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なぎ食堂と浅草十二階と渋谷ブックセラーズ

2008-01-28 23:21:30 | Book 積読 濫読 耽読
週明けから2時間睡眠のまま朝一打ち合わせに取材、そして試写会と慌しい。
しかし週末は一瞬の安息を楽しんでいた。ご学友ひだかのお誘いで「なぎ食堂」へ。
渋谷桜ヶ丘郵便局のお向かいに、昨年12月にオープンしたベジタリアンな定食屋さん。
いきなり迎えてくれたのが、この“裸足キッズ”。
垂れた鼻水も涎もいい塩梅で、ちょっと松本大洋風味。

「ねえ最近、音楽なにがキテる?」「やっぱ“かえる目”でしょ」「それって何系?」
「おやじ系ユーミンかな」「CD出てんの?」「うん、“主観”てゆうアルバム。ほらいまかかってるよ」
…てなことを喋ってるみたいにみえるキッズのひとりは、オーナーさんのご子息さくみくん1歳。

オーナーさんは、音楽や書籍のレーベル「COMPARE NOTES」を運営していて、
お店にもおもしろそうな本や雑誌、CDがいろいろと。件の「かえる目」のアルバム「主観」
実際にかかっていた。これがネーミングにも増して、ケロリとすごい! 

うっかり聴いていると、ジョアン・ジルベルトが日本語で歌ってるのかと勘違いするほど
いい感じなのだが、、よくよく耳を澄ませば、、、、
「♪カニづくし あなたは積み上げる殻のように うつろな人」とか
「♪ふなずし」がどうしたとか、そんな歌詞が連綿と(笑)

歌っているのは、こんな本も書いている学者さんとか。早速、アマゾンで即買い。
浅草十二階―塔の眺めと“近代”のまなざし
細馬 宏通
青土社

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カエル目こと細馬宏通氏は「浅草十二階(凌雲閣)計画」というサイトも運営しているよう。多芸!
乱歩の「押絵と旅する男」の舞台となった「十二階」は、私の中でもいっときマイブームだった。

さて、そんな「なぎ食堂」でいただいたのは、夕方6時まで食べられるランチ・プレート。
選べるデリメニューから、玄米ご飯、お味噌汁、香の物まで、どれもさりげなく主張のある味付け。
こんどは夜もよさげ。

渋谷から帰る途上、文化村通りから井の頭通りに伸びる道すがらに、
Openしたてのブックセレクトショップ「SHIBYA BOOK SELLERS」が忽然と。

例えば70年代のシェルフには、三島由紀夫の割腹報道の1970年の「サンデー毎日」などが
三島の著作に混じってなにげに置かれていたり、
`40年代のボリス・ヴィアンコーナーに、岡崎京子の漫画「うたかたの日々」も並べてあるなど、
独自観点の年代別にさくさく潔くセレクトされたジャンルレスな書物の森で、
ひだかとうふうふ戯れること小1時間。BGMにはグールドのピアノが心地よく響いており。。

店を回遊しながら、いつのまにかこんな本を買っていた。ブックカバーの包装紙も美しい。
ショップスタッフによると、ビームスのロゴも手がけたデザイナーさんの意匠なのだとか。
深夜2時まで営業しているそう。
リスペクト。

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