Opera! Opera! Opera!

音楽知識ゼロ、しかし、メトロポリタン・オペラを心から愛する人間の、
独断と偏見によるNYオペラ感想日記。

DR: DER FLIEGENDE HOLLANDER (Tues, Apr 20, 2010)

2010-04-20 | メト リハーサル
半年ほど前に同じ仕事を分け合っていた同僚が会社を去ることになって、一人部署状態になってしまいました。
これで困ったことは、休みが全く取れなくなったことです。ここでいう休みとは、有給休暇だけではない、、、
アメリカ以外の色々な国の市場でもビジネスを行っている私の職場でこれが意味するところは、
アメリカの祝日に休めないのはもちろん、私が全く仕事をしないでいい日は、
全世界の主要マーケットの祝日が一致する日だけ!
これが、どれだけ数少ないか、ご存知でしょうか?
この間、カレンダーで調べてみたら、大晦日と正月のたった二日だけでした(泣)
特に頭に来たのは、他の国すべてが祝日になっている12/25に、燦然と一国張り切って活動している日本という国です。
お願いだから、12/25、休んでください、、。

この状況に心を痛めた心ある上司たちは、その代わりに、何か予定のある日には、
仕事がきちんと遂行される限り、勤務時間はフレックスでよし、というお達しをくれました。
おかげで日中に行われるドレス・リハーサルも、今までどおりに鑑賞できていて、
出来るだけのことを前日の夜にかたづけ、当日数時間早く仕事を始めるだけで普通はOKなんですが、
どうして普通でないことが、よりにもよって『オランダ人』のリハにかぶって起こってしまうのか、、?

日付が19日から20日に変わろうという頃、翌日の下準備を終え、
明日は朝早く起きなきゃね、、とアラームをセットしようとした頃に、その魔の電話はかかってきました。
アジア絡みで軽い緊急事態発生!
しかも数分で片付くと思いきや、こいつがしぶとい!
1時間経ち、2時間経ち、、、気がついたら朝の5時近くになってました。
リハーサルに行くために早く仕事を片付けたかったら、寝てる時間がない、、、。
というわけで、そのまま今日の仕事に突入!!
いやー、それにしても、本当、やることが多い!と思って時計を見たら、あれ?もう朝の10時40分!
おーっと、いけない、メトに行かないと!!
というわけで、昨日の朝から29時間一睡もしてません。

でも、リハーサルでない本公演に数時間の睡眠で臨んだこともこれまでにありますが、
いつも、演奏が始まったらアドレナリンが出始めて、全然眠たくなくなるのと、
朝から大音響で聴き続けてきたベーム盤(バイロイト)の『オランダ人』の余韻が残っていて、
この作品ならなお心配なし!と、特に気にかけてもいませんでした。

ドレス・リハーサルには本刷りのプレイビルはなく、簡単なあらすじとキャスト表が掲載された、
マニュアルでコピーした印刷物が配られるのですが、
ぎりぎりにメト入りしたために、アッシャーに軽く、”プリントはもうなくなりました。”と言われてしまいました。
、、、オーディエンスの人数がわかってるんだから、ちゃんと足りるように刷ってよ、って感じですけれども。
そして、今日もサイド・ボックスなどに中学生位のキッズがぎっしり入っているんですけど、
休憩なしで2時間半ぶっ通しのこの作品、一体、どれ位の率のキッズが通しで覚醒していられるのやら。

と、にわかにスタッフの女性があらわれ、
”○○が風邪のため、舵取り役は、代わってラッセル・トーマスが歌います。”
ちょっと!!そんなボソボソした発音じゃ、誰が交代だかわかんないじゃないのよ!
ま、いいか、プリントを見れば、、、って、そうだ、プリントないんだった、、、
というわけで、残念ですが、もともと誰がこの役を歌うことになっていたかは不明。
しかも、結局、このドレス・リハーサルも含め、後に続く本公演もすべてこのトーマスが舵取り役を務めることになったため、
この後も多分、わからないままだと思われます。

指揮は2007-8年シーズンの『アイーダ』でのデビューに続き、メトには二度目の登場となる大野和士。
音楽に国境はない!とは言え、やはり同じ日本人として、
彼の指揮でいい演奏が出てメトの客席が湧くとしたら、当然、誇らしいものです。
大野さんがメト・オケから、ベーム盤に匹敵するような音楽を引き出したなら、
私は即、天皇陛下に電話して、紫綬褒章を授与してもらいます。
(後注:と思ったら、すでに2008年に授与されてました!びっくり!!
それから正しくは紫綬褒章は天皇からではなく、日本政府から与えられるものです、)

