空飛ぶ自由人・2

旅・映画・本 その他、人生を楽しくするもの、沢山

あゝ蓮舫サン

2022年09月18日 23時00分00秒 | 政治関係

安倍晋三元首相の国葬について、
また蓮舫サンがへんなことをやっている。

ツイッターで国葬への不参加を表明。
しかも、わざわざ国葬の案内状の写真をあげての不参加表明。

これに対し、「ひろゆき」こと、西村博之氏などから、
「人の葬式に行かない人は、黙って行かなければいいだけです。
行きません」とわざわざ言う必要はないと思います。
遺族と参列者に失礼です」
と、批判されている。
また同氏は、こうも述べている。
「『国葬は葬式ではない』と、言ってる人がいますが、
外賓は、State Funeral として招待されます。
海外から見れば葬式です」
「『国葬に反対だけど、葬式は静かに見守る』
という大人の対応をすべきかと」

更に加えて、蓮舫サンは、
連合の芳野友子会長が、
国葬への出席を表明したことについて、
またもツイッターで批判。

これに対しても、ネット上では、蓮舫サンを非難する声が多数あがっている。

○「国民に弔意を強制する事に反対」と言いつつ、
国葬儀に出席する事に異議を唱えるとはね。
弔意を表すなと強制する自己矛盾に気付かないのかよ。

○押し付け、強制はあかんと言いながら、
他人に欠席を強制させるんですね。

○圧力ですか?
「弔意を示さない事の強制」は控えるべきです。

○弔意は強制されるものでもなければ、逆もまた然り。
特に、本人は安倍さんの死を追悼したいと思ってるかもしれないし、
その気持ちに対して政治的な立場から干渉するのってどうなの?

○写真付きSNSで欠席を拡散するマナーもさることながら、
他人の出席にも口を出すなんてどういう了見だろうか?
どんな時でも個人攻撃や誹謗中傷をやめられないのがサヨクの品性だと思う。
今までもこうだったし、今後も改善すると期待する要素はないと思う。

○もう蓮舫議員が何かを言うたびに与党を利するだけになっているように思います。
反対の立場を表明するぶんには政治的スタンスなので構いませんが、
案内状を晒したり事前に欠席を声高に叫ぶのは
良い大人のやる事として疑問が残ります。

○この方、ホントに礼儀を知らない人だなって思います。
ずっと、与党のやることを反対するだけで、
自分らならこうしますとか対案を出すことさえしない、
そして出来もしないことを立案する立憲民主党、日本共産党他・・・。
蓮舫、辻本さんっていい法案とか仕事したことってありましたっけ?

○立憲民主党の方々がマスコミに出てるのを見ると
人の揚げ足取りの時しか目立ってないと思いますよ。
政策に掲げている事を実現するために
やることが沢山あるんじゃないですか?
亡くなった人の事をほじくり返したりする前に、
まず自分たちの足場を見直してください。

ネットの住人は、
蓮舫サンの品性下劣は、しっかり見抜いているようだ。

蓮舫サン以外にも、
立憲民主党の議員たちが、SNSで続々と「欠席」を表明している。

鳩山由紀夫政権時代に内閣官房副長官をつとめた元民主党の松井孝治氏は、
「国葬儀への招待状の画像とともに、
ご丁寧にもこれには欠席しますという宣言をされるのは、
政治運動の自由はあるけれど、
私には余り品格ある行動とは思えないですね」
と苦言を呈している。

次のような声もある。

○国葬不参加とか欠席とかわざわざSNSで発信する人って
「あいつの葬式呼ばれたけど参加しねーわ!!ドヤッ!」
って言ってるわけでしょ? 
人としての品性を疑うんだが。

○国葬招待状をSNSにさらして、
わざわざ欠席アピールしてるのって立憲民主党の議員だけですよね。
幼稚過ぎです。

○国葬の案内状をわざわざ写真に撮って、
欠席をアピールする人は、
自分から「私は非常識で礼儀知らずな人間です」と
世間に宣伝してる事に気づかないのかねぇ。

○国葬の招待状をこれみよがしにSNS上にアップすることに
一体何の意味があるのか。
出席するならまだしも、案内状を使っての欠席のパフォーマンスには
強い違和感が拭えず、故人や遺族を揶揄しているようにも見える。
参列を予定している人対しても失礼だと思う。

