Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

『ウェディング・キャンペーン』

2006-12-10 18:13:18 | J.J.Y. Filmography

(Image source: nkino)
本日も昨日同様、すし詰めホームシアター状態のシネマート新宿 Screen 2へ。本当は大きいスクリーンで見たいけど時間が合わない・・・ 『ウェディング・キャンペーン』(2005年 監督:ファン・ビョングク)、原題『私の結婚遠征記』。

この作品、ジェヨンssi が出てなかったら見ようと思わなかった・・・40歳に近くになっても結婚できない田舎者マンテク(チョン・ジェヨン)が友人ヒチョク(ユ・ジュンサン)とウズベキスタンに嫁とりに行く話。女性と目を合わせて話すこともできないシャイなこのダサ男は、現地で紹介される女性とのお見合いには失敗するが、現地で世話をしてくれる通訳ララ(スエ)とは、心が通じるという話。女性を物色しに行くみたいな話だからつまらなそだなぁーと思いつつ、見る前は全然期待してなかった・・・

ストーリーは単純で、結末も見えていたのだけど、なんだかあまりにもマンテクが純粋すぎて、真っ直ぐににしか走れない男なので、ちょっと泣けた。ダサ男の上、キャラはかなり濃いのだけど、そこはジェヨンssi のこってりした演技が見ものなのだ。友人ヒチョクとの絡みも、互いのキャラを生かしている。「マンテクssi、嫁が欲しければ、そんな遠くまで行かなくても私が行くよ

現地の通訳役がスエssi 。ここでも訳あり女で、スエssi はやっぱりスエssi で、『夏物語』のジョンイン役とさしてかわらない外見・表情・演技でちょっと残念。でも、私はこの人の声は好き。誰かに媚びるような声でなく、落ち着きのある声がイイ。

しかし、ジェヨンssi のこの潔い変貌ぶりといったら、よくまぁここまで演じきれるなぁと、唖然いえ尊敬するばかり。役作りで体重を10kg増やして撮影に臨んだそうだ(↓使用前、使用後みたいだ)。目が点、いや、目が痛い、いや、目のやり場に困る、いや、目が釘付けだった、パンツ一丁でウロウロする姿は、あの『トンマッコル・・・』での精悍な将校リ・スファから、そして昨日の『血も涙もなく』のバイオレントな男からは想像できないよ・・・ファン的にはこのダサ男、歌まで歌ってくれるのでファンサービス満載な作品なのだけどね。



ソウルでVCD仕込んできたので、また夜中にクックックと笑いながら見てみようっと・・・


『血も涙もなく』

2006-12-10 00:41:54 | J.J.Y. Filmography


(Image source: nkino)
シネマート新宿オープニング記念シネマフェスティバルより、『血も涙もなく』(2002年 監督:リュ・スンワン)。
激しい・・・バイオレンスが激しすぎて・・・通常なら目を覆うところなのだけど、ストーリーがよくできている。狙うものは1つで、それをめぐって、さまざまな人間が絡み合うのだけど、その絡み方がめちゃくちゃ面白い。ただ、万人ウケは絶対ありえない作品。

前科者で借金の取立てに追われる女タクシー運転手役にイ・へヨンssi、元(ボクシングの)ラウンドガールで、ボクサー崩れの暴力的な男(チョン・ジェヨン)と縁を切れずにいる女役にチョン・ドヨンssi、この女性主人公2人と、彼女たちを取り巻く俳優陣が個性豊か。この2人の女優によるアジュンマとアガシの組み合わせがなかなかいい。イ・へヨンssi はなんだかカッコイイアジュンマだ。

自分の作品の中では、女性をアクセサリーみたいに扱いたくないと、先日のフィルメックスでもスンワン監督が語っていたけど、この作品では、男も女も対等に殴りあう。女がかなうはずもないのに、男に執拗に食らいついて、強靭なのだ 。時として、バイオレンスに屈しそうになるので、痛ましいのだけど。

ハナマル印  のチョン・ジェヨンssi は、ボクサー崩れのチンピラ役でこれまたバイオレントすぎる男、自分の女にも容赦なく手をあげる・・・一見、刹那的なヤケッパチのバイオレンスのように見えるのだけど、どこか哀しげで、自分でコントロールできなくなるほどエスカレートしてしまうところには、狂気さえ感じる。

あまりにアクションが激しすぎて撮影中負傷したそうだけど、そりゃケガもするよ・・・チョン・ドゥホンssi(兼アクション監督)と対峙するシーンなんて、相手が強すぎる、無理だよー、死んじゃうよー、ジェヨンssi が・・・と叫び続けたのだけど、もちろんボコボコ  にされてた。最後はちょっと切なくて、私的には胸キュンだったけど。

カレにとってこの作品は、『ガン&トークス』直後の作品なのだけど、『ガン&トークス』のジェヨン役とは、役柄がまったく違うという以上に、容貌も雰囲気もガラリと変わっているので、ビックリ 。『トンマッコル・・・』の後の『ウェディング・キャンペーン』もまったく別人のように見えるし、いつも変幻自在なのだろうか。一体どういう役作りをしているのか聞いてみたい。


ちょっとリュ・スンボムssi 、私の大事なジェヨンssi を・・・そして、おいおい、そこで持ってくか、その鞄・・・スンボムssi のコミカルな役どころも見逃せなくて、そのマヌケな行動ぶりが何ともタイミングよく組み込まれているのだけど。しかし、したたかなヤツ・・・と思ったけど、やっぱり、マヌケだったのかも。

どうしても、バイオレンスの方に目を奪われがちなのだけど、作品全体の組み立て方に注目すると、面白さが分かるような気がする・・・スンワン監督、恐るべし・・・