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空飛ぶ自由人・2

旅・映画・本 その他、人生を楽しくするもの、沢山

電車で隅に座る日本人

2024年07月05日 23時00分00秒 | 様々な話題

海外からの訪日客は2か月連続で300万人を越え、
繁華街では、外国人の姿を頻繁に見かける。

その外人客、日本の文化にいろいろ驚いているが、
中でも、電車に乗る時、不思議に思うことがあるという。
一つは、よく言われるように、
車内の静けさ
日本人は公共の場所では静かにする、
という意識が染み付いているからだろう。

もう一つ不思議に思われることは、
電車の座席が隅から埋まっていること。
たしかに、空いている車内で
みんな端に座っている光景はよく目にする。
かく言う私も、空いていさえすれば、
必ず隅の席に座る。

その「端の席を選ぶ」行動心理や背景について、
環境心理学や社会心理学を専門とする、
武蔵野大学名誉教授の小西啓史氏が
アンケートを分析しているので、紹介しよう。

アンケートは今年3月18日に、
2千人を対象に実施。

「電車内で座席が空いていたらどこに座りますか?」との質問に対し、
「端の席」が87.6%
「端の席以外」が5.3%、
「座席には座らない」が7.1%
という回答だった。

アンケートでは約9割の人が
第一の選択として、
端の席を選んでいることがわかり、
日本人には端の席を好む傾向が確かにあることが分かる。

「端の席に座る」理由については、
「一番落ち着くから」
「両側に人がいるのが不快なので」
「できるだけ人と接したくない」
「電車から降りやすいから」などの意見、
「端の座席以外」という人からは、
「ドアの近くは寒いから」
「乗客の乗り降りが気になる」
「端の席は横に立っている人に圧迫される感じがするから」
との声があった。

これについて、
「端の席は、車両内のシートという限られた空間の中で、
他の人と接しなくて済む最も適当な席」
という認識があるからと、小西さんは考える。
「動物の行動から考えても、
外敵から身を守る点で、壁を背にすることは有利です。
電車でも、端の席には片側にポール(手すり)があるので
壁と同じように安心できるのでしょう」

更に、小西さんは、
「端」という位置に抱く印象が、
日本人と海外の人とで違いがあるのかもしれないとも考える。
「日本人のパーソナルスペースは比較的大きく、
プライバシーを守りたいという意識が
外国人よりも強く、
端の席はプライバシーを守る上で最適の席と考える日本人は
多いと言えるのかもしれません」

端に対するイメージについても、
「日本では『隅っこ』に由来するキャラクターの『すみっコぐらし』や、
広い通りではなく細い迷路のような道を探索する『路地裏散策』
が人気になるなど、
『端』について比較的好ましい印象があるように思います。
『隅っこ』や『端』に対してネガティブなイメージがある外国人にとっては、
真ん中も空いているのにわざわざ端の席に座る日本人を見ると、
不思議な感じがするのかもしれません」

まとめると、
端に座るのは「自分のプライバシーを守りたい心理の表れ」
自分の周りに張るバリアーを作っている。
電車内は他人がほとんどなので、
無意識に他者と距離を図ろうとするのは当然のことだという。

更に、自分のパーソナルスペースを無理やり作ろうとする、
ある行為が見受けられる。
「隣の座席に荷物を置く」という行為。
これもまた、自分のパーソナルスペースを守ろうとする心理が働いている。
迷惑な行為だが、その奥に日本人の気質がうかがえる。

電車内がガラガラな時、わざわざ真ん中から座る方も一定数いる。
真ん中の席から座るのは「心が広いオープンな性格の持ち主」といえる。
オープンな性格であればあるほど、
端の席ではなく真ん中から座る傾向が強いという。
だから、端の席に座りたがるのは
内向的な日本人の国民性が影響している。

もっとうがった説としては、
日本人が端を選んでしまう理由として、
「端」は異世界につながる境界線だから、という。
日本人にはウチとソトの境目を明確にするという考え方があるから、
境目をはっきりすることで、日本人は自分の世界を守る。
境目があやふやになると自分の空間が崩れてしまうので、
そういうところから端に座ることで安らぎが得られるのではないか。
家の垣根や玄関の敷居、畳の縁など
日本文化には多くの境界線が存在し、
日本人にとって境界線は普段の生活から大切なものだ、と。