いや、そこをすっ飛ばして、人間国宝でもいいかも。

しかし、序曲が始まって、私、目が点になりました。
なんて平たい音なんだ、、、。
人間国宝、ありえん。
それに、これがノルウェー、つまり、北の海を襲う嵐の音とは思えないくらいにのんびり音が鳴ってます、、。
紫綬褒章も消えた。
(後注:ということは、そうすると、剥奪、、?)
というか、こんなにパルスやどきどき感がない嵐の表現も珍しい。
しかも、どこかの片田舎のへたれオペラハウスのオケが演奏しているんじゃない。
出そうと思えば、オペラハウスが崩れ落ちそうな音だって出せるメトのオケですよ!!
なんというリソースの無駄使い!!
大体、団員の様子を見ていても、30%位しか力を出していないんじゃないか、と思えるような演奏をしてます。
これは団員のせいじゃない。団員を熱くできない大野さんの責任で、
自分はこういう嵐の表現をしたいんだ!という確固としたドライブがないから、
それが団員を戸惑わせ、中途半端な演奏になってしまっているように思います。
音に立体感がないことからも、セクション同士でどのように音がからんでいくべきか、とか、
音の構築性について、十分な準備ができていないまま、この作品に挑んでしまったのではないかという印象を持ちます。
でも、この作品は、そのようなスタンスで乗り切れるほど、甘い作品ではないし、
団員の自主性に任せて交通整理的な指揮さえしていればOKというようなものではない!
もっとリードしないと!!
序曲は作品の大雑把なあらすじを音で見せられているような、各場面の印象深い音楽が、
順に綴られていくような形になっているので、聴き終わった時には、
これから、二時間半にわたって、このような生気のない音楽を聴かされるのか、、と思い、
今まで忘れていた眠気が突然襲って来ました。これは、やばいです。

しかし、このエヴァーディングの演出、これは私、好きです。とっても。
一幕は舞台のほとんどを、ノルウェー船の、それも甲板の先だけが占めていて、
(なので現物大とまではもちろん行きませんが、船のサイズはかなり大きい。)
最初は船の向こうに岸壁しか見えないのが、舵取りがまどろみ、
音楽がオランダ人の到来を描き出して、スモークが消えると、そこに、ノルウェー船よりもさらに大きな、
こちらは大型船の実物大と言ってもよいほどのオランダ人の船の艇先が、
ノルウェー船の横にいきなりちゃっかりと乗り付けているのです。怖いです。

誰かの病欠を埋めるために、舵取り役を歌ったトーマスですが、この役にキャスティングされている歌手同士で
風邪をうつしあってでもいたのか、トーマスの声も芯が定まらず、咳払いしたりしていたので、
彼も実は風邪気味だったんではないかと思います。
彼はこれまで『マクベス』のマルコム役、
『アッティラ』のウルディーノ役で聴いたことがあって、
確かにまだこういった小さめの役で研鑽を積むべき、発展途上な部分もありますが、
それでも、今日のこの歌唱よりはもっとしっかりした声を持っているはずですし、
また、彼の声の響きの上品さ、これはとても評価できる点です。

さて、その乗りつけたオランダ人の船なのですが、甲板はメトの舞台の天井よりもさらに
高いところに位置しているらしく、客席から全然見えなくて、
オランダ人は船から電動でノルウェー船に向かってせり出してくるタラップのようなところで、
最初のモノローグを歌わなければなりません。
この段階ではまだノルウェー船に足を踏み入れず、このタラップ上でずっと歌うことになるのですが、
タラップの一番下の段は宙に浮いている状態で、
歌唱の間、手すりやタラップの段差を、いかに効果的に利用して演技をするか、というのがポイントになります。
ウーシタロは写真等で見るに、アップでは全然男前ではないのですが、
佇まいはそれなりにエレガントだし、演技も決して下手ではありません。
ただ、何か押しが足りない。
一つには、彼の声。彼はソロでワーグナー・アルバムを出しているくらいなので、
ワーグナーの作品をレパートリーの中心にしていくことを考えているに違いないのですが、
今回、このドレス・リハーサルだけでなく、本公演でも一貫してオランダ人には線が細く、
そもそもワーグナーを歌っていけるクオリティが声と歌唱に備わっているのか、多少疑問に感じる部分もあります。
このソロ・アルバムは私も所有していて、彼の声はなかなか美しいとは思うのですが。

