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ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

雨の金沢ひとり旅・2

2010-07-28 09:58:00 | 大人の修学旅行
※金沢PIWの感想になってない感想はこっちで。
※拍手コメントへのお返事はこっちの最後で。

ここにはスケートの話はありませんです念のため。

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前回からのつづき。
香林坊からバスに乗って金沢21世紀美術館
今回の旅の『本命』のひとつ(あともうひとつは当然PIW)。

よく考えると加賀百万石四百年の歴史と伝統と明治文学の薫り漂う金沢にあって、一際異彩を放つ現代的なスポット。
私が以前金沢に来た時にはまだ出来てなくて、金沢と言えば兼六園一択!みたいな雰囲気でした。久しぶりに来てみてびっくり、ガイドブックの一番最初に兼六園より先に紹介されてるんですよ。人気のスポットとは聞いてたけどこれほどとは。


『アートに対する敷居を低く!』というコンセプトで設計された(らしい)建物。塀のない平屋建て&ガラス貼りで中の様子が見えるので、確かに「楽しそう、入ってみよっかな?」という気持ちにさせられます。
『アート=高尚・難しい』ではなく、『アート=おしゃれ・ユニーク』という感じ。
余談ですが、この建物を設計した妹島和世さんが、海外で大きな賞を受賞したそうです。

プリツカー賞:受賞で妹島・西沢両氏が9月に記念講演--金沢21世紀美術館 /石川


部分拡大。屋根の上には、常設展示の「雲を計る男」が。


庭には触って遊べる作品が展示されています。天気のいい日に来たら楽しそう。

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現在、美術館で開催されているのは↓これ。
Alternative Humanities ~ 新たなる精神のかたち:ヤン・ファーブル × 舟越 桂

ちなみに私、舟越 桂さんもヤン・ファーブルさんも今回初めて知りました。
あと、ヤン・ファーブルさんが昆虫記で有名なアンリ・ファーブルのお孫さんだという事実は、一昨日調べて初めて知りました(汗)。

このファーブルさんの作品が、なんていうか『濃い』んですわー。
昆虫の羽をびっしり貼付けた作品とか、動物の骨を輪切りにしてくっつけて形にした作品とか、色々変わった事をしているんですが、見ている内にじわじわと…この人が何をやろうとしているのかが見えて来ると、何とも言えないエグい気持ちになって来ます。
何て言うかこの人、情け容赦なく『死』のイメージを突きつけて来るんですよ。いや、本気で『生』に向き合おうとするなら、本気で『死』にも向き合わなきゃならんと頭では思うけど、やっぱり怖いよー見たくないよー。私はまだまだ覚悟が足りん、と思い知らされました。

単にファーブルさんの作品を展示するだけじゃなくて、東西の古典作品とコラボさせることでその意味を立体的に浮かび上がらせたり、色々と面白い試みがなされていましたが、深く考えるとやっぱり怖い。

そして、虫が嫌いな人にとってはきっと別の意味で怖い(笑)。
私はキレイな虫は好きなので(こういう所が小3男子)、玉虫の羽根がびっしり貼ってある作品に関しては、逆に『作品』よりもその素材を観賞するモードに入ってしまいました。
あんなに大量の玉虫を使うなんてなんて贅沢なんだ!でも茶色い筋が入ってないから日本の玉虫とは違う種類みたいですね。どこの国のどんな種類の玉虫なのか。そしてどうやってあれだけ大量に調達したのか気になります。

玉虫の羽ということで、玉虫の厨子を連想した人も多いみたいですが、かく言う私も、子供の頃にNHKか何かの番組で玉虫の厨子を知ったせいで、この虫に対して変に思い入れが出来てしまったクチです。

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一方の舟越 桂さん。
永遠の仔の表紙などで有名な方ですが、永遠の仔読んでなかったので知りませんでした(汗)。
ファーブルさんの、秘められたものを剥き出しにするような表現とは対照的に、想いを深く内に秘めて、表面はあくまで静かで美しいという印象。中にひとつだけ、すごく感情をあらわにした表情の作品があって、その表情がどうにも忘れられません。

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で、そんな中に、ある意味一番人気(?)の常設展示『スイミング・プール』が。
これ、上からは無料で見えるけど、中に入るには有料ゾーンに入らなければならないのです。


中にいる人が基本的にみんな笑ってました。妙に楽しい気分になります。


水面に降る雨…が頭の上にあるという不思議な感覚。


こちらは「ブループラネット・スカイ
切り取られた空もこの日は雨模様。
ていうか、部屋に入ったらいきなり室内に雨が降ってたのがなんかシュールでした。

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この後、余裕があったら兼六園の方も回ろうかと思ってたんですが、段々雨足が強くなり、この時間帯にはほぼ滝のような状態に。
兼六園は過去に2度見に行ってるのであっさり断念し、ミュージアム内のカフェレストラン「Fusion21」でお茶する事に。