電車の中で座る場所一つ取っても、
日本人論に発展するのが面白い。

 


あゝ都知事選挙

2024年06月27日 23時00分00秒 | 様々な話題

今日は、少々ユーウツな話題。
というよりも、情けない話。
東京都知事選挙のことですよ。

「緑のタヌキ」「白いキツネ」の化かし合い、もそうですが、
大量泡沫候補とポスター掲示板の件。

今回の都知事選には
過去最多を上回る56人が立候補。
昔から東京都知事選挙では
その注目度からか、
多数の候補が立候補する傾向にあり、
近年では1991年に16人、
1999年には19人、2007年には14人、
2014年には16人、2016年には21人、
2020年には22人が立候補し、
今回は新記録の56人が立候補した。
「選挙公報」も莫大な量になるし、
政見放送も11時間かかるという。

多数立候補について、過去の事例では、
1960年4月の栃木県・桑絹村における村長選挙では
分村を巡って村長派と対立した陣営が大量立候補をしたため、
202人が立候補する事態が発生した。
1995年の参議院議員通常選挙では東京選挙区で、
改選議席4に対して72人が立候補したこともある。
選挙の確認団体となるには一定の候補者をそろえる必要があったため。

で、今回の都知事選挙、56人のうち
名前の知られている4、5人を除いて、ほとんどが泡沫候補だ。
泡沫候補(ほうまつこうほ)とは、
当選する見込みが極めて薄い選挙立候補者。
「立候補しても泡のように消えてしまい落選する候補」
という意味からつけられている。

もちろん、立候補するのは自由で、
自分の政治的信条を広く伝える機会を作るのは重要だ。
しかし、立候補が多すぎると、
事務処理上大変なので、
そのために「供託金」制度がある。
立候補の際、一定額を供託し、
有効投票数の10分の1以下しか得票できなかった場合、
供託金を没収する仕組み。
これによって、むやみやたらと立候補者が出ることを予防するためだ。
ちなみに、都知事のような首長選挙の供託金は300万円
前回の2020年選挙の時は、
3位までが10分の1をクリアし、供託金没収をまぬがれた。

(先にあげた桑絹村村長選挙当時は、
 1962年の法改正以前で、
 町村の首長選挙の供託金は不要だったため、
 202人という大量立候補が出現した。)

供託金を没収されてでも、
自分の政治的信条を広く人々に伝えたい、
という人は立候補すればいい。

ただ、供託金300万以上の金が行政の負担になる。
ポスターの印刷費1枚134円が公費負担の他、
ハイヤー、レンタカー、ガソリン代、運転手代、
選挙ハガキ、選挙事務所の看板、選挙運動用の自動車看板、
個人演説会の看板など、
選挙公費負担は一人あたり、最大680万円になる。
こんなことは誰も知らない。
「公費負担」というが、実は「税金」だ。
だから、供託金を支払っても、
当選の可能性のない立候補は、
社会的経費の点からは、
実は迷惑な話なのだ。

しかし、今度の立候補最多56人というのは、ちょっと違う。
政治団体「NHKから国民を守る党」(以下「N党」)が
24名の大量立候補者を立て、
「掲示板ジャック」をしたのだ。
計画的に。

立候補者のポスターを1枚1枚、
計24枚を貼ったというのなら、仕方ない。
しかし、そうではなく、
N党に寄付をした人(立候補者ではない)の作ったポスターを
貼る場所として、N党の候補者のスペースを提供しようという
おかしな話だ。

5月末までなら5000円、
6月1~19日で1万円、
20日以降は3万円を党に寄付すれば、
都内1万4000箇所の掲示板のうち1か所で
好きなポスターを貼れる権利を差し上げようという。
一つの掲示板には最大24枚のポスターを貼ることができる。
5月末までに、全部の権利が完売したとして、
5000円×1万4000箇所で、総額7000万円。
「N党」の供託金総額7200万円に迫る。
立花孝志党首の定例会見では、
5000円コースは約850か所、1万円コースは約150か所、
3万円コースは約25件の“お買い上げ”があったと報告した。
425万円の「売上」だ。

