残すところ2回となってしまった音楽美学講座。
講師は菊地成孔氏
雨の天気が苦手でも、秋の気配を早める
この時期の冷たい雨は、むしろ心地いい。
人の精神が一般的に健康にむかうのは春の頃で
そうでなくなるのは秋だと言われているそうだけど
秋生まれのせいか、この頃の気候になると
いつも妙に調子が良くなって心身が落ち着く。
身も心も騒いでカーニバルのような心持ちになるのが
春や夏だとしたら、秋は恵みの祭典。
お風呂上がりに窓を開けると
風の入る方角が北に変わっていて
静かな秋の音と、風から透明で清浄な香りがする。
朝の光も深く部屋に差すようになった。
夏が残していた季節の火照りが
澄んだ空気でひんやり鎮まっていく。
涼しくて少し寂しい気分にもなるのに
どうしてこんなに落ち着くのだろうと考える。
「あなたの演奏から秋の感じを受けますね。
澄みきったように限りない光があって」
「よかった、それじゃ僕の人生は無駄じゃなかった(*)」というのは
グールドと記者との会話だ。私が好きな音楽も秋に似ている。
(*)「グレングールドとの対話」より
秋の変化の全てが深さを帯びている。
秋のない国には住めないな~と、いつも思う。
9月13日 初秋を感じる日 映画美学校
「音楽美学講座」の講義録を。
7時少し前に到着。
教室の外のロビーの様子が妙に賑やか。
教室に入ったら既に菊地さんが着席している。
いでたちがすごーく素敵。そこだけ秋みたいにシック。
世間から見た理想の菊地さん、、、の像を見ているように
ピンストライプの細身の黒のスーツの下に
エクリュの(たぶんシルク)華奢なシャツを着た菊地さんが
キーボードの前に座ってフツーに教鞭をとっている(笑)
エナメル加工された黒の型押しの靴の何と素敵なこと、、、
撮影時の服のまま学校にいらしたそう。
今まで見た服装の中で、今日のが最も似合ってる、と思う。
体型にもぴったりで、完璧に着こなしている。
どこのブランドだろう?
いつも開いている印象のシャツの襟が何故か
今日は第1ボタンまで全部とまっていたのも素敵。
学校が、いつもと様子が違っていたのは
撮影のテレビカメラが入っていたからだった。
<スティーリー・ダン>
菊地先生「え~何故か撮影が入る機会が多い
このクラスですが」
(笑)
「今日もカメラが入ってます。その後は
JWaveの取材も入ります。まあいつものごとく
10分もすれば慣れるだろうから、気にしないように」
とのお達し。いつもと殆ど変わらない様子で講義が
淡々と進められて行く。
分析曲は前回に引き続きスティーリー・ダン
「Deacon Blues」
内容は、いよいよ架橋、といったもの。
ポップスにおける黄金のコード進行を変形させ
拡大解釈した、という見解で分析されていく。
何度か出てくる概念、オルタード、そして
(とても魅惑を感じる)
メロディックマイナーのスケール(※)について
触れられる。(※マイナーとメジャーが混在したスケール)
バークリーメソッドで必ず分析対象とされる
スティーリー・ダン。たぶん、彼らはかつて
さんざん2-5-(1)の動きの曲を作っただろう、でも、
段々とそれを変形させて拡大する方向に向かった、と菊地さん。
(ご自身でも触れられていたので菊地さんの日記を
参照して頂くともっとわかるかと。)
先日行われた初等科の卒業制作の講評会で岸野さんや高山さんに
絶賛されていた、私と同じ勤労生徒のK原くんと
今後の進路について(笑)おしゃべりする。ペン大に進学(?)するのかと
思いきや、彼はこの1年間のことが未消化だから、学校には行かず復習する、
とのこと。ああ、耳が痛い。私から見ればこんなに理解している彼が
進学しないだなんて。それを言うなら私など未消化どころか
噛み砕いてすらいない・・・。ペン大の授業に付いていけるだろうか。
少し不安。
<秋の煙>
涼しかったせいか、滅多に吸いたいと思わない煙が吸いたくなる。
休憩時間にロビーへ。
私はニコチン依存度が低い体質らしく、
お酒を飲むと時々吸いたくなる場合を除いては
(こういうのってソーシャルスモーカーと言うらしい)
仕事のときも自宅でも煙草を吸いたいとは全く思わない。
何故か癖にならないようなのだ。
たまたま前に買ったのがバッグに入っていたので嗜む。
スモーカーのS君と会話。S君のところに菊地先生が
もらい煙草にいらっしゃる。(やめられたのでは…?)
