goo blog サービス終了のお知らせ 

言葉による音楽的な日々のスケッチ

作曲講座受講日記と、言葉による音楽的日々のスケッチを記録

地震と自信

2005-07-23 23:57:02 | 日々
地震のときは震源地に程近い、友人宅5階に居た。
これまでに体験した事ない強い揺れだったのでビビったし
帰りは全電車が止まってて散々だった。
思えばこの日は朝からおかしな日で
予定通り家を出たらターミナル駅の階段で人だかり。
一つ先の駅で列車の人身事故があり
復旧の目処がたっていないという事で
仕方なく逆方向のターミナル駅へ、30分ロスしてしまった。

南部の大田区は神奈川の一部と共に震度5弱だったので
帰宅したらきっと食器の数枚くらい割れてるだろうと思ったら
テレビの上の小さな時計が倒れてるのと
本(何故か会田誠挿絵のジェローム神父:本人の直筆サイン付、
横尾忠則:なぜ僕はここにいるのか:ワーズワース詩集)が3冊
落ちていただけだった。高層マンションでもないし2000年の
建築だから意外に揺れず結構しっかりしているらしい。
これなら6が来ても大丈夫かもしれない・・・と
少し安心したけれどやっぱり地震は怖い。

この日友人の未熟児で生まれた
生後5ヶ月の赤ん坊に会いに行っていた。
目的地から電話したら彼女が我が子を抱いて迎えに来た。
10ヶ月ぶりの挨拶もそこそこに小さな子供に目が釘付け。

初対面で泣かれたらどうしようと思ったら
私が近づく前にこちらのほうを見て口を開いて
きゃっきゃと笑っている。なんて可愛い子なんだろう・・・
そのこぼれるような笑顔の穢れなく
愛くるしいことといったら喩えようがない。
友人の目の特徴と同じく子供の目も
子猫のような藍色に、くりくりと光っていた。

にしても初対面の赤ん坊にこういったリアクションを
取られるケースは2度3度ではなく
笑った、というよりは笑われている感覚に近い。
サングラスしててもそんなに面白い顔なのか、わたし・・・

イタリアンレストランで先に着いていたもう一人の友人と着席した。
改めて母子を見ると彼女が新入社員で入社してきたときのことが
想い出された。当時まだ20歳そこそこだった彼女は、
どことなく女優のつみきみほに似ていてきりっとしていたし
お洒落で素敵な子だなと思っていた。

名前が同じ事が判明し誕生日も近い事を知って親近感と
ファッションセンスなんかも近くて気が合い、
私たちは先輩後輩の垣根を越えて親しくなり
あまり弱音をはいたり甘えたりしないのが彼女の魅力だったが
若さのせいか時々無神経なことを言う時があったので
よくイエローカードを出したものだ。(お互い様だった)

その会社を辞めてもう5年以上経つけど
職場で互いに助け合って仕事の結果を出した信頼関係の絆は
ことのほか強くて、全員が職場を去って
お互いの生活や状況がそれぞれ変わっても
誰かの節目の時には必ず会ったりして
変わらない関係は今も続いている。


彼女に付いていた新人教育係の同僚は
「すっごく気が強い。えらい負けず嫌いな子で
ああいう子って扱いにくくて憎らしいわ~」(と関西弁で)
言っていたのが印象深い。でも彼女の負けず嫌いは
相手の領域に侵食していくような感情的なものではなく
純粋に対象の物事に対するチャレンジ精神だったので
負けず嫌いじゃない私から見ていて不快でもなく
むしろ痛快だった。素直でまっすぐ過ぎるくらいなのだ。

しかし可愛くてスタイルも良いのに人に媚びず(特に男の子に)
色気もないし上司には歯向かうし
キャラがストレート過ぎて年数が経つほど
男の子に(一部上司にも)恐れられていった。

彼氏も居ないようだったし本当にこの子は大丈夫かしらと
知ってる男の子を紹介したりもしたけど彼女のほうが脈なしだった。
私の周りの男性には彼女の裏表のないまっすぐな性質や
独特な透明感が伝わったのか、受けは良かったのだが
数年前、何人かで初島に泊まりに行った時のこと
やっと色っぽい話を聴かされて、その2年後に
その時話に出てきた人とめでたくゴールインし
あれよあれよという間に新居を構え、出産した。
そうだ、彼女恋愛には晩熟だったけど、仕事は早かったっけ・・・

