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⭐️⭐️浅野まことのここだけの話⭐️⭐️

浅野まことがここだだけの話をブログで大公開!!

ソフトバンク再起動「これがラストチャンス」

2016年08月30日 | 企業研究
迫真
ソフトバンク再起動(1)「これがラストチャンス」
日本経済新聞 朝刊 2016/8/30 3:30

 その時、ソフトバンクグループ社長の孫正義(59)は思わず口に含んだワインをごくりと飲み込み、内心でつぶやいた。「これは行けるぞ」




アームは10年来の「片思い」の相手だった(7月、決算説明をする孫社長)
 「利益率が少しでも下がると株価が下がる。なかなか理解してもらえないものだな」

 そう嘆いたのはテーブルを挟んで座るサイモン・シガース(48)。英半導体設計アーム・ホールディングスの最高経営責任者(CEO)だ。英国人だが、米シリコンバレーに自宅を持つ。車で数分の距離に別邸を構える孫が、6月末に夕食に招いていた。

 「アームは今こそ攻める時だ」。3時間ほど経営哲学を語り合い、孫がけしかけるとシガースが思わぬ弱音を漏らした。あらゆるモノがネットにつながるIoT時代に備え、開発投資を増やすべきだと思うが、投資家の理解が得られないと言うのだ。その表情を見た孫は決意を固めた。

 孫にはこの会食に秘めた狙いがあった。アームを買収できないか。シガースの言葉から可能性を探っていた。潤沢な開発資金を提供して上場を廃止すれば悩みは解消できる。「これがラストチャンスだ」

□   □

 孫にとってアームは10年来の「片思い」の相手だった。2006年に英ボーダフォンから1兆7500億円で日本法人を買収して携帯電話に参入。誰もがネットに身近に触れる「モバイルインターネットの時代が来る」と読んだからだ。その直前、孫はある男を訪ねシリコンバレーに飛んでいた。米アップル共同創業者のスティーブ・ジョブズ(故人)だ。

 「マサ、そんな醜いスケッチを俺に見せるなよ」。ジョブズは孫が描いた「未来の携帯」の絵を酷評したが、こう付け加えた。「でも君の考えは正しい」。モバイルインターネットを実現する端末を開発中だったのだ。翌年、ジョブズはiPhoneを手に宣言した。「電話を再発明する」

 孫の予感は当たり携帯はソフトバンクの屋台骨となる。同時に孫の胸中で存在感が膨らんでいったのがアームだ。独自の省電力技術の実力は小さな端末で大量のデータを扱うスマホでこそ発揮されると見たからだ。

 それから10年。時代はスマホからIoTに移り始めた。ネットにつながるモノの頭脳にあたる半導体の需要は爆発的に増える。アームを手に入れるなら今しかない。

 「私は反対です」。常務執行役員で金庫番の後藤芳光(53)は今から1年ほど前、孫に直言した。ロンドンで初めてシガースと会った孫が帰国後に買収を検討するよう側近に命じたが、後藤は首を縦に振らなかった。13年に買収した米携帯大手スプリントが赤字を垂れ流していたからだ。

 しかし孫が陣頭指揮を取り再建の道筋が見えると再び買収への執念が燃え始めた。ただ孫には宿題があった。後継者と見込み米グーグルからスカウトしたニケシュ・アローラ(48)の処遇だ。

 6月半ば、孫はアローラに告げた。「俺はあと10年は船長として走り続けたい」。アローラは「そんなには待てない」と正直に返した。「悪いがそれなら君は自分の船を見つけてくれ」と孫。10年来の片思いに決着をつける時が来た。

□   □

 7月4日、トルコ南部のマルマリス。港を見下ろすレストランの2階を借り切った孫の前にシガースが現れた。隣には会長のスチュアート・チェンバース(60)。地中海を家族とヨットで航海中、孫から「すぐに会いたい」と電話を受け急行したため半ズボン姿だ。

 「アームを買収したい」。名物のイカ料理もほどほどに孫が切り出すと、2人は大口を開けて驚いた。従業員は倍増させブランドや経営陣はそのまま。孫に言わせれば「断れない提案」。その後、買収額もつり上げ3兆3000億円超に。交渉は2週間で終わった。