「ヤン・ファーブル(ベルギー)」と「舟越 桂(日本)」にちなんだ和洋折衷デザートプレート。盛り付けもお洒落。真ん中のお醤油のアイスクリームが特に美味しかったです。金箔が乗っかってるのが金沢っぽい。

この後ミュージアム・ショップでお買い物したり(「金スマ」で大ちゃんが投げていたパーソナル・ダイスと同じ商品も売ってました。買わなかったけど)、「金沢・クラフト広坂」(美術館の庭先くらいの位置にある)を覗いたりした後、バスに乗ってホテルに向かいました。

…で、反対側のバスに乗ったり色々ありましたが、何とかホテルに辿り着いて1日目は終了。

ちなみに晩ご飯はここで食べました。
「旬のダイニング 十二の月」
飲みとしてはお手頃な価格で美味しかったけど、こういうお店は流石に友達と一緒に来た方が楽しいかなと思いました。

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引っ張ってすみません。2日目に続きます。

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拍手コメントへのお返事

□2010/7/29 13:08
こっちにもコメントありがとうございます。雨が降っても風情があるのがこういう古都の良い所…ですが、次は晴天の時に遊びに行きたいです(汗)。「アメリ」はあの暗さがたまりませんよね。

雨の金沢ひとり旅・1

2010-07-26 23:36:00 | 大人の修学旅行
※金沢PIWの感想になってない感想はこちらからどうぞ。
※このエントリーは観光旅行ネタオンリーですが、最後に拍手コメントのお返事は入ってます。

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……という訳で、そろそろ一ヶ月前になりますが、金沢に行って来ました。


大阪からは特急サンダーバードで3時間くらい。意外と簡単に行けるというか、仙台や長野のことを思うとかなり楽ですね。

 
この列車は前2両が金沢止まり、残りは和倉温泉行きとなるため、金沢駅で車両の切り離し作業が行われていました。こういうものを見たことが無かったので、ものめずらしさに見物に行ったら可愛い先客が。

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金沢の主な足はバスみたいですね。北陸鉄道の路線バスが充実してて、停留所のシステムも先進的。しかし、初心者が乗りこなすのは難易度高し。観光客向けに、メジャーな観光地を巡るバスも出てるんですが、これがまた種類が多くてどれがどれやら~な感じ。しっかり下調べしとかないと、正しいバスには乗れません。ちなみに私は、逆方向のバスに乗るという初歩的ミスをやっちゃいました(涙)。

とりあえす、金沢駅からバスに乗り、香林坊で降りて長町へ。


雨の中、加賀藩士の屋敷町だったというお江戸な町を探索。ここは修学旅行の時に来損ねたので、取りあえず一度は行きたかったんです。

最初に行ったのは、加賀藩の名家の屋敷の一部が残る武家屋敷跡野村家
ここでは自由に写真を撮って良いと言われ、「何て太っ腹!」と感激しながら撮りまくりました。

 
こういうの、普通なかなか撮らせて貰えないですよね。


如何にも『武家』のお家という感じの謁見の間とか。


「こんな雨の日には、まったり庭でも眺めてるに限るよね」
ここのお庭は、何か海外のリストに、兼六園より先に登録されたそうです。「規模や知名度ではなく、中身を評価して貰った!」というようなことが誇らしげに書いてありました。2日間滞在して分かったんですが、兼六園に限らず金沢は『庭』が多い。安土桃山の流れを汲む武士の文化ってヤツなのかな、と思いました。


池の鯉にすら貫禄を感じますな。

この他、小さな中庭を通って離れの2階にお茶室があったりと実に風流。
こんなワビサビな生活一度で良いから送ってみたいと思いながら、野村家を後にして次の目的地へ。

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こういう、時代劇に出そうな光景を見るとテンションが上がりますね♪辻斬りとかしてみたくなる(しないけど)。

↑の奥にある「おいしいいっぷく鏑木」でお昼ご飯。

どこかのお家にお邪魔したようなお店で頂くじゃこどんぶり1000円なり。
ここのカウンターからも立派なお庭が見えます~。

ここは九谷焼の窯元(九谷焼鏑木商舗)が運営していて、九谷焼の販売・展示も行われています。


これは2002年日韓ワールドカップの時に公式グッズとして作られた九谷焼の招き猫だそうです。
丁度この時南アWCやってたので、タイムリーと言えないこともないネタ。
今となってはブブゼラとタコだけが強烈に思い出に残っています…。

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長町ラストは前田土佐守家資料館


ここは撮影禁止だったので外観の写真だけ。

前田土佐守家というのは、加賀藩主前田家の分家。藩祖利家の次男に始まり、代々加賀藩の家老を務めたお家ということで、鎧兜や武具、古文書などを見学できます。

受付兼ミュージアムショップをで甲冑すごろくセット(500円)を購入。さっきサイトを見たら、今一番の人気商品らしい。多分ここでしか買えないレア感が魅力です。

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写真が多くて長くなったので一旦切ります。次は21世紀美術館に行きます。

