まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

国際機関職員のポテンシャル

2010-07-29 23:29:03 | 仕事
7月29日(木)。

人間というのは、違う環境に移ると、能力に応じて程度の差はあれ適応するものです。適応する時に、どれくらい必要とされる能力を発揮しうるか、ということをパフォーマンスと呼び、潜在能力はポテンシャルと言います。

ポスドクは正規職員と違って、プロジェクト外の仕事については、なかなか意思決定の中心に入る機会が、私の場合あまりありませんでした。しかし、正規職員の忙しさを傍から見ていて、きっとこの人たちが仕事している緊張感、スピードというのは、ある程度野放しで好きに仕事していた自分の領域とは違うのだろう、とは感じていました。

日本で就職してから、兼任していることもあって、一気に忙しくなりましたが、昨日終えたナイロビでのワークショップでは、新たな領域を体験することが出来ました。ワークショップの準備と本番とを通して、課長(オペレーションリーダーとILRI(イルリ)では呼ばれる)と仕事させて頂いたのですが、国際機関の課長/部長級レベルの仕事のスピードとレベルは、正直言ってプロジェクト単位のレベルと違っていました。視野も違うし、仕事のインパクトを出すのにマスメディアにどうやって発信するか、国をどうやって動かすか、などなど即座に最適の状況に導こうとします。ドイツの援助団体GTZと一緒に仕事を出来たのも新鮮でした。私は、やりながら感じたのは、「まだ伸びるな」という実感でした。仕事しながら成長するのを、久しぶりに実感できました。実際、イルリ内でもポスドクから兼任科学者に契約が変わったので、それ相応のパフォーマンスを提供しなければなりません。

誰でも、状況が許されるなら、チャンスがあれば難しいと尻込みしないで、是非挑戦すべきだと思います。やってみた時に、自分のポテンシャルの限界が見えたら、それはそれでラッキーで、緩やかな方向に逆戻りすればよいし、まだポテンシャルの範囲内と感じたら、とりあえずやってみるといいでしょう。

私は日本をベースにすることになりますが、日本は優秀な国ですから、きっとそういう領域が存在すると思います。後は、どういった機会に恵まれるか。どんな仕事をするにしても、どれだけ人の役に立つか、という視点だけはいつまでも忘れないようにしたいと思います。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おめでとうございます。 (ikuyo)
2010-07-30 13:40:35
日本で就職おめでとうございます。皆一流の人のにもまれて一流になっていくのですね。マッキーさんの『まだ自分に伸びシロがある』と思える謙虚さが素晴らしいです。頑張ってください!
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ありがとうございます! (まっきー)
2010-07-30 22:51:11
Ikuyoさん
そうそう、日本に住むことになりました。自分も頑張りますが、元気な若者を、どんどん世界に送り出して日本をアピールして欲しいと願っています。
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すばらしい (みきじ)
2010-07-31 01:38:02
客観視もできて自己分析もできているまっきーは間違いなくスポンジのように吸収できる力を備えていると思います!!
こんど疫学的な統計で相談にのってもらえるかなあ、、、
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よろこんで (まっきー)
2010-08-01 18:17:19
みきじ、
僕の腹がスポンジのような能力を備えているので全く困ったもんです。
疫学的なことについては是非聞いてくださいね。
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Unknown (ASA)
2010-08-02 14:22:36
日本に帰ってこられるのですね!
とはいっても、私は奈良在住ですので、北海道はまだ遠いですが・・・。
どこかでチャンスを作ってまたお会いしたいものです。こちらに来られるときには、是非ご一報を!
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ASAさん? (まっきー)
2010-08-02 14:42:00
エディンバラでお会いした教育学のASAさんですか?
違ったらごめんなさい。関西方面にはたまに出張します。お会いしたいですね!
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