何時から日本人は、
死者に対する非礼を
自慢げにあらわすようになってしまったのだろうか。

駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏が
ツイッターで、次のように述べている。
「国葬をめぐってメディアや日本の一部のオフィシャルから
あれこれと発言が出ていることを残念に思います。
それどころか、故人に対する目に余る言動に心を締め付けられております」
「たったひとりでも国外からの来賓があるならば、
国民が一丸となって対応することが日本の懐ではないのでしょうか」
「また、問題があるとすれば機会を改めて吟味すれば良いのではないでしょうか」
「今は政治ではなく日本全体の姿が試される局面です。
私は、まったく必要なく悲惨な死を迎えてしまった安倍元総理の英霊を敬い、
歴史に残る国葬となる覚悟で出席を表明致しました」

お笑い芸人のパックンことパトリック・ハーランが、
TV番組で、こう述べている。
「国葬は安倍さんのためにやらなければ誰のためにやるのか。
憲政史上最長の政権をなした総理大臣が暗殺された後に
国葬やらないんだったら、いつやるんだろうと思います」

日本人より、外国人の方がまともだ。

これに対して、
「パックンはリベラルだと思っていたのに」
と失望の声が上がっているが、
これは偽リベラルとの混同だろう。

次のような本質的意見もある。

○弔慰とは内心の問題なのですから、
それに対して第三者が干渉するのは違憲ではないでしょうか。
反対派の方々は、よく違憲だ違憲だといいますが、
自分たちのやってることは憲法に抵触してても無頓着なのが大変気になります。
万が一にでも、こうした方たちが政権を握った時に
ソ連や中国の例を引くまでもなくどうなるのかと容易に想像できます。
自民党政権に打撃を与えたいという一心なのでしょうが、
傍からはこうした目で見られていることが、
全くわからないのでしょうね。

それにしても、安倍さんは気の毒だ。
あれだけ功績があり、海外から高い評価を受けていながら、
国内では、死してまでも、こんな扱いを受けるとは。
本人は政治家として成し遂げたことに満足して、
国葬など望んでいなかったのに違いないのに。
岸田内閣は、珍しく早々と国葬を決めたが、
このように政争の具にされることは想像できなかったのだろうか。

様々な言葉を残した安倍元首相だが、
2015年の「戦後70年談話」が印象に残っている。

「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、
そしてその先の世代の子どもたちに、
謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」

この言葉一つ取っても、
この方がどんなに日本という国を憂い、
子孫のことを思っていたかが分かる。
他のどんな政治家も口にできなかった、
腹の坐った人だったのだ。

そこで、次のことに気づく。
今の国葬反対の底には、
そうした安倍さんを貶めたいという想いがあるのだと。
安倍さんに対して国葬などという名誉を与えてなるものかと。
更に根底には、日本を貶めたいという、暗い情念があるのだと。

 


小説『競争の番人』

2022年09月16日 23時00分00秒 | 書籍関係

[書籍紹介]

「競争の番人」とは、
公正取引委員会(公取委)のこと。
この小説は公取委の職員が
不正を摘発すべく奮闘する姿を描く、
「元彼の遺言状」の新川帆立による作品。
「小説現代」(講談社)に2021年12月号から2022年3月号にかけて
連載され、加筆修正を経て刊行された。

主人公の白熊楓(しろくま・かえで)は、
公取委の審査局第六審査(ダイロク)新人職員。29歳。
警察官の父に憧れ、警察学校に通っていたが、
父親が犯人を追跡中にケガをしたため、
娘を心配する母親の強烈な反対によって警察官になる道をあきらめ、
警察学校を中退、一般職採用で公取委に応募し、採用された。
つまり、ノンキャリア。

もう一人の主人公は、
小勝負勉(こしょうぶ・つとむ)。
公取委のキャリア審査官。
東大首席のエリートで政策立案を経済取引局で5年ほど経験した後、
ハーバード大留学を経てダイロクに異動となる。

