フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

感情の伝染

2009-10-29 | 演奏や練習に関して
会社の知人が「ティッピング・ポイント」という本を貸してくれたので読んでみた。
内容は、今まで全然売れなかったものが突然爆発的に売れることがあるが、そのメカニズムを研究したもの。主にマーケティング担当者向けかと思う。

で、いくつか必要なキーファクターの中に、「説得者」というのが出てきた。
説得するには、感情を伝搬する能力が優れている必要がある。

感情の伝搬されると、つまり打ち解けている二人は、会話や動作のリズムが同じになっている、という現象があるらしい。

知らない人同士が一つに部屋にはいると、ある程度の時間で次第にそのリズムが同調してくるのだそうだ。

ここで、たまに同調させる(感情を伝搬させる)能力が優れた人がいて、その人がいると同調するまでの時間がものすごく短くなることが起きるらしい。そのような人は、その同調作用の流れを支配する力がある。つまりその人に魅了されてしまう。


で、このように流れを支配することを、優れた音楽家は知っている。のだそうだ。


そうか。

何か、他人を自分のリズムに引き込む能力のある人は優れた音楽になれるということらしい。
ところが、どうしたらそのような優れた「説得者」になれるかの記述は見当たらない。ただそういう優れた人がいる、という記述のみ。「カリスマ的な人だけが自分の感情を相手に感染させることができる」のだそうだ。


著者には、現象確認だけでなく、もう一歩踏み込んでほしかった・・・



確かに楽器を操作する能力とは関係なく、どこか上手な人がいる。

久しぶりにジャズクラスに行ったら、フルートはじめて半年、というひとが音の使い方はシンプルながら、えらく感動的に演奏している人がいた。これでそういう人を見たのは二人目。

どこか、リズム感が良くて、何故か引き込まれてしまう。
他の人と、「こいつは天才だ・・・」「しかも二人目(笑)」と目を合わせる。


でもね。
普通に話をすると、たまにいそうな「不可思議ちゃん」。
特に人間的に魅了されるとか引き込まれるとか、そういう感じではなかった。

ティッピングポイントの理論によれば?とにかく一緒にいればそれだけでリズムを同調させられてしまうとのこと。


謎は深まる・・・・・

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