「LARK吸ってるの!?お、美味い!」テレビカメラに
NHKとあったので「取材はN饗アワーですか?」と訊くと
やはりそうだった。10秒くらいの部分で使われるそうだけど
1時間くらい撮っていた。カメラマンって大変・・・
照明の人はもっと大変そうだったけど。
それにしても菊地さんが選ぶクラシック。どんなだろう。
前にメロドロジー講義のときにイギリスのウィリアムバードの曲に
触れられたとき、私も大好きだったのでワクワクした。
クラシックも学習している私としてはすごく楽しみ。
菊地さんはどんな曲を、アーティストを選ぶのだろう。
10月15日(日曜)に放映される。
ペン大の応募メールしました、受け取りました、
来月に追って連絡します、などと二言三言菊地先生と会話。
ダメだ。近すぎると感電しそう(笑)
いつも私が訊きたくなるのは講義の質問というよりは
その指輪、時計、ブレスレット、スーツ、シャツ、
どこのですか?シュウマイのレシピが知りたいんです、とか、、、
関係ないことばっかり。いや、ひとつあった。
なぜ私塾の名前が「ペンギン大学」なのか?という事が
知りたかったのだ(笑)今度訊いてみたい。
秋の煙は、おいしかった。
晴れてペン大に編入(?)出来るといいなー
そして、ほんとうにほんとうに、もうすぐ終わり。
あと残すところ1回の講義で2年間続いた
わたしの「憂鬱と官能を教えた学校」ともお別れなのです。
<BODY>
<script type="text/javascript" src="http://www.research-artisan.com/userjs/?user_id=20060529000243138"></script><noscript></noscript>
</BODY>
講師は菊地成孔氏
雨の天気が苦手でも、秋の気配を早める
この時期の冷たい雨は、むしろ心地いい。
人の精神が一般的に健康にむかうのは春の頃で
そうでなくなるのは秋だと言われているそうだけど
秋生まれのせいか、この頃の気候になると
いつも妙に調子が良くなって心身が落ち着く。
身も心も騒いでカーニバルのような心持ちになるのが
春や夏だとしたら、秋は恵みの祭典。
お風呂上がりに窓を開けると
風の入る方角が北に変わっていて
静かな秋の音と、風から透明で清浄な香りがする。
朝の光も深く部屋に差すようになった。
夏が残していた季節の火照りが
澄んだ空気でひんやり鎮まっていく。
涼しくて少し寂しい気分にもなるのに
どうしてこんなに落ち着くのだろうと考える。
「あなたの演奏から秋の感じを受けますね。
澄みきったように限りない光があって」
「よかった、それじゃ僕の人生は無駄じゃなかった(*)」というのは
グールドと記者との会話だ。私が好きな音楽も秋に似ている。
(*)「グレングールドとの対話」より
秋の変化の全てが深さを帯びている。
秋のない国には住めないな~と、いつも思う。
9月13日 初秋を感じる日 映画美学校
「音楽美学講座」の講義録を。
7時少し前に到着。
教室の外のロビーの様子が妙に賑やか。
教室に入ったら既に菊地さんが着席している。
いでたちがすごーく素敵。そこだけ秋みたいにシック。
世間から見た理想の菊地さん、、、の像を見ているように
ピンストライプの細身の黒のスーツの下に
エクリュの(たぶんシルク)華奢なシャツを着た菊地さんが
キーボードの前に座ってフツーに教鞭をとっている(笑)
エナメル加工された黒の型押しの靴の何と素敵なこと、、、
撮影時の服のまま学校にいらしたそう。
今まで見た服装の中で、今日のが最も似合ってる、と思う。
体型にもぴったりで、完璧に着こなしている。
どこのブランドだろう?