そんな事がぐるぐる頭を巡って目の前の彼女の母親ぶりを見ていたら
子は可愛いしパスタとワインはおいしいし感激して
涙が出そうな親戚のおばちゃんモードになる。

ママになると声色まで変わるようだ。
子猫を呼ぶ時の母ネコの声を想い出した。
本当に可愛い子だった。
あの笑顔を想い出すと今もほほが緩んでしまう。

そうだ、子供の名前はまさに彼女を表していた。
その名は「凛」ちゃん

結婚パーティー@恵比寿

2005-07-21 23:58:43 | 日々
7月17日

友人の結婚パーティ@恵比寿

幸福に向かって沢山の友人に囲まれ
幸せな雰囲気に包まれた男女を見ていると
こちらまで幸せな気持ちになってしまう。

そんな気分とは裏腹に私の体調は芳しくなく
風邪をひいて発熱、薬を飲んだ状態で出席し
モスコミュール2杯、ワイン1杯、ラムコーク1杯で
ノックダウン(風邪の時の飲酒はお薦めしません)
しかもその間、DJの皆さんや若者達と年を忘れて
ノリノリダンシンしたので薬とお酒がシェイクされ
2時間程して気がつけば会話と共にトイレの前で気が遠くなる。
自分が倒れている風景が浮かんだので
焦って外の空気を吸うつもりが一層ヘヴィな状態になり
タクシーが来たので咄嗟に捉まえて乗る、
よほど薬と体調とお酒の相性が悪かったのか、
かつて無かった事なのです、同席の皆様、
中座してしまい失礼致しました。


金沢からの帰り道 二人が車中でしていた
会話のやりとりの様子が好ましかった事を思い出していた、
心が寄り添っている男女の雰囲気というのは
傍から見ていても初々しくて輝やいていて
何だかとてもいいものだ。

そんな二人を見てふと思い出したのは
何故か(ごく最近初めて観た)かっこいい二人には
合わないかもしれない可愛らしい映画
あ、でも二人がキュートな所に繋がり有り
音楽はエンニオ・モリコーネ

素敵なカップルたちよ
ずっとずっとお幸せに

有楽町で逢いましょう

2005-07-12 23:04:44 | 日々
今日、いつもと違った時間に
いつも使う路線の電車に乗って有楽町で降りるつもりが
辿り着けなかった。2度もそこを通り過ぎてしまった

1度目に通り過ぎたのは何故?

その時間帯は快速運転で
その駅を通り過ぎる事を忘れていて
乗り換えなかった為

2度目に通り過ぎたのは何故?

東京駅で降りて1つ手前の有楽町駅へ引き返す。
時間が迫っていてかなり慌てていたら
珍しく駅員さんがドアを空け直してくれた

無事駆け込み乗車完了、駅員さんありがとう!
・・・と思っていたのもつかの間
何だか電車の速度がいつもより速い・・・

どうやらまたもや快速に乗ってしまった
再び、当初乗り換えるべき浜松町まで戻ってしまった

何でこんなひとり苦笑するしかないような
三流ギャグ漫画みたいな事が起きるのだろう
よくありがち


そんなこんなで
無事用を済ませ、疲れてお腹がすいたので
あたりを見回すも何故かTOKYO官庁街には
カフェの一件もなく、仰々しい警備と建物と
やけに生い茂った木々の緑が目につく

で、食堂がありそうなので国立国会図書館へ

主要目的が違うような気もするけれど
読みたい本もあり入館、慇懃な手続きを済ませ登録カード取得

いざ6階の食堂へ

信じられない程空いていて
霞ヶ関を見渡す見晴らしの良い景色、
あり得ない価格設定 ex:)醤油ラーメン330円
国会のお膝元なので優遇されているのか

それにしても入り口のメニューの展示といい
食欲をそそらないほど
アートディレクションが最悪な店内

あんまり閑散としているので
入り口のレジのおばさまに「まだやってますか?」と
訪ねると「は~い、中で直接買って頂ける?」と
こちらを一度も見ず背中を向けたままのやる気の無い
役所仕様の対応に、入るのよそうと思うも
空腹には勝てないので入る