このノンキャリアとキャリアの二人が組んで、
ホテル業界の不公正な取引を調査し、
数々の妨害を受けながらも
公正で自由な市場競争を守る「競争の番人」として、
独禁法違反の取り締まりに奔走する。

楓は、男まさりな性格で、
実直で感情のままに行動し、
頭で考えるよりも先に、気持ちと身体で体当たりしていく。
空手の達人で、犯人を締め技で失神させて逮捕したりする。

小勝負は東大法学部を首席で卒業後、
どの会社・官庁にでも就職できたのに、
あえて公取委に就職したことで、
まわりからは「もっといいところに入れたはずでは?」
と度々疑問を投げかけられる。
他の審査官とは違う独特の視点や洞察力がある一方、
人とは違う調査の仕方で周囲からは変わり者と思われている。

公正取引委員会は独占禁止法を法的根拠とした役所。
あまり一般にはなじみのないところだが、
公正な競争の出来る社会を目指し、
よく知られているのが、談合の摘発
公共事業の入札に際し、
事前に業者間で談合して、
落札者の順番を決めたり、
落札価格を話し合ったりする。
その結果、高い工事費用で被害を受けるのは納税者。
談合以外に、同一業者間で価格を決める「カルテル」行為や、
有利な立場を利用しての業者を締めつける行為
たとえば、デパートが納入業者に圧力をかけて
不利な取引を強要する行為などを取り締まる。
いずれも「公正な競争」とは言えないわけで、
その意味で「競争の番人」だ。

実は、私は昔、公取委と深く関わる仕事をしたことがある。

真保裕一の「小役人シリーズ」で公取委の職員を扱ったものがあるが、
それ以外で真向から公取委を舞台にした小説は、他に知らない。

小説の登場人物によって語られるように、
公取委は他省庁に比べ、人気も権力もない。

競争が関係する企業界を担当するから、
特定の業界団体や政治家との利権がないのも特徴の一つだ。
気楽な反面、後ろ楯がないから
他省庁との小競り合いでは
常に煮え湯を飲まされる。

小説の中で、立ち入り検査を拒否される場面がある。

「拒否される場合、独禁法第94条に基づき罰則が科されます。
それでもよいのですか」

と言うと、相手がせせら笑う。

「罰則だと。ははは。
知ってるよ。
一年以下の懲役または三百万円以下の罰金だろ。
どうぞどうぞ、罰則を科してもらって結構。
俺を刑務所にぶち込むか?
できないだろ?
この罰則規定は発動されたことがない。
立入検査を拒否されたら、
公取委の担当者の責任だ。
その尻ぬぐいのために
多忙を極める検察様が動いてくれるわけないもんな。
逮捕できるならふっけみろよ」

立入検査が拒否された場合、
強制的に施設に立ち入って検査をすることはできない。
承諾が必要な手続きは、
相手が強硬に拒否するとどうにも進まなくなる。
何のための法律か。

公取委の仕事は、大きく分けて政策審査に分けられる。
政策は、各業界団体の公正競争規約の監督など、事務仕事。
審査は、まさに、不正を摘発する現場仕事。
審査の人間は国家公務員一般職、通称ノンキャリアの人間が多い。
一方で政策は、
独占禁止法の解釈や運用がからむ、
国家公務員総合職、いわゆるキャリア組が多い。
法学部卒だけでなく、
ロースクールを卒業している者もいれば、
弁護士資格を持った者も在籍している。
簡単に言えば、勉強が得意な集団。

小説で描くのは、
北関東のホテル3社が関わるウェディング費用の価格カルテルや
採算の合わない取引を強いる納入業者いじめの調査。
更に既存花屋による取引制限。
ホテルの取引を制限し、新規参入業者を締め出していた。
調べれば調べるほど、
零細業界の実情に同情する楓だが、
そんな感傷を小勝負はあざ笑う。
現場主義の楓と
理論を勧める小勝負は、
何かと衝突する。
その二人のぶつかり合いの中から、
いろいろな教訓が浮かぶ。