おそらく彼自身がその点に自覚があるんだと思うのですが、
無理をせず、自分のキャパに納まるように歌っている間は、歌が無難のラインを越えず、エキサイティングじゃないし、
そのキャパを越えようとすると、音の重心がふらつき、オペラハウスで聴いているとまだましなんですが、
後日の公演をシリウスの放送で聴いていた時は、旋律の揺れがかなり激しくて、聴いているのがかなり辛いレベルでした。

また、歌がどこか冷ややかというか、このオランダ人というキャラクターが胸に抱えている複雑な思いが、
最初のモノローグでも、ゼンタに出会ってからも、あまり感じられない部分にも不満が残ります。

このエヴァーディングの演出が登場した1989年以来、メトでオランダ人といえば、
ずっと、ジェームズ・モリス!で、2000年までに、29公演歌っています。
(そして、今回の公演はその2000年から実に10年ぶりの上演。)
舞台写真から伺えるそのモリスに比べると、どことなくウーシタロは存在感も弱く、
この印象が、この役での歌唱だけでなくて、歌手ウーシタロとしてのイメージにもなりかねないのを危惧します。
声の性質、今のレパートリーの選び方、両方の面で、メトとあまり相性の良くない歌手なのかもしれません。
この後、メトではキャスティングされにくくなる(特にワーグナーの作品では)可能性もあると思います。


(上の写真は1991-2年シーズンの公演からモリスのオランダ人)

それにしても、このフラットで立体感のないオケの演奏は本当にどうしましょう?
どうやったら、この作品でこんなに無味乾燥な演奏になるのか、、?
せっかくエキサイティングに書かれているスコアをわざわざぺしゃんと手で押しつぶしたような演奏です。

ゼンタを歌ったヴォイトは12月の『エレクトラ』のクリソテミス役以来で、
あのときの彼女の歌唱が素晴らしかったので、胃のバイパス手術で大幅な減量に成功して以来、
それと関係があるのか無関係なのか、声に以前の輝きがなくなったと言われていたヴォイトもいよいよ復調か!?と、
期待していたのですが、うーん、やっぱりこのゼンタは魅力的じゃない、、。
彼女もワーグナーが重要なレパートリーになっているんですが、
私は彼女のワーグナーがあまり好きでないんだな、という結論に達しつつあります。
というか、彼女のイタリア・オペラはもっと好きでないので、来シーズンの『西部の娘』がかなり恐怖なんですけれども。
しかも相手役がマルチェッロ・ジョルダーニ、、どんな珍公演になるのやら、、、。
話を戻して彼女のワーグナーなんですが、私には彼女のワーグナー歌唱は、
あまりにきちんと歌うことにベクトルが向かいすぎていて、感情の奔流というものが感じられないのが最大の欠点だと思っています。
彼女もウーシタロとある意味、似たところがあって、その強みは綺麗な声の響きにあるため、
それをキープしようと、スタミナ配分が慎重過ぎてそれがもろに観客まで伝わってくる点も、面白みを奪います。

それからクリソテミス役を除いたここ数シーズンの彼女の歌唱で共通の問題ですが
やはり少しトップの音が痩せていて、ゼンタのバラードで必要とされる最高音あたりは、ぎりぎり感が漂っています。

そのゼンタのバラードのすぐ後に、なぜか、場面転換にのせてカーテンが下りたままのオケの演奏があって、
カーテンが開くと、水夫の合唱が始まりました。
ええっ??ゼンタとオランダ人が出会う場面はいずこへ、、?