 7月18日に買収を発表。日本企業で最大の買収劇だが、孫はゴルフなら「ピッチングウエッジで刻んだようなものかな」と余裕をみせる。周到な短期決戦は過去の大型買収と比べ資金集めが首尾良く進んだからだ。買収に反対だった後藤が水面下で動いていた。

 8月3日、孫は久々にゴルフ場に出た。スコアは自己最高の68。満足げな表情を浮かべたが、遠くの空では雷鳴が響いていた。これから始まる挑戦の厳しさを暗示しているように。



 業界秩序を破る反逆児を演じながら、近年は既得権益者的な振る舞いも目立ったソフトバンクが再起動した。巨額買収の舞台裏と勝算に迫る。

(敬称略)


デンソー、AIの権威・金出氏と技術顧問契約 

2016年08月26日 | 企業研究
デンソー、AIの権威・金出氏と技術顧問契約 
2016/8/26 3:30 日経朝刊

 デンソーは25日、米カーネギーメロン大学教授の金出武雄氏(70)と技術顧問契約を結んだと発表した。金出氏は自動運転技術などロボティクス分野が専門。カーネギーメロン大のロボット研究所の所長などを歴任。国内では理化学研究所が設置する人工知能(AI)研究センターで指導役を務め、6月には自動車の自動運転技術などで先駆的な研究をなし遂げたとして京都賞を受賞した。

ホンダ「NSX」10年ぶり国内発売 HVで復活

2016年08月25日 | 企業研究
ホンダ「NSX」10年ぶり国内発売 HVで復活
2016/8/25 11:00 日経新聞

 ホンダは25日、高級スポーツカー「NSX」を約10年ぶりに国内で発売すると発表した。高出力の3つのモーターを使ったハイブリッドシステムを搭載し、初代モデルより馬力を2倍に高めた。価格は初代の3倍近い2370万円になる。性能とデザインを刷新して伊フェラーリや独ポルシェに対抗する。

 専用設備や認定エンジニアがいる約130店の「NSXパフォーマンスディーラー」で同日から受注を始めた。初代は栃木県で生産する国産だったが、新型はスポーツカー市場が大きい米国のオハイオ州の専用工場で製造する。全米から熟練工約110人を選抜。塗装は4日間かけて11層の重ね塗りをするなど最高級の品質にこだわる。

 排気量3.5リットルのV6ツインターボエンジンで出力はシステム全体で581馬力になる。初代は1990年に発売。量産車として世界初の総アルミボディーを採用した。エンジンを車体中央に置き、軽くて運転しやすい本格的なスポーツカーとして話題を集めた。2005年末の生産終了までに世界で累計1万8737台を販売した。

 新型NSXは路面や天候に左右されず、運転しやすいスポーツカーという初代のコンセプトを継続。市街地の走行に適したモードや運転席からの広い視界、乗り降りしやすい座席にこだわった。

 八郷隆弘社長は同日、東京都内で開いた発表会で「操る喜びを追求することがホンダの永遠のテーマ。新型NSXで実現した」と述べ、世界でブランド力が高まることに期待した。ホンダは独自の最新技術を注いだスポーツカーの投入で販売が低迷する日本市場の活性化もめざす。

野村不、東京・浜松町で3500億円再開発

2016年08月09日 | 企業研究
野村不、東京・浜松町で3500億円再開発
20年にもビル着工
2016/8/9 3:30 日経朝刊

 野村不動産ホールディングスは東京・浜松町周辺で大規模な再開発に乗り出す。総事業費は約3500億円。2020年にも着工し、30年の完成をめざす。オフィス中心の高層ビル2棟を建て、延べ床面積は最大50万平方メートルと三菱地所が27年度の完成をめざす東京駅前の超高層ビルに迫る。27年にも開業するリニア中央新幹線の新駅などに近い立地のよさを生かし、オフィス街としての浜松町を活性化していく。

 容積率の緩和が今後詰める計画の前提で、国家戦略特区への指定を申請している。再開発の対象は東芝が本社を置く東芝ビルの周辺。同ビルは野村不動産HDが間接的に保有している。

 浜松町はリニア中央新幹線の新駅となる品川や、羽田空港に近い。野村不動産HDは新ビルと羽田空港を直通で結ぶ海上バスの運航も検討する。浜松町駅付近では世界貿易センタービルもJR東日本などが再開発している。丸の内や六本木に並ぶオフィス集積拠点とすることをめざす。