楓には、事情聴取し、供述書も取った地方公務員が
自殺してしまったというトラウマがある。
また、5年も付き合って、
結婚に向かって話が進んでいる徹也に
元カノとの浮気問題も浮かぶ。
更に、小勝負との間に、ほのかな恋情のようなものを立ち上がる。
小勝負に義理チョコをあげて驚かれた後の描写。

変に意識されるのも嫌だ。
もちろん小勝負はこちらのことを意識なんてしていないだろう。
小勝負に意識されるかもしれない、
と意識している自分が恥ずかしい。
そんなことで恥ずかしがっている自分がさらに恥ずかしい。
入れ子のようにすべてが恥ずかしく思える。

2022年7月期にフジテレビ系「月9」枠にてテレビドラマ化され、放送中。


9月19日最終回。
小説の内容は前半で、
後半には、別な事件が扱われている。
白熊楓には、小勝負勉には坂口健太郎
他に大倉孝二、小池栄子、加藤清史郎ら。

 


映画『残り火』

2022年09月15日 23時00分00秒 | 映画関係

[映画紹介]

デンマーク発のサスペンススリラー。

冒頭、早朝ジョギングに出かけた妻を
待ち伏せした夫が車でひき殺してしまう場面が描かれる。
まだ生きていた妻を、
夫は車を後退させて、
念入りに死にいたらしめる。
相当な憎しみがあるらしい。

時間はさかのぼり、
夫の浮気を妻に疑われる顛末が描かれる。
深夜に入って来たメールを巡るいざこざなどがあるが、
妻が浮気現場を目撃して、決定的になる。
夫を支えるために音楽家としてのキャリアを捨てた妻は激怒。
今は建築業で成功している夫だが、
金融詐欺を働いた過去があり、
それに加担した妻が、
愛人と別れない限り、
捨て身で告発するというのだ。

夫は愛人からは離婚を迫られており、
行き詰まった末、妻を殺害したわけだが、
家に戻ると、
ジョギング姿の妻が帰って来る。
妻は生きていた!
ジョギングコースを変えたことを知らず、
夫は似た服装の別人を轢いてしまったのだ。

妻は夫が洗車のカードを使ったことで、
その映像を提供され、
最近起こったひき逃げ事件の犯人が夫であったことに気づく。
つまり、夫は自分を殺そうとしたのだと震え上がる。
事件の捜査が夫の近辺に近づき、
病弱な息子の将来を案じた妻は、
家庭を維持するために、
口をつむぐ代わりに
愛人を殺すことを強要する。
妻がアリバイ作りに加担し、
夫は殺すために愛人宅を訪ねるが・・・

と、状況が二転三転するサスペンス。
その間に、妻が若い頃、
やはり浮気をした恋人を崖から突き落としたことが明らかになるなど、
妻の恐ろしさが露呈される。

愛人の行方がわからなくなったことで、
殺人を想定した警察により、
遺体を捜索する山狩りが行われ、
夫婦の邸宅に迫るが・・・

話が展開するにつれて、
妻の暗い人間性が現れてきて、恐ろしい。
もう、この夫は死ぬまで妻に頭があがらないのだろう。

全体的に、
捜査に当たった刑事が、
ある女性に事件の経緯を離して聞かせる、
という構成になっている。
守秘義務違反だが、
最後になって、
その話相手が何者かが明らかになる。
そして、殺人の大半が
近親者によってなされており、
そういう地獄(結婚)に入る是非が語られる。

「大半の殺人には愛が絡んでいる。
殺人事件の半数は配偶者や恋人による犯行で、
動機は大抵、嫉妬や情熱だ。
愛は皆が思うよりはるかに危険だ」

そして、冒頭のタイトルバックの映像の意味も明らかになる。

監督はバーバラ・トップソー=ローゼンボリ
名前から見て女性監督か?
俳優たちは知らない人ばかり。

アメリカ映画とは一味違ったサスペンススリラー。

8月26日からNetflixで配信。

新聞で、↓のような広告を発見して、笑ってしまった。

 