、、、、どうやら、ゼンタのバラードの直後に、気を失ってしまったようで、全っ然記憶がない、、。
いくら寝不足だったとはいえ、私に気を失わせた演奏(それもこんなに長い時間!)は、
少なくともこのブログを始めてから、メトでは一度もないんですけど。というか、多分10年以上ぶり。
恐るべし、大野さん、、、。違った意味でこれは国宝級の演奏と言ってもよいかもしれません。

こんな中途半端な感想ではありますが、心配ご無用。
三日後の23日にシーズン初日の感想も見に行きまして、そこでは全編通して覚醒しておりましたので、
二幕についてはそこでもう少し詳しくふれる予定です。
それにしても、キッズの心配をしている暇があったら、自分の心配をすべきだった、、。

繰り返しになりますが、この演出はとても好感が持てます。
最後に海に飛び込むゼンタ、そして海の色が変わって死をもって救済された二人の運命が暗示される部分など、
変なギミックのない、本当に普通の演出ですが、
(あの変てこなボディ・ダブルが登場してフリーズ・フレームのように飛び降りるポーズで照明が消えるという、
恐ろしいエンディングのボンディ『トスカ』の後では、まさかヴォイトが海に飛び込むポーズで絵がとまるのではないか、と、
どきどきしてしまって、普通に飛びこんでくれたときには、ついBrava!と叫びたくなる位です。)
エキサイティングなオケの演奏があって、本当に役を歌える歌手がそろえば、感動的な体験ができるはずで、実にもったいない。

それにしても、今日の大野さんは、ビジョンがないまま指揮台に立っているという意味では、
スラットキン症候群のごく初期的症状を示しているかのようです。
もちろん、スラットキンと違って、オケが崩壊するようなことにはなっていませんが、
メトの指揮台に立つときは、強いビジョンを持ち、それをオケの団員に押し付ける強さがないといけません。
初日には、今日の印象をひっくり返してくれるはず、期待しています。


Juha Uusitalo (The Dutchman)
Deborah Voigt (Senta)
Hans-Peter König (Daland)
Stephen Gould (Erik)
Russell Thomas replacing unknown (The Steersman)
Wendy White (Mary)
Conductor: Kazushi Ono
Production: August Everding
Set design: Hans Schavernoch
Costume design: Lore Haas
Lighting design: Gil Wechsler
Stage direction: Stephen Pickover
Gr Tier E Odd
ON

*** ワーグナー さまよえるオランダ人 Wagner Der Fliegende Holländer ***

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25 コメント

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国際化って大変! (みやび)
2010-05-13 12:36:07
>私が全く仕事をしないでいい日は、
>全世界の主要マーケットの祝日が一致する日だけ!

こ、こ、これは大変ですね…しかも『時差』ってものがあるから緊急となると夜中に電話がかかってきてしまったりするわけですね!!!これはキツイですね。
私は意外に勤勉なんですが、それでも忙しかった頃でも月に2日は休んでました…まだまだ大甘ですね。
しかし、これでMadokakipさんが病気でもされたら大変なことに…くれぐれもご自愛下さい(って、どうやって??)できれば、一人部署状態から解放されますようお祈りいたします。

そして、「オランダ人」の本番が、本番となると違うのさっというところを見せてMadokakipさんの活力となることを期待します…って、もう終わってるのかしら?


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本番終わってます! (Madokakip)
2010-05-13 14:11:20
 みやびさん、

>私は意外に勤勉

意外じゃないですよー。みやびさんは絶対に勤勉な方に違いない!と思ってました!

>忙しかった頃でも月に2日は休んでました

これはもしや土日も含めてでは、、?
それだと、みやびさんの方がご多忙です、、
私は一応土日はオフなので、みやびさんより楽チンですよ!
ただ、土日には出来ない用事も時にはありますし、まとめた休みがとれないのは、
よその劇場にも鑑賞しに行きたいな、と思っている私には致命的なのですが、
この状態はずっとではないと思うので、気楽に行きます!

>本番となると違うのさっというところを見せてMadokakipさんの活力となることを期待します…って、もう終わってるのかしら?

終わっているんですよ、、、もう7、8個書くべき公演がたまっていて、その中に、、。
次の記事がオランダ人初日の記事のはずですので、大野さん挽回なるか?はそちらで!
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Boring ! (チャッピー)
2010-05-13 20:36:22
オランダ人は87年にもモスクワのボリショイ劇場で見たことがあります。暗い舞台だったくらいしか覚えてません。

今回は6日の公演を見たのですが、タイトル名(雨人観客が吐いた)通りの残念な出来でした。

周りの観客も酷かった。Rush Ticketsの多いオーケストラ席の最後部ではなく、Grand Tierなのに・・・(ひょっとしてGTにもRushの連中がいる?)
公演中喋ってる奴、健やかな寝息をたてる人、途中でトイレにたつおっさん、そして終演間際になって鳴り響いた携帯の呼び出し音。
何だかなあ・・