中間で区切られた看板に「議員席」とある
VIP席があるらしい、この食堂
グリーンとピンクの椅子で真ん中から分かれているので
ピンクのほうの席に座る

カウンターにはおばさま1名しかいない
とても感じが良くて親切

私が入った後、5名程入店したのだが
直後に入って来た女性客とおばさまの会話

客「あの、麻婆豆腐見せて」

おばさま「え…味見という事ですか?」

客「わたし、中国人なの、
ヘタな麻婆豆腐なんか食べたくないの、だから今スグ見せて」
<強い口調で>

おばさま
<優しい口調で>

「入り口にあったの(メニューサンプル)と同じですよ」



客「そう…(しばし考えて)じゃ、それお願い」


私が食事をしてしばらくしたら
その女性客も食べていた、黙々と物も言わずに

カウンターのおばさまがおずおずと

「あの、、、麻婆豆腐はいかがですか?」

客「…」
<堰を切ったように>

「すっごいオイシイヨ!これ、ホンモノダヨ!
ワタシガ イツモタベル
ショクドウノワサイアク!サスガデスネ!」
と褒めちぎっていた

日中友好の歴史と共に
400円の麻婆豆腐定食にも妥協を許さない
不寛容な中国3000年の歴史の重みを感じた

食後にコーヒーを飲もうと
(何しに来たのかと思いつつ)
3階の喫茶室に移動

ケーキセットにしようと思ったけれど
少々ヘヴィなのでクッキーセットにする

さほどまずくないコーヒーとセットで330円は
国会割引価格?

運ばれて来たクッキーを見て唖然

3、4個を想定していたのに10個もある
食べきれない

気になっていた2冊の著書をリクエストし
しばし閲覧

この場所は周囲も静かで質素な雰囲気なので
邪心が働かず勉強に身が入りそう

いつも使っている駅までテクテク歩く

日が落ちて外は随分涼しくなっていたので
持っていたカーディガンを羽織る


それにしても、皇居や国会周辺の様子は
手入れが行き届いていて気持ちがよい

知らなかった公園を見つける「国会前庭園」には
小さな滝があってせせらぎの音も聴こえる場所
とても都内ど真ん中とは思えない田舎の匂いがする
既に蝉の鳴き声が聴こえていた

以前皇居に行く機会があって、皇居の中は
背が高い木が沢山生い茂っていて池には蛇が泳いでいたし
真夏だったというのに風がびゅんびゅん吹いていて
涼しかった5月初旬と、お盆の頃を想い出す

その時感じたのはあの中には、
手つかずの江戸の自然が残っていて
ここだけ時空がズレているような気がした

LOVE YOU TOKYO

2005-07-11 00:11:12 | 日々
6月29日 

音楽美学講座

7月某日

「アタタカイ雨」

冨田ラボ - アタタカイ雨 feat.田中拡邦 (MAMALAID RAG)


相変わらずの富田節

柔らかくて優しい歌に聴こえる。
でも(もう表現される事のない)
失われた情熱を抱き慈しむように
穏やかな大人のラブソング。

「このまま時を戻せたなら」
「ずっと待つよ時を超えいつまでも」
「ほんというといつだって変わらなく
永遠なら手を伸ばせばすぐそこで
息をひそめてる
わかってたよ」

胸キュン

詞は高橋幸宏、どおりで


7月7日

「ホントの気持ち」

これはどちらかというとメインイベントは
矢野顕子とくるり。

でも彼女の(どちらかというと感情的な)ヴォーカルは
レイハラカミのエレクトリックでクールな
グルーヴと相性が良いのだ。ピアノとの相性も同様。
<Night Train Home>を何度も聴く。


7月9日 土曜日

「大人たちの歌」

モーツァルトの管弦楽コンサートに
大人5名、若者1名男女混合で行く。

初めて行くG大ホールは中々立派で
壮麗な装飾のパイプオルガンが備えられていた。
規模も大きめ、音も悪くない。

演奏のほうは時々テンポが(不慣れなのか)
まだこなれていない不安定さを多少感じる。
アンコールの時を含め2度演奏される事となった
最終楽章のアレグロの演奏がグルーヴ感があって良かった。

終止アンダンテ以下の遅いテンポ、
しかも長調中心の曲だったので安眠を誘う。

これが所謂胎教に良いとかリラックスするとか
言われる由縁だろうか。いつものモーツァルトらしい
ズレを感じられなかったので
(何でそこでそんなフレーズに行くの!?というような部分)
少々物足りなかった。私の好みで言えば
管楽器だけよりも弦楽器があった方が良い。

