言葉による音楽的な日々のスケッチ

作曲講座受講日記と、言葉による音楽的日々のスケッチを記録

ささやかな都会的悦楽

2009-08-21 00:39:05 | 日々
8月某日のこと。
ひさびさに気に入った物語
もうじき読み終わりそうな時の気分に
同調するかのような、どしゃぶりの朝でした。

1分弱ほど遅刻して会社に到着。
朝ご飯を用意し忘れたので、
最低限のルーティンを1時間ほどこなして社食へ行く。
お盆のせいかエレベーターがすいていた。

朝食セットはスタバのショートドリップの価格で、
パン類が三種類選べるのと好みのドリンクと
ゆでたまご、野菜サラダまでついている。
ジャムやバターやドレッシングは好みで取る。

優雅な湾岸の風景を見ながら、野菜だけテイクアウトして
慌ただしく食べた。(別に悠長に食べてもいいんだけど)
言われのないように感じるほど
ホテルライクな至れり尽くせり(過ぎ)。。。
と思うのは、私がここで働く外部の人間だからなのかも。

お盆休みで3分の1ほどしか所属部署の人たちは
出勤していない。静かだ。15時過ぎには
お中元の残りのゴディバのアイスを薦められて食したり、、

というノリをバブリーで薄気味が悪く感じる。
別に悪くはないけれど高層ビルの
大きな窓から見える人工的な風景同様に、
奇妙なほど現実感がない。

とはいえ、この職場に居着いて半年を超えた。
当初想像していたのと違う、何とな~く
和やかな気分と雰囲気のもと、一日を終える。

思えば、そうなるはずがない、という事がそうなったり、
そうなるだろう、と思っていた事が
そうならなかったりする、ここ数年間だった。

こんな日が来るなんて、、という思いまで
現実感がない(笑)

ほぼ定時に退社。妙に長い1日が終わる。

終業後、用があって東京駅まで向かう。
用が済んで、近所の書店ではなかなか手に入らなかった
文庫本を購入すべく老舗の大手書店へ。

数件巡っても無かったのに、ここでは
ほどなくして見つかった。



予算より価格が低めだったから
もう一冊買いたいなとあちこち見ていたら、
二冊目がすぐに決まった。

内容は1冊目のお気に入りと同じく、
属性も年齢も境遇も異なる男性たちの珍道中的な物語を
手に取って、雄弁かつ明快な語り口調に
あ~これこれ、、と、手に取った。

レジ付近にある、書店の特集的コーナーがあるので
精算前にその背表紙を見る。

復刻版の特集など、物語だけでなく
少し懐かしいかんじでまっとうなイメージの
思想、芸術系の幾つかのタイトルを目にした。

ジャンルを超えたナイスセレクションに思える。
出来たら、手に取りたくなる全ての著書を
購入したいくらい。

2冊目の文庫本を購入して最寄りの
ターミナル駅に向かう。


<甘味>

途中でずっと気になっていて寄らずにいた
出店に立ち寄る。

ここのところ、疲れていたとみえて
洋風のものより何故か和風の甘味が欲しかった。

「たいやきとみたらしだんごを」
「お持ち帰りでよろしいですか?」
「はい」

店員さんが。できたてのたいやきの
サクサク感を失くさないように
紙袋を開けたままにしていたので

そこからできたてのたいやきの
甘く香ばしい香りがして、
脇にある小路を見遣ったところ
席が空いていたので、食べる!

未だ火曜だというのに疲れていたのだろうか?
耳付きのため、魚型というより、
すっかり長方形になっている薄皮のたいやきを頂いた。

最初は、上半身だけと思っていたのに
目の前にある自販機で濃いめのお茶を買ってゴクゴク。
結局スクエアの鯛焼きくんを一匹頂く。

「ああ、極楽じゃないの、、」と心で
何度もつぶやきながら(笑)

由緒ある老舗書店にあった背表紙のタイトルの
あれこをを思い出しながら
江戸で暮らすということの醍醐味は、
こうした他愛のないことなのかも、と考えていました。

蒸し暑いとされていた予報だったけど
未だ台風一過してないような灰色の空のなか
びゅうびゅう吹く風は心地よかった。















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