その結果、↓のような光景が現出した。

左右2列ずつ、下1列に同じポスター24枚。

では、24枚のポスターが、なぜ全体を囲むような「凹」型に貼られているのか。

ポスターの貼る場所は、くじによって決まる。
告示日当日に候補者もしくは代理人が、一回目のくじ引きをして、
くじを引く順番が決まる。
そして、2 回目のくじ引きで引き当てた番号がポスターの番号となる。
中央の部分を獲得できるのは、くじで24番までを引いた人だ。

「N党」はくじ引きに参加せず、
24番までが決まった段階で人数分並んで、
25番から48番までの連番を獲得したらしい。
全て計画的だ。

しかも、ポスターの内容が問題。
写真は、候補者とは全く関係のない人物キックボクサー
生き物のイラストなど。
女性専用風俗の広告もあり、
SNSに誘導されるQRコードが記載されていた。
警視庁が、風営法に抵触するとして警告し、
別のポスターに貼り直した。


中には、全裸に近い写真を掲載する者も出て来て、
「子供の目に触れる」と抗議が殺到、
迷惑防止条例に抵触するというので
注意を受け、撤回した。

次々と滑稽な話が出て来る。
こんなことは初めて。
おそろしく品性の無い話だ。

この前代未聞の事態に、林芳正官房長官は記者会見で
「(掲示板は)候補者以外が使用できるものではない」と発言。
松本剛明総務相も
「公選法上、掲示の権利を売買するものとはされていない」と述べた。
しかし、林長官は、
「記載内容を直接制限する規定はない」とも述べている。

要するに、今回の事態は、誰も想定していないものだった。
立候補者以外の人のポスターを貼るなどとは、誰も考えなかった。
しかも、金を払って、その権利を買うなどとは。
普通の常識ある人ならしない
なのにした。
おかしな精神構造の人間が。
少数の変わった人のせいで、
費用もかかり、
それだけでなく、
選挙制度までおちょくられた。

もう時代が変わったのだ。
長年続いた制度の疲弊が現われたのではないか。
選挙のたびに作られ、
投票が終わると解体される掲示板。
誰が見るというのか。
候補者のポスターは、投票所前に掲げれば十分で、
1万数千箇所も掲示する必要はない。
税金コストだけでなく、選挙管理委員会の人的コストも抑えることができる。

さて、このポスター事件、どういう展開になるか。
今は警察は動いていない。
選挙結果に影響が出たと批判されるのを恐れているのだ。
しかし、投票が終わった途端、
動き出すと思われる。
公職選挙法第144条の2第8項には、
選挙運動のために使用するポスターは、
掲示場ごとに候補者1人につきそれぞれ一枚を限り掲示するほかは、
掲示することができない、
と書かれている。
候補者1人につき、それぞれ一枚。
候補者でない者がポスターを貼ることができない。
まして、与えられたスペースを売買出来るものではない。
明らかな公職選挙法違反だ。
選挙が終わったら、立花孝志党首党首は逮捕されるだろう。

このことに関連して、
「れいわ新選組」の参議院議員1年ごと輪番制を思い出す。

2023年1月16日、
うつ病の症状により議員活動を休止していた水道橋博士が議員辞職。
比例代表だったため、個人得票順で次点となっていた大島九州男が
繰り上げ当選となった。
山本太郎代表は、記者会見で「残りの任期を有効に活用したい」として、
「れいわローテーション」と名付けて
比例名簿登載者のうち個人得票の多い順に5人が1年ごとに辞職し、
残り任期を5人が交代で務めると明らかにした。
議員職のリレー。
これも、想定外の出来事だ。
経験が必要な国会議員を、1年ごとに取り換えるとは、と批判が集中した。
結局、大島氏が辞職に納得しなかったため、
「れいわローテーション」による議員の交代は頓挫。
かろうじて、常識が守られたのだ。

この二つの事例は、
普通の常識のある人なら、するはずのないことだ。
なのに、恥じらいもなく、してしまう。
最近、日本は、こういうヘンテコな人物のすることで、
浸食されている。
外国人が見たら、笑うだろう。
「日本人って、馬鹿なの?」

今回の事態、「罰ゲームだ」と言った人がいるという。
「普段政治に無関心だから、これは都民に対する天罰です」と。

都民も、日本国民も可哀そう。

 