クルマ異次元攻防(4)鉄VSアルミVS炭素繊維 熱帯びる素材間競争

2016年08月05日 | 企業研究
クルマ異次元攻防(4)鉄VSアルミVS炭素繊維
熱帯びる素材間競争
2016/8/5 3:30 日経朝刊

 米フォード・モーターのピックアップトラック「F―150」。同社で最も売れている看板車種でボディーにアルミを全面採用し話題を呼んだ。300キログラム以上軽量化に成功、燃費向上にもつながり、売れ行きも順調だ。発表後1週間で30万台以上の予約を集めた米テスラモーターズの廉価車種「モデル3」もアルミを多用する。


止まらぬ軽量化
 「自動車の軽量化の流れは止まらない」(神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長)。アルミは比重が鉄の約3分の1。同じ強度にする場合、約50%軽量化できる。神戸製鋼は鉄鋼事業が主力だが、軽量化に向けた戦略投資枠1千億円の半分以上をアルミにあてる。

 アルミ国内最大手のUACJの名古屋製造所(名古屋市)。飲料缶材の大量生産ラインを自動車用に転換、真新しい仕上げラインも設けた。「国内市場は2020年に2~4倍になる」と田口正高所長は手応えを感じる。同社は5月にテスラやフォードに骨格用のアルミ材を納める米メーカーを買収するなど、ここぞとばかりに大規模投資を続ける。

 「鉄は大丈夫なのか」。6月24日、新日鉄住金の株主総会。株主から質問が飛んだ。アルミに代表される他素材の車への採用が進んでいるためだ。日本の鉄鋼メーカーはこれまで日本の自動車メーカーと二人三脚で、強度の高さと加工のしやすさを両立した次世代鋼板を実用化してきた。しかし、環境規制強化のスピードも速い。米国では25年に乗用車で16年比で5割も燃費効率を高める必要がある。エンジンの改善だけではしのげない。

 新日鉄住金は最高級鋼板をさらに20%軽量化した製品を開発、20年以降の量産を視野に車メーカーに提案を始めた。新日鉄住金の高橋健二副社長は「われわれはまだ鉄の能力の10分の1しか利用できていない。極限まで鉄のもつ潜在力を引き出す」とアルミなど他素材の台頭に対抗する。

量産加工技術欠く
 鉄かアルミかだけではない。トヨタが6月に国内初披露したプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」。後部ドアには炭素繊維強化プラスチックを採用した。鉄より強くアルミより軽い炭素繊維は東レや帝人など日本企業が世界シェアの過半を握るお家芸。だが、現実はそう甘くない。炭素繊維を型にはめてボディーやバンパーなどに加工して量産する技術で日本は後れを取る。独BMWは小型電気自動車「i3」がボディーに炭素繊維を採用、「カーボンカー」の量産化に成功した。

 「このままでは日本は炭素繊維の糸を供給するだけの地位に成り下がってしまう」。すかさず動いたのは三井物産だ。石川県白山市にある金沢工業大学。14年にできた革新複合材料研究開発センター(ICC)で4月、炭素繊維に樹脂を染み込ませ、熱を加えて固める「RTM」と呼ばれる装置が動き始めた。

 三井物産がRTMをドイツから購入してICCに持ち込んだ。ICCは約30社と共同研究を始めた。ホンダ出身の鵜沢潔所長のもと、三井物産とともに東レなどの素材メーカーや装置、部品メーカーの技術者らが集まり、知恵を絞る。

 白熱する素材間競争。自動車メーカーと素材メーカーがタッグを組んできた日本勢はどう勝機を見いだすのか、試行錯誤は続く。

新日鉄住金、ブラジルの製鉄再編

2016年06月01日 | 企業研究
新日鉄住金、ブラジルの製鉄再編
合弁先と分割交渉 経営対立、解消せず
日本経済新聞 朝刊 1面 2016/6/1 3:30

 新日鉄住金は海外の主力拠点であるブラジルの製鉄事業について、合弁相手と分割協議に入る方針を固めた。持ち分法適用会社で不振が続くウジミナスの事業分割を南米の鉄鋼大手テルニウムと議論する。新日鉄住金とテルニウムはウジミナス再建を巡って対立している。分割交渉は難航も予想されるが、新日鉄住金は将来の成長が見込める南米の重要拠点として、自社主導での再建を目指す。