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拍手コメントへのお返事

□2010/7/9 4:50
同意頂いてありがとうございます。
私もずっと違和感を感じて来たことが、2つに分けたことで自分の中ではわかりやすくなりました。

□2010/7/10 23:09
次のエントリーで詳細を書きますが、21世紀美術館すごく楽しかったです!次は天気の良い時に行きたいですね。
『アメリ』は確かに、観客に囲まれていても沈黙に支配されているようなプログラム。私はすごく気に入ってます。

□2010/7/13 22:12
私はランビエールさんは、振付師としてとても良い仕事をしてくれたと思うのですが、彼のファンは(今の所は)あくまでスケーターとしての彼のファンであって、振付師としての彼を見ている訳ではないのかなと思いました。ファンの方こそ「少し前までライバルだった」所から、意識を先に進めることが必要なのかもしれません。

□2010/7/23 16:35
確かに大ちゃんのファンの中にも、前評判を聞いて萎縮しているような空気は感じました。
ノリノリのダンサブルなプログラムもきっとステキだろうなと思いますが、同時にそういうのは他のスケーターがもうやってるから無理に見なくてもいいかな、とも思います。大ちゃんには、彼にしか出来ないことをやって欲しいと思うので。ランビエール氏には感謝です。

そうだ、京都行こう

2007-06-28 19:51:13 | 大人の修学旅行

京都行って来ました。
最大の目的はコレ→ティアラ展
トリノで荒川さんが貰ったティアラも出品されてます。
当時はそんなにフィギュアに興味は持ってなかったんですが、「ティアラ」と言われて咄嗟に思い浮かべるものと全然違う斬新なデザインがなにげに印象に残ってました。穴開きメダルといい、流石フェラーリの国のデザインセンスは違うぜ!と思ったものです。実物が見れるもんなら見てみたいですよね。
そうでなくとも、割と何にでも中途半端に首を突っ込む私の「広く浅く」リストの中には「鉱物(含む宝石)」と「アクセサリー」が含まれてますので、これは楽しいかもと思って出かけて来ました。
という訳で、京都文化博物館

建物からして立派。
なんかもう、ダイヤモンドがキラキラキラキラキラキラして目が眩みそうでしたよ(笑)。でも中にはサンゴだけで作られたものやケシパールをびっしり連ねたものなんかもあって面白かったです。歴史的に貴重なものも多くて、よくこれだけ集めたもんだなあと思いました。デザインを見るのも楽しい♪
7月22日までやってます。

その後、折角なので京都の町めぐり。
基本的に和風の小物が好きなので、主にその辺に狙いを付けて行って来ました。

手ぬぐいをメインにしたお店「RAAK」

戦利品/ガーゼ地の手ぬぐいマフラー マフラーというよりストール?夏なら冷房対策にもいいかと思って。

お昼ごはん→町屋を改造したレストラン「あるとれたんと」

教えて貰ったお店です。外観がツボ直撃(笑)。窓際にカウンター席があるので、お一人様でも安心です♪

扇の専門店「宮脇賣扇庵」

こちらも教えて貰ったお店。構えがとても立派なので、知らなかったら入れなかったかも。
戦利品/扇袋 すみません、袋だけで。扇自体は最近、ちょっとお気に入りのを手に入れたんですが、袋がついてなくて寂しかったんで。大きさも色もぴったりでした♪扇子に関してはまだ初心者なので、今後の精進が必要かと思われます…。

紙製品のお店「THE WRITING SHOP」

何気なく歩いていたら、右手からヨーロッパお貴族様の香りがして来たので立ち寄って見ました。ハンドメイドのレターセットやギフトカードなどを扱うお店。海外から取り寄せた紙に、特殊な活版で印刷してあるカードなどには独特の味わいがあります。なんとも贅沢な世界でした。

セミオーダーで下駄が作れる「karan colon」

戦利品/たびソックス 買ったのは靴下だけですが(笑)。職人さんが、足の形に合わせて下駄を作ってくれるのはいいかも、と思いました。下駄ってどうしても痛くなるんですよね…。
問題は、下駄を履く機会が最近全然ないことです。

あぶらとり紙のお店「象」

戦利品/あぶらとり紙とリップクリームのセット リップのケースに入った舞妓さんのイラストが可愛いです。たまにはよーじ屋以外のあぶらとり紙もいいんではないかと…。

お茶の時間→老舗の喫茶店「フランソア」

入口はちょっと入りづらい雰囲気で、女の子二人が迷ってました…。中に入ると意外に広くて、国の有形文化財にも指定されているという建物がとってもレトロ&ゴージャスでございます。

昭和の香りのケーキセット。コーヒーにフレッシュクリームをたっぷり入れて貰えるのが嬉しい。ウェイトレスさんの制服もレトロで可愛かったです。

ここまでアクティブに行動するって私には珍しいかも。ていうか、今回は私にしては計画的に行動しました。いつもはもっとテキトーです。