歌詞ノート

2022年09月14日 23時00分00秒 | 様々な話題

終活の中、押し入れのダンボールの中から出てきたノート。

何かというと、
洋楽の歌詞ノート

中学生になり、
それまでの日本の歌謡曲から洋楽にシフト。
借りて来たドーナツ盤のジャケットの歌詞を書き写したものです。

なにしろ、まだコピー機などない時代のこと。
「写経」するしか方法がなかったのです。

ポピュラーソング、映画音楽、ミュージカル
などと分類されています。

全部で150曲ほど。

昭和35年から5年間ほどの
中学生・高校生の親しんでいた音楽として、
挙げてみます。
同世代の人は「なつかしい」と感じていただけるかもしれません。

まず、ポピュラーソングから。

グリーンフィールズ(ブラザーズ・フォア)
ウォーク・オン・ボーイ(ポール・ラヴェン)
ジョニー・エンジェル(シェリー・フェブレー)
レモンのキッス(ナンシー・シナトラ)
いちごの片想い(ナンシー・シナトラ)

悲しきクラウン(ニール・セダカ)
カレンダー・ガール(ニール・セダカ)
小さい悪魔(ニール・セダカ)
君こそ全て(ニール・セダカ)
恋の片道切符(ニール・セダカ)

ダイアナ(ポール・アンカ)
マイ・ホーム・タウン(ポール・アンカ)
クレイジー・ラブ(ポール・アンカ)
風に泣いている(ポール・アンカ)

                       
バケイション(コニー・フランシス)
恋の売り込み(エディ・ホッジス)
内気なジョニー(シェリー・フェブレー)
グッドバイ・ジョー(アルマ・コーガン)
ボクのマシュマロちゃん(ジョニー・シンバル)

悲しき雨音(ザ・カスケーズ)
アイ・ウィル・フォロー・ヒム(リトル・ペギー・マーチ)
ラッキー・リップス(クリフ・リチャード)
レッツ・メイク・ア・メモリー(クリフ・リチャード)
イエスサリー(リンダ・スコット)

ダニー・ボーイ(ハリー・ベラフォンテ)
想い出のサンフランシスコ
悲しき少年兵(ジョニー・ディアフィールド)
アパッチ(ソニー・ジェイムス)
ポエトリー(ジョニー・ティロットソン)

ハウンド・ドッグ(エルビス・プレスリー)
サレンダー(エルビス・プレスリー)
今夜はひとりかい?(エルビス・プレスリー)
イッツ・オワ・ネバー(エルビス・プレスリー)

月光価千金(ナット・キングコール)
サウスタウンUSA(ザ・ディキシーベルズ)
悲しき街角(デル・シャノン)
月影の渚(アンソニー・パーキンス)
恋の渚(ロジャー・スミス)

オンリー・ユー(プラターズ)
さよなら初恋(リトル・ペギー・マーチ)
何と言ったら(レイ・チャールズ)
旅立てジャック(レイ・チャールズ)
ぼくは自由(レイ・チャールズ)

花はどこへ行った(キングストン・トリオ)
自由の讃歌(ケネディ大統領とコーラス)
ビキニスタイルのお嬢さん(ブライアン・ハイランド)
ジム・ダンディ(アン・マーグレット)
フォーゲット・ヒム(ボビー・ライデル)
禁じられた恋のボレロ(ファルー)

ミスター・ソングライター(コニー・スティーヴンス)
カラーに口紅(コニー・フランシス)
テネシー・ワルツ(パティ・ペイジ)
涙のムーディー・リバー(パット・ブーン)
タイナマイト(ブレンダ・リー)
ジャンバラーヤ(ブレンダ・リー)

ワンワン・ワルツ(パティ・ペイジ)
チェンジング・パートナーズ(パティ・ペイジ)
16トン(プラターズ)
プリテンド(ブレンダ・リー)
嘘は罪
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

抱きしめたい(ビートルズ)
プリーズ・プリーズ・ミー(ビートルズ)
シー・ラヴズ・ユー(ビートルズ)
マイ・ボニー(ビートルズ)

 

全部、歌えます

60年も前のものなのに。

今日は、ここまで。

 


『ミッキーマウスの憂鬱』と『ミッキーマウスの憂鬱ふたたび』

2022年09月12日 23時00分00秒 | 書籍関係

[書籍紹介]