Mリーグ終了

2024年05月17日 23時00分00秒 | 様々な話題

昨年9月から8カ月続いたMリーグ
6シーズン目が
本日、終了。

Mリーグとは、日本初のマージャンプロリーグのこと。

仕組みを説明すると、
今年から1チーム増えて9つのチームが
マージャンの対局を行い、
その獲得ポイントの集計で競うチーム戦。
毎週月曜・火曜・木曜・金曜に
4チーム対局で2試合ずつを行う。
1チームは4人で、出場選手は入れ替わる。

レギュラーシーズンは、
9月から3月まで、
各チーム96試合ずつ行い、
最終日の得点が高い6チームがセミファイナルに進出。
その時点で、それまでの持ち点は半分になる。

セミファイナルは4月から5月はじめまで、
各チーム30試合を行い、
上位4チームがファイナルに進出。
同じく持ち点は半分になる。
なぜか前年の優勝チームは
翌年のファイナルに残れない、
というジンクスがある。

ファイナルは4チームだから、
5月、毎日同じチームで対抗、
16試合を行い、
優勝チームには、賞金5千万円
2位チームには、賞金2千万円、
3位チームには、賞金1千万円が贈られる。

で、本日最終戦が行われ、
Pirates(パイレーツ=海賊)がダントツで優勝。


2位はドリブンズ、3位はサクラナイツ、
4位は風林火山だった。

第1試合で、鈴木優が25600点でトップというおまけまでついた。
25600点のトップは最低記録。
なにしろ、原点の25000点から600点しか増えていない。
トップからラスまでが1600点差というのだから、珍しい。

ファイナルに残った4チームは
いずれも過去に優勝経験があり、
優勝すれば初の2度目のタイトル獲得。
Piratesは2シーズン目の優勝チームだが、
その後、ずっとファイナルには進出できず、
4シーズンぶりのファイナル進出で2度目の優勝。

今シーズンのPiratesの成績は目覚ましく、
レギュラーシーズン、セミファイナル、ファイナル
いずれも1位通過の「完全優勝」
なにしろ、レギュラーシーズンの
高得点選手が1位:鈴木優

 

3位:瑞原明奈(みずはら・あきな)、

4位:仲林圭


3人が大活躍。
セミファイナルになると、
風林火山旋風が起こって、
時々首位を譲ったが、
何とか1位通過。
ファイナルになると、
レギュラーシーズン不調(36人中30位)だった小林剛が復活、


いいところでトップを2回取り、
チーム全体でも、
16試合中7回トップ、2着3回で、
最終日を待たずして、優勝を決めてしまった。
(4年前は最終日で逆転)

毎週4回はパソコンでABEMAの生配信にかじりついていたが、
これで、しばらくは夜、安らかに過ごせそうだ。

 


よく似たわたし

2024年04月01日 23時00分00秒 | 様々な話題

今日はエイプリル・フールなので、
嘘みたいな話を取り上げよう。

イギリスのウィルトシャー州トローブリッジ在住の
マーク・ガーランドさん、58歳は、
飛行機の旅で不思議な出会いを経験した。

ロンドンからタイのバンコク行きの飛行機に乗るため
チェックインの手続きをしようとしたところ、
係員からは「すでにチェックイン済みですよ」と言われてしまった。
チェックインした覚えのないマークさんは
係員がチケットの予約番号を確認するまでの間、
チェックインカウンターで40分ほど待たされた。

ようやくチェックインが済んだマークさんは、
セキュリティチェックを終えて急いで搭乗ゲートに向かった。
すると自分にそっくりな男性が立っている。
マークさんは
「ドッペルゲンガーに会ったんだ。
それは鏡で自分を見るような感覚だった」
と当時を振り返る。

ドッペルゲンガー・・・
自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種で、
「自己像幻視」とも呼ばれる現象。
自分とそっくりの姿をした分身。
第2の自我、生霊の類。
同じ人物が同時に別の場所に姿を現す現象を指すこともある。
自分自身のドッペルゲンガーを見ると、
死んでしまうという伝説がある。