とはいえ集ったメンツと会話、場所も演奏も
共に楽しめた。

その後、谷中の知る人ぞ知る名店にどやどやと
タクシーで流れ込む。常連を押しのけて入店、
相変わらず何を頼んでも妙に美味いこの店の料理。

先客は何故かアート系スノッブ客が二人、
聴いた事のある人々の名前を口にしていて
どんどんそれ系の客が増えて行ったのは謎。

皆酔っぱらい、満腹なのでお会計、駅に向かおうと思ったら
まだ9時だったので、誰かが歌いたいと言いだし
駅前のカラオケ屋へ。ああ、まさかこんな濃いメンツで
カラオケとは意外。

<歌唱曲>

カーペンターズ、富田ラボ、
キューティーハニー、魔女っ子メグちゃん、
宇宙のファンタジー、ライドオンタイム、

(24歳の若い女子に誘われ)
あずさ2号熱唱(兄を担当)

途中、イモの「君に胸キュン」
「赤道小町ドキッ」に参加(歳バレ曲)

大人の女が2名、ノリノリダンシン

最後に入力した昭和歌謡『ラブユー東京』を
残しつつ去る、帰りがけにそっと口ずさむ、な~な~いろの…

数年ぶりのカラオケも、存分に楽しんだサタデーナイト

ワイン堪能日和

2005-05-27 13:28:05 | 日々


今日は約半年ぶりに参加した、通称ノムリエ会…
ソムリエでミュージシャンでギャラリスト、
フーテンタロー氏主催のワインテイスティングの会@吉祥寺

大好きなロワール地方のワインが今日のテーマだった。
ロワールのワインには思い出がある。
この地を初めて訪れた時、地元のレストランで
(重めの風邪を薬で抑えつつ悪体調を抱えた旅だった)
料理と共に出てきたワインは意外にもロゼ。

水がわりに出されたというかんじで
さほど高価なものではなかったと思う。
日本ではロゼは一般的でないので値のほどはわからない。
しかもそんなに冷えてなくて白より少し高いくらいの温度。
常温に限りなく近かった。
(それが当たり前なのかもわからない)
一口飲んでビックリ、体調が良くないのにぐいぐい飲めた。
身体に合った、といっても良い。
ワインが生まれた土地の温度や空気の中で飲むワインの味、
日本で同じものを飲んでおいしいと感じただろうか、、不明。
フルーティーというより淡い花と、はちみつのような味がした。

あまりにおいしかったので
鮮明に記憶に残っているけれど残念ながら
銘柄を覚えてない、、、
結局その旅で最も印象に残るワインとなった。
そんな思い入れのあるロワールのワイン。

本日は白からスタート。白が5杯、赤が3杯。

このノムリエ会はちょうど去年の今頃に
初めて参加したので私にとっては約一周年の経過である。

テイスティングの面白さはワインのヴィンテージ、ぶどう品種、
土地を明確にするべく、自分のあらゆる五感を駆使して
イメージを想起しかつての実体験と照合する、、、
【経験的実証性と論理的推論に基づく整合性:by大辞林】
というかんじで意外にも科学的な検証を楽しむことも出来る。

それだけではなくて食事の楽しみという味覚の快楽が
プラスされるのでかなり楽しい。
(っていうか結局そこに終始する・笑)

しかも途中で段々皆酔っぱらって来るので(笑)
品種が、ヴィンテージが、といった事が遠のきつつも
記憶に残しておく、というのが理想なのだけど
段々理性を失い会話の内容が上品なフレンチレストランの
雰囲気にミラーボールを添えるような(笑)内容に変わっていく。
初対面のUさんの手品が始まったりして非常に楽しい場面もあり。
皆笑い上戸になっていく(笑)
ワインは本当に奥が深く(種類も膨大だし)
テイスティングを極めるのは難しい。
経験値を高めたい、楽しみつつ、、、

しかし今日は久しぶりの参加と、
週の終わりの木曜日の開催ということで
ワインはおいしいしモチベーションは高いものの
寝不足が影響して途中
コックリコックリしてしまいました(笑)
へろへろ&ネムネムになった私が洗面所から出て
皆の居る席に戻ろうとしたら
店主でソムリエ協会理事でいらっしゃる
いつもお世話になっているムッシュNさんに
「大丈夫ですか?今日は珍しいですね。
お早めにお帰りなさい」と促して頂き、
皆さんにご挨拶もせず一足先に失礼してしまいました、、、