4日前に紹介した「ディズニーキャストざわざわ日記」に続き、
ディズニーものを紹介。

「ざわざわ日記」が実録ものだとしたら、
こちらはフィクション
東京ディズニーランドの舞台裏を巡る、初の小説だ。
(2005年発刊)
東京ディズニーランドも東京ディズニーシーも実名で登場するが、
オリエンタルランド社はオリエンタルワールド社と変えられている。
どういう法的線引きがあるのかね。

主人公は、後藤大輔、21歳。
準社員として採用されて出勤した3日間の出来事。
先に紹介した「ざわざわ日記」は、
カストーディアルキャストという、掃除係専門の職種だけを描いたので、
全体像は見えなかったが、
大輔の持ち場は美装部といい、
キャラクターたちの着付けを担当する場所なので、
バレード待機の様子などが描写される。
また、ショーの舞台裏や
特別接待スペースの「クラブ33」の様子なども描写される。
また、パークの周囲に張りめぐらされた移動道路や
キャスト用バスの様子なども描かれる。
そういう意味で、興味深い内容だ。

テーマパークは、ゲストたちの目に触れるオンステージ
その裏側のバックステージに分かれるが、
登場人物の一人が、こう言う。

「夢があるのはオンステージ。
バックステージにあるのは現実だけ」

また、正社員、準社員の身分格差が大きく、
準社員は人間扱いされない、などの現実も描かれる。

しかし、こうも言う。

「すべては手作り。
わたしたち準社員は、その底辺を支えている」

大輔は少々キャストとなったことを後悔する。
クルーのあいだの対立。
夢のディズニーキャラクターを演じる者たちの葛藤。
そんなものが存在するなんて、
できることなら知りたくなかった。
夢は夢のまま、
そのほうがどれだけよかったかわからない。

ミッキーマウスの着ぐるみについての記述が興味深い。
東京ディズニーリゾートには、
予備を含め、常時30体のミッキーマウスの着ぐるみがあり、
うち10体がディズニーランドで使用されるもので、
パレード用が3体、
グリーティングとミート・ミッキー用が4体、
ショー用のものが3体。
ショー用ミッキーは、
踊らなければならないので、
他のミッキーに比べて軽く、動きやすく、頑丈な素材で作られている。
瞼の開閉や鼻の振動など、
クルー(中身の人)自ら操作可能で、精巧な作り。
高価な上に製造に手間がかかり、
アメリカのディズニー本社に発注しても納期は1年先。
これらのショー用ミッキー3体はショーにフル稼働しており、
予備がない。

そのショー用ミッキーの着ぐるみが紛失してしまう、
という事件が起こる。
他のミッキーの使い回し、というわけにはいかない。
ミッキーが代わると、その回りのキャラクターも総とっかえしなければならない。
というのは、それぞれのキャラクターの身長はミッキーを基準に定められているからだ。
ミッキーとミニーは同じで、
グーフィーはミッキーよりも約11%高くて、
ドナルドは7%低い、等々。

知らなかった。

パレード用のミッキーをショー用に使えばいいと思うかもしれないが、
そうはいかない。
そうなると、中の演者も一緒にこなければならない。
着ぐるみは、中の演者に合わせてサイズが決められているからだ。

そういうわけで、パレード用のミッキーの演者が
まるごとショーの代役をつとめることになる。
ショーのミッキー演者は心中おだやかではない。

パレード用ミッキーの演者は、久川庸一という中年のいかめしい男性。
女性がやることもあったが、
アメリカの本社の意向で、男性に演じてほしいということになった。
この人が見事なミッキーを演じこなすのだという。
この久川とショーのミッキーの門倉との葛藤と
共感はなかなかいい。

着ぐるみの紛失は大問題になる。
外部に流出したりしたら、
アメリカのディズニーとの契約解除にまで発展する。
アメリカのディズニーは、東京の運営からは手を引いてのスタートだったが、
東京での成功を見て、後悔しており、
直接運営のチャンスを虎視眈々と狙っているというのだ。