マークさんは自分にそっくりな男性に声をかけ、
パスポートを見せながら自己紹介したところ、
相手の男性は笑い出して
自分のパスポートをマークさんに見せた。
なんとパスポートに記載された名前には
マーク・ガーランドとあり、
容姿だけでなく名前まで同じだったのだ。
歳は62歳。

ここで、マークさんは、
チェックインカウンターでの混乱が起きた理由を理解した。
似ているだけならそうはならなかっただろうが、
名前まで同じとは・・・

更に、驚きは続く。
2人が飛行機に乗り込むと、
なんと席が隣同士だったという。
2人はバンコクまでの11時間半のフライトの間に会話がはずみ、
なお驚いたことに、
62歳のマークさんはブリストル州ワームリーに住んでおり、
58歳のマークさんの自宅から
車で15分ほどしか離れていないことが分かった。
更に更に。
58歳のマークさんはバスの運転手をしているが、
62歳のマークさんは時々彼の運転するバスを利用していたという。
その上、共通の友人がいることまで分かった。
それどころか、2人はタイ旅行という趣味も同じで、
どちらも数十回タイを訪れているという。

その後、2人は連絡を取り合い、
タイで会ってビールを飲む予定を立てたそうだ。

その二人の写真↓。

あまり似ていいない? 

同じような話が別にもある。

やはり、飛行機で隣に座った人が自分にそっくり。
その写真が↓。

ひげのせいか、良く似ている。

話にはおまけがつく。
二人は目的地のアイルランドに着いたとき、
予約したホテルも同じだったことに気付き、
記念に二人でビールを飲んだそうだ。

世の中にはよく似た人間が3人いるという俗説がある。

以前、有楽町駅の側で、
年配の人に笑顔で呼び止められた。
「今日は、どちらに?」
知らない人だ。
戸惑っていると、
「奥さんは退院しましたか?」
と訊かれて、間違いだと気付いた。
「おそらく、人違いだと思いますよ」
と言うと、相手は複雑な表情を浮かべた。

私に似た人とは、どんな人だったのだろう。
何かの事情で生き別れになった、
双子の片割れだったりして。

 


幸福度ランキング

2024年03月24日 23時00分00秒 | 様々な話題

3月20日は「国際幸福デー」で、
世界の国や地域の「幸福度」をランキングにした報告書が公表された。
「世界幸福度報告書」は、
国連の関連組織などが中心となって世論調査を行い、
直近の3年間で得られた回答をもとに、
世界の国や地域の「幸福度」をランキングにしたもの。

トップテンを見ると、

1位 フィンランド
2位 デンマーク
3位 アイスランド
4位 スウェーデン
5位 イスラエル
6位 オランダ
7位 ノルウェー
8位 ルクセンブルク
9位 スイス
10位 オーストラリア

またか、と思う。
ヨーロッパ、中でも北欧諸国偏重

イギリスが20位、アメリカが23位。
日本は昨年より4つ下げて、
143カ国中、51位
G7=先進7か国中で最も低い。
アジアでは、30位のシンガポール、31位の台湾を下回った。

評価基準は、
①1人当たりのGDP
②社会的支援
③健康寿命
④人生選択の自由度
⑤性の平等性
⑥信頼・裏切りのなさ、たとえば政府や企業の腐敗など

偏っていませんか?
社会的要因ばかりで、
肝心の国民生活の項目が皆無だ。
生活の充実度が欠如している。
国民の幸福度を計るなら、
衣食住は重要で、
○物価
○食材の豊富さ
○住居の豊かさ
○交通の整備
更に、
○犯罪発生率
○文化的充実度
○教育程度(識字率)
を加えなければおかしいだろう。
もっと言えば、自然環境も重要だ。

フィンランドをはじめとする北欧諸国は、
冬になれば、寒さと雪で生活が閉ざされてしまう。
1年のうちの半分を不自由な生活を強いられて、
それが幸福といえるだろうか? 
年間、3か月くらいしか生鮮野菜が手に入らない。
輸入するから、高くなる。
福祉が充実しているというが、
その分税金が高い
消費税は20%を越えている。
生活充実度の重要項目を占める医療については、
無料だというが、
予約制で、申し込んでから1か月は待たされる。
その間に病気が進行してしまう。