というわけで皆さん無事に着きました~
久々のワインとおいしい食事、デザートに至るまで
degustationしました。

金沢へ

2005-03-22 22:07:02 | 日々
この三連休を利用して金沢に行った。
金沢21世紀美術館に行く事を目的に
美術、写真、編集、音楽に繋がりのある面々、
総勢6名の旅。

こういった機会は突然訪れる、
古都金沢は、もうずっと行きたくて
行っていなかった場所だった。

生まれ育った北海道とは異なる
古い歴史と文化を持った
この地に対する思い入れは
時々目にした何かの雑誌の
写真で観た街並の

趣きがあり、古いながらも洗練された
印象によるのかもしれない。

実際の金沢は景色も、街を歩く人々をみても
「豊かさ」を感じる街だった。


初春の東京、この日の朝は
気温が低くとても寒かった、
でも空気が澄み素晴らしい快晴。

3連休の初日、渋滞のため埼玉まで
かなり時間を要した。

途中通った新潟の高速では雪に降られる。
かなり吹雪いてきたけれど安全運転で
とりわけ何もなく無事富山へ辿りつく。
運んでくれる運転手さまに感謝。

気候と共に風景も変わる。
富山は晴れていて遠くに山脈が見える。

立山連峰のようだ。
生まれて初めて立山を見る。

見慣れた北海道のダイナミックな山とは全く違う
シャープで繊細な形。
山を取り囲む、周りの景色の造形、コントラスト、
山までの距離感なども
これまで観た山とは違う。

絵のように、雪のせいで山脈がくっきりと浮き立ち
超立体的になった姿が美しい。
富士山とは全く違う魅力がある。
通り過ぎて角度が変わる度にまた山を見る、

山を絵に描き残したくなったり
雪山に登りたくなる気持ちは
こういった魅了に近いだろうか。

初めて行く場所を訪れた時、
行った事のない場所に行った夢の事を思い出す。

私はよく、行った事のない場所の夢を観る事があり
過去数年に遡るそういった夢の映像と記憶を
無意識にアーカイブ化して(笑)
脳みそに所持している。
いつでも取り出し可能(笑)

その映像の記憶と
現実の空間認識が符合する時がたまにある。

デジャヴとはまた違う、
ああ、あの時に観た夢はここだったのだ、という
奇妙な認識だけがある。

実際に行った金沢は
私のそんな夢の記憶アーカイブに
確かに存在していた街だった。

風景の色、匂い、高低、質感、
訪れた場所や規模、流れる川の大きさや色、
その時の心情など、全てが一致する時に
ああ、ここだったのだ、と思う。

こんな時、過去と現在とが
転倒したようなかんじがする。

これは私の頭の中だけで完結している事(笑)なので
理論的な説明のしようが無く
現実とも非現実ともつかない
感覚的な出来事なんだけど。

という事で、金沢21世紀美術館の話題の展示も
とても面白かった。
21日で終了との事。終了間際だったけど
観られてラッキーだ。

建物の造りも(妹島和世・西沢立衛による建築)
ガラスの透過性のせいか形状のせいか
ゆったりとして閉塞感がなく
展示品を観るのにも歩き回るのにもストレスを感じない。

普段、美術館ではあまり観られない
絵画以外のコンセプチュアルな
作品が多かったのではないか、という印象。

必ずしも意味、定義付けやその場での即理解をする事を
前提としていないと思える現代アートは
未知の出会いと同じく

出会う→知らない→違和感→知る→拡がり

という認識が深まり

逆に既知だと思っている物事に
新たな観点が生まれる。

つまり、その場で作品を理解出来なかったとしても
ずっとその作品の事は記憶のどこかで生きていて
ふとした瞬間の考えから
何らかの理解に向かうということもあると思える、

そしてそういった経験を繰り返す事で
何かが見えてくることがあるのだ。

つまり認識が拡張するサイクルともいえる
脳の運動性を少し感じて楽しめた。

金沢は想像以上に素敵な街だった。
晴天が少ないというふうに聴いていたけど
着いた日は見事な晴天で暖かく
いつも灰色だと聴いていた日本海は
青と緑の見事なグラデーションで旅を彩った。

21世紀美術館を出た時既に陽が落ちていて
近くに兼六園があるせいか
深い森と春の匂いが入り交じった
ひんやりとした清浄な空気を思い出す。

本当に良い旅だった。