カーテンコールって、指揮者は主役の女性歌手に呼ばれて出てくるもんだと思ってたが、この日のヴォイトはそれをしなかった。

返信する
舵取り君 (keyaki)
2010-05-13 22:28:31
>もともと誰がこの役を歌うことになっていたかは不明
おせっかいですが、調べてみました。シーズン発表でも、Russell Thomasなんですけど......(2009年10月発売のl'opera特別号で、世界のオペラハウスのシーズン発表時のキャストが掲載されている)

ついでに、23才の時のグリゴーロの舵取り.....指揮は39才のハンサムなときのガッティ
http://www.youtube.com/watch?v=93eaBe6__II

前にも他の話題でリンクしたような気がしますが.....左が牛太朗さん、右は「さぁて、なんの役ですかブリンさん、幽霊船の船長じゃないって、うっそぉーー」ということなんですが、これはコヴェントガーデンのスカルピアです。似てるでしょう....
http://keyaki.blog.so-net.ne.jp/2007-03-02
返信する
無視してね!! (ゆみゆみ)
2010-05-14 22:17:56
お忙しいマドカキップさん。
お体に気をつけてそして、私のコメントは無視でお願いいたします。(書かなければよいのに、一言言いたくなります^^。)
オランダ人は未だ見たことがありません。ヴォルピ・ガラでモリスが歌ったのを聞いて、一度聞きたいと思っています。そして、秋にパリで聞ければと考えています。
パリの演出はわかりませんがこのオペラを始めて見る時は、モリスでという夢です。
メトのあの大きな舞台がいっぱいに使われているなんて・・・。
私の同僚が先日の「パルシファル」の娘役に出ていました。本人はアンナに長いオペラが見れる人って凄いと感心していたとか・・・。
私って凄いのです・そしてマドカキップさんはもっと凄い。
歌手の方から“オペラ栄誉賞”を貰われてもいいくらい
返信する
一言でいってその通り! (Madokakip)
2010-05-15 14:22:27
チャッピーさん、

うんうん、そう、もう簡単に一言でいうと、“退屈”、それにつきるのかもしれません。
前にどこかで書いたと思うのですが、いまやラッシュ・チケットはグランド・ティアーまで侵略しはじめているんですよ。
ありえません。

>公演中喋ってる奴、

私のそばにいたら二秒のうちに射殺。


>健やかな寝息をたてる人

ドレス・リハーサルのときの私も人のこと言えん、、

>途中でトイレにたつおっさん

ええっ!!???(笑)もちろん帰ってこれないんですよね、最後まで?(この作品は休憩がないので、、。)

>終演間際になって鳴り響いた携帯の呼び出し音

、、、、。早く携帯の受信をカットするシステムを導入してほしい。

>この日のヴォイトはそれをしなかった

まあ、この作品でのヴォイトの歌もかなりboringなんですが、彼女の登場までにすでにオケの演奏(というか大野さんの指揮)が取り返すべくもないダメージを与えてますからね、、。
大野さん、ウーシタロと共に、もうメトには帰ってこれないかもしれません。
2チャンネルにアメリカは関係ないから(演奏の評判が悪くても)気にしなくていいよ、なんて書いてる人いましたが、
私に言わせりゃ、はあ?ですよ。
指揮のテクニックがどれだけあったって、自分はこう演奏したい!という強い意志が欠けていればそれは無意味であり、
ヨーロッパに行ったって、駄目なことには変わりありません。どこで演奏しようが関係ないでしょう。
それに、メトほど団員の性格が穏やかなオケでもひっぱれないとなると、
団員の心のつかみ方とか統率手腕にも疑問を感じてしまいます。
オケとの相性、ヨーロッパのオケなら力が十全に出るけど、アメリカのオケとはいまいちだな、
なんていう問題はその後に出てくることで、正直、私が聴いた演奏ではそのレベルに行っていなかったです。
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舵取り謎の経緯 (Madokakip)
2010-05-15 14:29:35
keyakiさん,

またまたずぼらな私に代わってこのように調べて頂いて、ありがとうございます!
アナウンスの後に私の周りでも、よく聞こえなかった人たちが、“え?Steersmanは誰が歌うって?”と言っていたので、
この役で交代があったことは間違いないのですが、トーマスがすごく咳き込んだりしていたのを見ると、
もしかすると、おおもとにキャスティングされていたのは彼だったのが、
風邪で具合が悪いので代役を立てようとしたのだけど、
当日に歌えそうと判断した、というシナリオだったのかもしれませんね。
そうすると、プリントに書いてある歌手の方がアンダースタディということでしょうか。

