フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

「フルートのしらべ」

2009-01-30 | 演奏や練習に関して
という名前のフルート用の名曲集(中野真理氏著)が、先日フルートピッコロを修理に出した時にお店においてあり、修理待ち時間にぱらぱらとめくってみた。

この手の曲集といえば、少し長くフルートやっている人なら一応誰でも持っている?ドレミ出版の「フルート名曲31選」が有名じゃないかなと思う。
最初は、これに伴奏CDつけた単なる二番煎じリメーク企画?かと思った。

この曲集の面白いところは、曲目解説だけでなく、フルート演奏での上でのワンポイントがいくつか挿入されていて、そのワインポイントがなかなか気が利いていて、ついつい読み入ってしまうこと。レッスンについていないとなかなか聞けないような・・・姿勢とか・・・が、なるほどぉ、の連続。

思わず、楽譜はいらないからそのページを切って持って返ろうかと思った(笑)。
今でも、やっぱり買ってくれば良かったかなぁ、と思っている。amazonで見たら評判もよさげ。

おそらくは、フルートを始めて一通りのことは習得し、中級レベルになって、ひとつひとつ壁を越えていかなければならない段階に達っした人達になかなか有用なのではないかと思う。


でもね、こういう専門家の的確なアドバイスでも、一つどうしても気に入らないことがあった。
それは、弦楽器の奏法をよく見て研究しよう、という内容。

確かに、弦楽器の練習に上手な人の弦の演奏を見るのは良い。
管楽器と違って、息づかいの方法が目に見えているのと同じである。

管楽器にとっては、音大に入っているような、環境に恵まれている人に対しては、先生が生徒に向かってそう言うのもわかる。幸いにしてオーケストラにいれば、なおかつその中に超上手な人がいれば、その人の弓使いを見ていろいろ勉強になることはわかる。

だからって、ブラスバンド続けていた人とか、社会人で教室を見つけてフルート始めたとか、そういう人にどうやって弦楽器を研究しろと言えるのか。そう思ってしまう。私だって、うちのオケのコンミス(プロ)さんのボーイング見てなるほどぉ、といつも思うことができているのは、やはり少しバイオリンをかじったからだとしか思えない。弦楽器を触る前は、正直、指揮者が「デタシェ、デタシェ」とか叫んだり実際に実演して弦楽器に指導しているのを見ていても、正直よくわかっていなかった。私のまわりの管楽器奏者のほとんども、私が観察する限りでは、まず弦楽器の奏法は参考にはなっていないと思う。

弦楽器を参考にしよう、は、音大生レベル以上で技術と向上心が伴っている人に対して、先生からチェックポイントを教えてもらって初めてできるもののように思う・・・・・・・


な~んてことを思いながら、先日のオーケストラ練習。

あまり上手とは言えない人の弓は重く見える。上手な人の弓は軽そうに見える。もっと上手な人の弓は生き物のように見える。

そんな風に感じた。

で、見て自分の演奏の参考になるのは、「生き物」レベルの人の演奏。

一般フルート吹きにとっては、ますます狭い機会・・・

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