対して、日本の生活の便利さはどうだ。
交通インフラは充実し、
いつでもどこでも自由に出かけられる。
国民皆保険のおかげで、
高度な治療がいつでも受けられる。
北欧や英国と違い、
行ったその日に診察が受けられ、
しかも、3割負担。
75歳を越えれば1割負担。
その上、支払いは上限が定められ、
越えた分は返してもらえる。

最近、物価が上がったというが、
欧米のインフレ率に比べれば、
物価は安く
訪日観光客が驚愕する。
そして、食材は海の幸、山の幸と豊富で、
何でも手に入れられる。
その上、食事の美味しさは、
訪日客の舌を驚かす。
自然も豊かで、美しい光景が随所にある。
英国のような階級はなく、
誰でも能力次第で何にでもなれる。
そして、心優しく、
他人を尊重する国民性

よく言われる治安の良さ
子供を一人で通学させる姿を見ると、
アメリカ人はびっくりする。
盲腸の手術に200万円もしたり、
国民が銃で武装しなければならない
アメリカが23位で、
日本が51位。
なんかヘンだ

つまり、指標となる6項目は、
生活に密着したものではない。
インテリが机上で考察した項目ばかりだ。

実は、その基礎として、
「人生に対する自己評価」があるという。
各国の国民に「自身の人生」を評価してもらった平均。
つまり、国民が自分自身を幸福と感じているかどうかだ。

日本が51位というのは、
これが影響しているのではないか。
世代別では日本人の60歳以上の「自己幸福認識」が36位に対し
30歳未満は73位と、
世代により幸福度に隔たりが生じている。
つまり、日本人は、自分を幸福と感じている人が少ない、というのだ。

これについては、↓のコメントが的を得ていると思う。

○私は幸福ですと
照れることなく他人に言える人は日本では少ないだろう。
おめでたい人と見なされがちだからだ。
少々憂鬱な顔をして生きづらさをさりげな語る方が
馬鹿にされない空気があるような気がする。
同質性の高い社会のため他人から理不尽な反発を受けないための処世術だろう。

10位以下を見ると、↓のとおり。

11位 ニュージーランド
12位 コスタリカ
13位 クウェート
14位 オーストリア
15位 カナダ
16位 ベルギー
17位 アイルランド
18位 チェコ
19位 リトアニア
20位 イギリス 

21位 スロベニア
22位 アラブ首長国連合
23位 米国
24位 ドイツ
25位 メキシコ
26位 ウルグアイ
27位 フランス
28位 サウジアラビア
29位 コソボ
30位 シンガポール

31位 台湾
32位 ルーマニア
33位 エルサルバドル
34位 エストニア
35位 ポーランド
36位 スペイン
37位 セルビア
38位 チリ
39位 パナマ
40位 マルタ

41位 イタリア
42位 グァテマラ
43位 ニカラグァ
44位 ブラジル
45位 スロベニア
46位 ラトビア
47位 ウズベキスタン
48位 アルゼンチン
49位 カザフスタン
50位 キプロス

51位 日本
52位 韓国
53位 フィリピン
54位 ベトナム
55位 ポルトガル
56位 ハンガリー
57位 パラグワイ
58位 タイ
59位 マレーシア
60位 中国

私は
「生まれる国は選べないが、
日本に生まれて幸福、
しかも、今の時代に生まれて幸福だ」
と感じている人間で、
こんなに便利で豊かな国はないと思っている。
その点から見て、日本が51位?
にわかには信じがたい結果だ。
ウズベキスタン(47位)
より下だとは到底思えない。
ウズベキスタンは、
2011年にアジア開発銀行が公表した資料によると、
1日2ドル未満で暮らす貧困層は1248万人。
国民の40%以上を占めている。
この国より下のはずがない。
同様に、
スロベニア、メキシコ、ウルグアイ                        コソボ、ルーマニア、エルサルバドル
エストニア、セルビア、グァテマラ
スロベニア、ラトビア、カザフスタン
等の国より下とは、どうしても思えない。