この舵取りの歌は音符の展開の仕方がいやーな感じ(笑)ですし、音域のせいもあってトリッキーな曲ですよね。
ご紹介頂いたグリゴーロ君の舵取りのポスティングにコメントされている方がおっしゃっているように、
なかなかこれ!と思うのがないです。
トーマスは割りと綺麗な高音を持っているんですが、それでもちょっとへろへろ気味でした。
それにしても、グリゴーロ君が舵取りの役を歌っていたことがあるなんて、意外でした!
情熱的なのが彼らしいです。前にも思って書いたことがあると思うのですが、
彼は若い頃からすでにすごく歌に個性がありますよね。
>ハンサムなときのガッティ
(笑)あれから何があったのか?のガッティですね!

それからウーシタロなんですが、、数シーズン前の『サロメ』で聴いたときはもっと声量があって、
声も美しかったように思ったんですが、今回のメトのオランダ人ではその個性があまり感じられなかったです。
脇と主役の差か、不調に陥っているのか、、(ランを通し、一貫して彼のオランダ人は評価が低かったです。)残念でした。
それにしてもブリンはどこに行っても強烈ですね、まったく、、、。
返信する
モリスのオランダ人 (Madokakip)
2010-05-15 14:31:21
ゆみゆみさん、

つい、パリも大野さんだったらお引止めしようかと思いましたが、シュナイダーの指揮なんですね。
モリスはもうこの役歌うのをやめたのかと思っていたら、パリで!
ピエチョンカのゼンタにサルミネンのダーラントですか、、だと、今はモリスが一番心配な部分もあるんですが、
『ルル』は歌唱も演技も決して悪くなかったですよ。
もちろん、オランダ人は全然音楽のタイプも違いますし、年齢を感じることはあると思いますが、
強い存在感と個性が求められる役では強みを発揮する人ですし、
多分、最後のオランダ人か、それに限りなく近いものになると思うので、
もし、彼の歌で!という希望があられるなら、これがチャンスかもしれないですね。


>本人はアンナに長いオペラが見れる人って凄いと

オペラを聴き始めた頃は蝶々さんのような決して長くない作品でも
死ぬほど長い!と思ってましたから、いつから大丈夫になったんだろう?不思議ですよね。
返信する
信者は強し (チャッピー)
2010-05-16 00:11:43
>もちろん帰ってこれないんですよね、最後まで?
それが戻ってきたのよね。アッシャーもだれてた?

>2チャンネルにアメリカは関係ないから
あそこの住人は大野信者だから、何を言っても駄目でしょう。
私もフレミングに関しては似たようなもんだw

それにしても大野さん、年末年始のトリスタン@新国立は大丈夫なのか?
新国立では信者が多そうだから、ブラヴォーしてもらえるだろうな。
チケット入手難が噂される公演で、今年度の新国立の目玉なんだけどね。


返信する
ちょっと安心? (みやび)
2010-05-16 00:33:45
>私は一応土日はオフなので

良かった、良かった。でも、「一応」ということは、緊急電話がかかってきたり、ということがあるのでしょうか?夜中に仕事の電話というのは辛そうです。
それに、実際に休むかどうかはさておいて、外から「休めない」といわれると、なんかプレッシャーになるというか、どんよりするというか、そういう気分になることってありますよね。
もちろん、土日で済ませられない用事も色々ありますしね…。
なるべく早く状況が好転するといいですねMadkakipさんらしく、ポジティブに乗り切っていかれることと思います!

私が月休2日だったのは、何年か前のことですが、土日はそう長く働いていたわけではないので。最近は土日祝カレンダーどおりに休んでいるので、あの生活に戻るのはしんどいかもしれません。

ところで、
>来シーズンの『西部の娘』がかなり恐怖なんですけれども。
>しかも相手役がマルチェッロ・ジョルダーニ、、どんな珍公演になるのやら、、、。

ん~。…私もヴォイトのプッチーニってピンとこないところがあります。でも、ルイゾッティはプッチーニに向いている気がするので、個人的には大変楽しみにしているので…頑張って歌ってね!!
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