 新日鉄住金とテルニウムがともに3割弱を出資するウジミナスはブラジル経済の低迷などから不振が続く。2015年12月期の連結最終損益は36億8500万レアル(約1150億円)の赤字で、3月から新日鉄住金などを引受先とする300億円の資本増強を進めている。

 テルニウムはアルゼンチンのほかメキシコなどにも拠点を持つ。イタリアの複合企業テチントグループの中核だが、当初はウジミナスの増資に反対して資産売却を主張した。5月には取締役会に当たるウジミナスの経営審議会で、テルニウム出身の株主が中心となりウジミナスの社長を解任した。テルニウムが推薦したとみられる人物が新社長に就いた。

 新日鉄住金は「社長人事は事前に2社で合意するという株主間協定に反する」と反発しており、裁判所に社長人事の無効を求めて近く提訴する。対立が一段と深刻になるなか、両社は経営の主導権争いが収益の足かせになっていると判断。ウジミナス分割について協議入りをすることを大筋で決めた。

 分割案は新日鉄住金が年産能力約500万トンのイパチンガ製鉄所(ミナスジェライス州)、テルニウムが同約450万トンのクバトン製鉄所(サンパウロ州)を保有する案が有力だ。イパチンガ製鉄所は高級鋼を得意としている。

 仮に分割した場合、新日鉄住金とテルニウムがそれぞれ筆頭株主となる新会社を設立したり、イパチンガ製鉄所を分離独立させて新日鉄住金が経営権を取得したりするケースが考えられる。その他の資産や人員の割り振りは協議で詰めるが、負債の引き受けなどを巡っては難航必至で合意に時間がかかりそうだ。

 世界鉄鋼協会によると15年の南米の粗鋼生産量は前年より2.5%減った。資源安による南米経済の停滞や中国からの安価な鋼材の流入が続くが、将来的には人口増が期待でき、自動車生産も増える有望市場とされる。

 新日鉄住金にとって不振の海外事業の成長にはウジミナスの再建が欠かせない。ウジミナスを分割することで規模は縮小するが、主体的に運営できるようにすることで収益力を高める。


トヨタが挑む両刃の剣 配車アプリ最大手に出資 車「共有」で販売減も

2016年05月26日 | 企業研究
トヨタが挑む両刃の剣 配車アプリ最大手に出資
車「共有」で販売減も
日本経済新聞 朝刊 総合2 2016/5/26 3:30

 トヨタ自動車が配車アプリ世界最大手、米ウーバーテクノロジーズと提携する。スマートフォン(スマホ)を活用したライドシェア(相乗り)サービスは利用者を増やし、自動車大手だけでなくIT(情報技術)企業も熱い視線を送る。車を取り巻く環境の激変を象徴するが、自動車会社にとっては両刃(もろは)の剣となるリスクもはらむ。



配車アプリ「ウーバー」ではスマホで乗降場所を指定すれば送迎してくれる
 2009年発足のウーバーはすでに欧米など70カ国・地域の451都市でサービスを手掛ける。民泊サイト「エアビーアンドビー」と共にシェアリングエコノミー(共有型経済)のけん引役で企業価値は7兆円に迫る。



 事業の柱がライドシェアだ。一定条件を満たす個人が有償で利用者を同乗させて運ぶ。欧州など各地で当局やタクシー会社と摩擦が生まれたが数十万人がドライバー役を務めているようだ。

 トヨタは数十億円を出資するとみられ、米国でライドシェアのドライバーにトヨタ車をリース販売する。ウーバーが磨く自動運転技術と連携するかにも注目が集まる。

 この分野では米ゼネラル・モーターズ(GM)など海外勢の先行が目立つ。独フォルクスワーゲン(VW)も24日、イスラエルのゲットに3億ドル(330億円)を出資すると発表。米アップルなどの関心も高く、車やIT大手、新興企業が「競争と協調」を繰り広げる激戦区となりつつある。

 グーグルは車を「消費者がインターネット広告に触れる場所」と位置付ける。アップルは伸び悩むスマホなどの機器販売をカバーし、コンテンツ提供の拡大を狙う。IT大手は車を新たな収益源と位置付けることができるが、自動車メーカーにとっては環境の変化が追い風となる保証はない。

