは地理的に考えると1つにするだけの意味はないだろう。物理的に瀬戸内海で隔てられた2地域であり、しかも近畿のように中心部が存在するわけでもない。むしろだからこそ1つのブロックに集約することで財政面での規模のメリットを活かそうというところなのだろう。
それは例えば現在の「北陸3県」の取扱にもあらわれている。「8道州」案では福井県を近畿ブロックに、石川・富山の両県を中部に割り当てているが、中心地となる東海地域との間に「日本アルプス」が存在している以上、両県が中部に入った理由は「財政」面によるのだろう。これが「11道州」案になると、北陸3県+新潟県を「北陸」として定義している。信越(長野、新潟)を分割しようというものだ。
確かに北陸4県という切り口は、日本海側に面しており、気候も近く、圧倒的に大きい「都市」を持たないといった同じ問題を共有しているという意味では面白いのかもしれないが、新潟県はこれまで北陸3県よりも関東との結びつきが強く、唐突な感じはする。
全員の要望が満たされる「解」などないだろうし、政治的な駆け引きもいろいろあるだろう。果たしてどのように分割されるのか。またそれに伴い適切な権限委譲が行われるのか、そう簡単に出来上がるものではないのだろう。