いつも開いている印象のシャツの襟が何故か
今日は第1ボタンまで全部とまっていたのも素敵。
学校が、いつもと様子が違っていたのは
撮影のテレビカメラが入っていたからだった。
<スティーリー・ダン>
菊地先生「え~何故か撮影が入る機会が多い
このクラスですが」
(笑)
「今日もカメラが入ってます。その後は
JWaveの取材も入ります。まあいつものごとく
10分もすれば慣れるだろうから、気にしないように」
とのお達し。いつもと殆ど変わらない様子で講義が
淡々と進められて行く。
分析曲は前回に引き続きスティーリー・ダン
「Deacon Blues」
内容は、いよいよ架橋、といったもの。
ポップスにおける黄金のコード進行を変形させ
拡大解釈した、という見解で分析されていく。
何度か出てくる概念、オルタード、そして
(とても魅惑を感じる)
メロディックマイナーのスケール(※)について
触れられる。(※マイナーとメジャーが混在したスケール)
バークリーメソッドで必ず分析対象とされる
スティーリー・ダン。たぶん、彼らはかつて
さんざん2-5-(1)の動きの曲を作っただろう、でも、
段々とそれを変形させて拡大する方向に向かった、と菊地さん。
(ご自身でも触れられていたので菊地さんの日記を
参照して頂くともっとわかるかと。)
先日行われた初等科の卒業制作の講評会で岸野さんや高山さんに
絶賛されていた、私と同じ勤労生徒のK原くんと
今後の進路について(笑)おしゃべりする。ペン大に進学(?)するのかと
思いきや、彼はこの1年間のことが未消化だから、学校には行かず復習する、
とのこと。ああ、耳が痛い。私から見ればこんなに理解している彼が
進学しないだなんて。それを言うなら私など未消化どころか
噛み砕いてすらいない・・・。ペン大の授業に付いていけるだろうか。
少し不安。
<秋の煙>
涼しかったせいか、滅多に吸いたいと思わない煙が吸いたくなる。
休憩時間にロビーへ。
私はニコチン依存度が低い体質らしく、
お酒を飲むと時々吸いたくなる場合を除いては
(こういうのってソーシャルスモーカーと言うらしい)
仕事のときも自宅でも煙草を吸いたいとは全く思わない。
何故か癖にならないようなのだ。
たまたま前に買ったのがバッグに入っていたので嗜む。
スモーカーのS君と会話。S君のところに菊地先生が
もらい煙草にいらっしゃる。(やめられたのでは…?)
「LARK吸ってるの!?お、美味い!」テレビカメラに
NHKとあったので「取材はN饗アワーですか?」と訊くと
やはりそうだった。10秒くらいの部分で使われるそうだけど
1時間くらい撮っていた。カメラマンって大変・・・
照明の人はもっと大変そうだったけど。
それにしても菊地さんが選ぶクラシック。どんなだろう。
前にメロドロジー講義のときにイギリスのウィリアムバードの曲に
触れられたとき、私も大好きだったのでワクワクした。
クラシックも学習している私としてはすごく楽しみ。
菊地さんはどんな曲を、アーティストを選ぶのだろう。
10月15日(日曜)に放映される。
ペン大の応募メールしました、受け取りました、
来月に追って連絡します、などと二言三言菊地先生と会話。
ダメだ。近すぎると感電しそう(笑)
いつも私が訊きたくなるのは講義の質問というよりは
その指輪、時計、ブレスレット、スーツ、シャツ、
どこのですか?シュウマイのレシピが知りたいんです、とか、、、
関係ないことばっかり。いや、ひとつあった。
なぜ私塾の名前が「ペンギン大学」なのか?という事が
知りたかったのだ(笑)今度訊いてみたい。
秋の煙は、おいしかった。
晴れてペン大に編入(?)出来るといいなー
そして、ほんとうにほんとうに、もうすぐ終わり。
あと残すところ1回の講義で2年間続いた
わたしの「憂鬱と官能を教えた学校」ともお別れなのです。
<BODY>
<script type="text/javascript" src="http://www.research-artisan.com/userjs/?user_id=20060529000243138"></script><noscript></noscript>
</BODY>