 例えばシェアリングエコノミーでライドシェアと並び注目を集めるカーシェアリング。スマホ普及で個人間貸し借りが容易になり、自動運転によって車の効率利用が進めば、結果として新車販売が減る可能性もある。

 米国では1980年代から2000年代初頭に生まれた「ミレニアル世代」で、所有から利用に関心が移っていることが顕著だという。こうした傾向が強まれば「ものづくり」のみに依存する収益基盤は揺らぐ。英バークレイズは昨年、「40年に米新車販売は15年比4割減る可能性がある」との見通しを示した。

 年初に米国で開かれた世界最大の米家電見本市では越境提携の増加を示すように車関連の出展が目立った。米フォード・モーターのマーク・フィールズ最高経営責任者(CEO)は「デジタル化に伴う大きな混乱は避けるものではなくむしろチャンスだ」と強調した。

 大量の部品を組み立てて高品質の車を1千万台規模でつくる事業だけでなく、それらを基盤に新たな付加価値を生み出せるか。トヨタだけでなく自動車メーカー共通の課題となっている。


大手商社、減損1.2兆円 5社の前期、資源安が直撃

2016年05月12日 | 企業研究
大手商社、減損1.2兆円
5社の前期、資源安が直撃
日本経済新聞 朝刊 1面 2016/5/11 3:30

 10日出そろった三菱商事など総合商社大手5社の2016年3月期連結決算では、各社が計上した減損損失が約1兆2000億円に膨らんだ。商品相場が大幅に下げ、資源ビジネスへの打撃となった。三菱商事と三井物産は初の連結最終赤字となり、その結果、資源分野の痛手が小さかった伊藤忠商事が純利益で初めて商社首位に立った。

 多額の減損損失が重荷となり、5社の純利益合計は1443億円と前の期(1兆400億円)比で86%減少した。

 三菱商事の連結最終損益は1493億円の赤字(前の期は4005億円の黒字)だった。銅価格の下落を受けてチリの銅鉱山の資産価値を見直すなどし、合計4260億円の減損損失を計上した。三井物産も資源関連などで3500億円の減損処理をしたため、最終損益は834億円の赤字(前の期は3064億円の黒字)となった。

 17年3月期は5社の純利益合計が1兆600億円と前期の7倍強に膨らむ見通し。業績は急回復するものの前期に多額の減損損失を計上した反動の面が大きく、収益力の底上げには各社が目標とする食料などの非資源事業をどう育てていくかが課題となる。




→ 因みに、伊藤忠の16年3月期の純利益は、2403億円と商社でトップに躍り出た。
岡藤社長は、17年3月期が勝負と鼻息が荒い。



日産、スズキも基準値超え 排ガスのNOx、独政府調査 リコールの可能性も

2016年04月23日 | 企業研究

ドイツのドブリント運輸相は22日、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れを受け国内外のメーカーの
ディーゼルエンジン車を対象に実施した調査で、VWグループ以外の22のブランドで排ガスの窒素酸化物(NOx)が
基準値を超えたと発表した。日産自動車とスズキも含まれていた。

VWの排ガス規制逃れにより環境対応への関心が高まっているだけに、大幅に基準を上回るなどした場合、当局から
リコール(無料の回収・修理)を求められる可能性がある。
ドイツ運輸省は53ブランドのディーゼルエンジン車について屋内試験場だけでなく、実際の走行時の検査を実施した。
22ブランドは実走試験で値が不自然に上昇した。欧米メディアによると、英国のジャガーや韓国の現代自動車なども
含まれていた。

これら22ブランド以外に、VWグループの4ブランドも基準を超えていた。既に明らかになっている通り、違法に排ガス
浄化機能を操作するソフトウエアが確認された。27ブランドは問題が確認されなかった。(共同)


【迫真】迷走セブン&アイ(下)ビルから出てください

2016年04月23日 | 企業研究
【迫真】迷走セブン&アイ(下)ビルから出てください
日本経済新聞 2016/4/23 3:44


 「あなたは経営がどんなものか何も分かっていない」。15日に開かれたセブン&アイ・ホールディングスの指名報酬委員会。社長の村田紀敏(72)は声を張り上げた。もめるはずのなかった委員会で何があったのか。