この記事を巡るコメントから、
主なものを拾ってみよう。

○2位のデンマークにコペンハーゲン支社があって
1 年ほどいたことあったが、
最後は早く日本に帰りたくてしょうがなかった。
娯楽がなんにもない。
そもそも人が少ないから作れないんだと思う。
休日何してるのって聞いたら
バイクで出かけたりカフェでまったりしてるって。
時間つぶし? 無駄時間?
デンマークで充電器壊れて買いに行ったら
電気屋がない、あっても定価売り。
品数も少なく選べない。
当然競争無いから高い。
日本の都会に慣れ切った自分から見たらデンマーク人は何もない、
他と比較しようがないから幸せなだけと勝手に判断しました。
日本はなんでもある、
あるが上に買えない手に入らないから幸せでないと思ってる。
デンマークは何もない、無いから買うこともない、
手に入れるすべがないから必要ない、だから不幸せでない
そもそも幸福度の基準が良くわからん。

○そもそも「幸福度」なんて主観的なものを、
共通の尺度で測り、ランキング付けすることに
意味があるのだろうか、と思います。
また、マスコミさんもやたら、
現状に不満を申し述べたり、
どこかと比較したりするような記事はやめて、
現状の楽しいあれこれを報道するようにしたら、
だいぶこのランキングも上がるのではないか、という気もしますよ。
正直、政治家がどうしようもないことだけは腹が立ちますが、
総じて日本は良い国だと思っています。

○海外に行けば日本はどれだけ幸せかわかります。
日本人はパスポート保有率が17%しかなく、
8割強が日本しか知らないから、
想像上の海外と日本を比較して不幸だと思っているだけでしょう。
日本人はめちゃくちゃ幸せですよ。

○都心およびその圏域に限れば、
一日家にいたければそれもよし、
外出を楽しみたければ買物、美術展、食等々なんでも揃っている日本。
これで幸福じゃないって?
地上に楽園なんてあるわけでなし、
一度でも海外暮らしをすれば、
日本に住めること自体が幸福である事実がよく分かる。

○北欧は医療費が無料だが予約が必要で
1ヶ月後に受診となる事も珍しくない。
これは日本人の感覚として
実質医療サービスを受けられないのと同じ
(即時受ける事もできるが有料)。
日照時間も少なく、
太陽光から生成するビタミンDが不足するので
うつ病患者が多い。
要するに北欧は理想主義者が多数派で
表面的な小綺麗さを強調した国々であり、
実態は全然理想郷では決してないのだ。
大半の日本人は日本の環境の方が幸福を感じると思う。

○銃乱射事件が多発するアメリカが23位で、
国民皆保険の日本が51位、
あんまりこのランキングはあてにならないかもね。
日本は日本独自の幸せを追求すべきだと思います。

○どういう指標だろうな。
四六時中戦争やってて他国に介入しまくって
自国兵士まで犠牲になるようなアメリカが、
なぜ幸福度で日本よりも上なんだ?
俺の指標だと日本は上位10位以内に入ってる。
北欧なんか男女ともに兵役義務があって
とても幸せとは言えないと思うんだが。
あんまり参考にしなくていいよこれは。

○自分は世界各国の生活は知りませんが
日本は世界一幸福な国だと思ってます
海外に行きたいとは思わないし
日本全国を旅したいし
美味しいものが、いっぱいあるし
地震以外の脅威は無いので
日本人で良かったと思う

○幸福度ランキングは低いけど、
おそらくほとんどの日本人は
日本に生まれて良かったと思ってるんだろうな。
そういう意味では幸福度の基準が高すぎるんだと思う。

○またこの手の「ランキング扇動」ですか。
物価が上がったなんて言っても、
欧米のインフレと比べればまだマシだし、
普通に生活できていて、
それなりの福祉制度と医療保険制度が有り、
それなりの資産や貯金もあって、
不幸とか言ってる方がどうかしてる。
日本の個人金融資産は2100兆円超えてて、
世界的に見ればかなりの金持ち国家なんですがね。

日本人は世界一豊かで幸福な国民だが、
問題はそのことを知らないことだ。
知らないから感謝の念もないし、
感謝がないから、
豊かさを人に分け与えることも発想せず、
その喜びも知らない。
年金問題を取り上げて、国民の貪欲さを刺激したり、
格差社会を取り上げて、国民の嫉妬心を刺激するよりも、
この国が世界のためにどう貢献するかを議論する
国会であったらどんなに良いかと思う。