紛失の嫌疑をかけられた女性スタッフが
ビッグサンダーマウンテンの線路内に立ち入って自殺未遂したり、
の次の問題も発展する。
大輔が働き始めて、2日間にそれだけの事件が起こる。
更にそれは、着ぐるみの発見と回収へと問題は発展する。
現実的でない展開だが、
まあ、そこはフィクションだから。

大輔の同僚の桜木由美子は、こう言う。
「ゲストのためにディズニーランドは存在するけれど、
それを維持しているのは
会社の偉い人でもなければ、
スポンサーでもない。
わたしたち」

なお、正社員と準社員の対立の軸となるのは、
調査部の人間だが、
オリエンタルランドには「調査部」は存在しない。
それだけでも、フィクションだと分かるだろう。

 

「ふたたび」は前作の16年後
主人公は若い女性の永江環奈で、
カストーディアルキャスト。
つまり、清掃係。
なってみて、失望する。

体育会系とスクールカースト、
どちらも嫌になり、ディズニーランドに勤めだした。
いつも笑顔のキャストに、陰険な人間関係などあろうはずがない、
そう思っていた。
けれども本当にここにあったものは、もうはっきりしている。
学校やほかのバイト先とは比較にならない、
確固たる体育会系と、
絶対的なカーストの構図だった。

その現状を打破するために、
環奈はアンバサダーにエントリーする。
アンバサダーとは、キャストから一名だけ任命される「親善大使」のこと。
外部に広報のために出かけ、
いわば、ディズニーランドの顔となる存在だ。
それだけにハードルは高い。
通常、ダンサーなどから選出され、
掃除担当からのエントリーは初めてだ。

物語は環奈のアンバサダーへの道への努力が描かれる。
並行して、居残りゲスト(閉園時、どこかに隠れて留まるゲスト)の捜索と、
カラス駆除の疑いなどが描かれる。

前作から16年経っているから、
前作の主人公、後藤大輔も正社員になって再登場する。
桜木由美子は姓が後藤に変わっているから、二人は結婚したらしい。

パーク内の音楽は37分ごとにリピートする、
などと新知識もあるが、
総じて、フィクション色が強くなり、
ありえない展開が現出する。
環奈がマジックを使ったパフォーマンスをして人気者になったり、
居残りゲストが落としたという結婚指輪の大捜索など、
奇妙な展開。
閉園後の暗い園内で捜索するより、
昼間捜索した方がいいに決まっている。
その上、別な場所で行われているアンバサダー選出イベントの音声が
園内に流れるなど、現実にはあり得ない、
作り物の話であることが、誰にでも分かる。

キャストは半分ゲストという新しい見解も示される。

「会社は無から有を生み出した。
鉄鋼業と海苔養殖しかなかった舞浜に、
大金を投じ、幻想を見られる場所を設けた。
ここでは二段階に夢がつくられる。
まず正社員が準社員に幻想の場を提供する。
準社員たるゲストたちは、
さらに大きな幻想を現出し、
キャストを夢見心地にさせる」
世界じゅうの人々が、
舞浜に夢と魔法の国があると信じ、
いつでも遊びに行ける。
だが正社員らに夢と魔法は見えない。
認識できるのは常に埋立地の運用施設と、
そこに展開するビジネスのみ。

ここ、「準社員たるゲストたちは、
さらに大きな幻想を現出し、
キャストを夢見心地にさせる」というのは、
「準社員たるキャストたちは、
さらに大きな幻想を現出し、
ゲストを夢見心地にさせる」
の間違いではないのか?

総じて、続編にしては、
前より作り物めいた話だった。

 

ところで、小説の中に登場する「クラブ33」だが、
2度ほど利用させていただいたことがある。
1度目は、カミさんの交通事故でのケガの全快祝い
その時は、食事の後、
ミッキーが祝ってくれた。

カミさんには内緒のサプライズ企画。

2度目は、私の勤め先の役員会。
シルク・ド・ソレイユの「ZED」を観た後、
会議をし、昼食を取った。
クラブの窓から見るパレードが新鮮だった。

いずれも、ある人脈を通じての設定。
幸福な時代でした。