7日の引退表明記者会見では「逃げ出すわけではない」と語った(東京都中央区)
 「『最高』とはどういうことですか。影響力が残るのでは」。きっかけはやはり社外取締役の一橋大大学院特任教授、伊藤邦雄(64)の発言だった。退任する会長の鈴木敏文(83)にセブン&アイは名誉職を用意する方向で調整してきた。伊藤は「最高顧問」という肩書が気に入らなかった。

 20年以上にわたってグループのトップに君臨してきた鈴木。セブン&アイにとっては要の存在が突如消えることによる影響の大きさは計り知れない。指名報酬委で議論する対象は持ち株会社の取締役と執行役員、事業子会社の社長であり、退任する鈴木の処遇まで社外取締役から意見を聞く必要はない。影響力の排除を声高に主張する伊藤に村田は言葉を失った。

□   □

 セブン&アイが19日に開いた取締役会はセブン―イレブン・ジャパンの社長を務める取締役、井阪隆一(58)の社長昇格などを正式に決議した。その後に発表したグループ人事の資料に鈴木の処遇は「退任」と記されただけだった。

 20日に開かれたイトーヨーカ堂の店長会議。全国から集まった店長や幹部社員を前に鈴木は「流通業に興味があったわけではない。しかし、約50年身を置いて、与えられた仕事を全うする信念を持って仕事をしてきた。セブンイレブンをつくるときも社内外で反対された」と語り始めた。「みんなが一丸となって前を見て、新しい仕事を、今何をすべきかを考えてほしい」と話し終えると、拍手がわき起こり、涙ぐむ社員もいた。

 鈴木が1974年に米国から持ち込み、日本に根付かせたコンビニエンスストア。鈴木と40年以上の付き合いがあるセブンイレブン1号店のオーナー、山本憲司(66)は「銀行をつくるときも相当な障壁があったはず。それでもお客さんにとっては必ず便利だという信念で実現させた。体力が続く限り辞めないと思っていた」と話す。

 7日のセブン&アイの取締役会では井阪をセブンイレブンの社長から外すという鈴木の考えた人事案が否決された。その場で「井阪を辞めさせる意味が分からない」と強い口調で発言した社内の取締役がいる。セブン&アイの名誉会長を務める創業者、伊藤雅俊(91)の次男、順朗(57)だ。無記名投票の決議でも順朗は反対票を投じた。

 ひと月前の3月8日、セブン&アイは不振が続くスーパー、百貨店の店舗閉鎖を柱とする構造改革計画を発表した。閉鎖の対象にはヨーカ堂の1号店、千住店(東京・足立)も含まれていた。

 北海道・東北が地盤のスーパー、アークスの横山清(80)は創業者の伊藤と家族ぐるみの付き合いを続ける。伊藤の妻が鈴木への不満を口にすれば、「やめなさい」とたしなめるのがいつもの伊藤の役回り。直近の会食の席、構造改革計画を伝え聞いていた伊藤が横山に漏らした「千住店を閉めるんだって」という言葉は寂しげだった。

□   □

 1992年にヨーカ堂の社長を鈴木に譲って以降、創業者の伊藤はグループの経営から一定の距離を置いてきた。人事案の否決後、記者会見した鈴木は自身が主導した人事案に反対し、井阪を守った創業家の判断について、「世代代わりがあった」とだけ説明した。セブン&アイの筆頭株主である「伊藤興業」は創業家の資産管理会社だ。高齢の伊藤と妻に代わり、資産管理会社を切り盛りする役目は伊藤の長女に変わりつつある。

 今回の迷走劇。鈴木とともに主役となった井阪は今後、社長として巨大流通グループのかじ取りを担う。人事を巡っては井阪を支えることで利害が一致した創業家と「物言う株主」のサード・ポイント。しかし、祖業のヨーカ堂を憂う創業家、スーパーや百貨店など不採算事業の整理を求めるサード・ポイントでは描く未来図は異なる。

 鈴木は「顧問」を受けるかどうか揺れている。取引先やコンビニのオーナーに慰留の声が広がる一方、「影響力が残ります。本社ビルからは出てください」と井阪から言い渡されているからだ。カリスマを追い出し、グループの全権を握る井阪が背負うものは重い。

(敬称略)

 松田直樹、湯浅兼輔、豊田健一郎、宮住達朗、牛山知也が担当しました。