言葉による音楽的な日々のスケッチ

作曲講座受講日記と、言葉による音楽的日々のスケッチを記録

あらかじめ外しておくネジ

2007-04-28 00:20:45 | 日々
のんびりするのは好きなほうだけど
仕事でヒマなのは願い下げ、と心に強く思ったせいか(笑)
妙に忙しい。さびつきがちな頭を磨こうと思ったら
日々苦手な数字やチャートと格闘することになって
目と(たまに頭も)酷使しているせいで
思っていた以上のプレッシャーとストレスにたじろぎつつ

それでも脳のどこかがリフレッシュされていくかんじは
心地いい。

窓から少しだけ見える海の青さに目をやって
疲れからも幾分救われる。


疲れを救うのは意外なところで椅子の存在だった。

身体の重みをすっかり受け止めてくれる椅子。

ストレスも半減するような気がする。
そのせいか、職場の人たちは
忙しいくせにやけに明るいし元気なので
それにも救われるのだった。
職場では椅子にぜひお金をかけてほしい。

でもさすがに、大分緊張したせいか
一時的にビートのある音楽が聴けなくなる。


アコースティックなものじゃないとだめで
かといってギターやピアノのような「弾けた」音も
なんとなく聞けなくて

とにかく、ゆるゆると流れて時間を忘れる
「フーガの技法」の管弦楽バージョンを
ずう~っと聴いていたら
疲れがどんどん抜けていくのがわかる。

元気な時は常にビートとダンスが必要だというのに、、、!


そういえば、時々心身が疲れて調子が悪いとき
(デリケートなほうではないのだが)
一時的に少量でも化学調味料が入った食べ物を
受け付けなくなったことがあった。

あの状態と、ちょっと似ている。


そんな時は薄い色をした出汁の饂飩とかしか
食べられくなるから、昆布と鰹節を使って
丁寧に出汁を取ることになるのだった。

具は脂身の少ない鶏肉と椎茸とかきのこ類、
香味野菜もネギじゃなくて三つ葉に変わったりする。


なんだろう、、、疲れているときって
純度の高く刺激の少ないものを身体が求めるのかな?


そういえば、吉本隆明だったか(ばななの父)
「気持ちとは内臓である」って
言っていた事を思い出す。


もひとつ、菊地さんが書いていた
晩年、フロイトは一切の音楽を
受け付けなくなったということを
疲れた頭で帰り道に考えていた。


内臓と出汁と疲労と音楽、、、
今はぜんぜん結びつかないんだけど(笑)


ともかく仕事というのは時に厄介で
疲れが深刻になって休むと余計に
場合によっては自らの首を絞めることになるので(笑)

さすがに長いこと仕事上のストレスとつきあっていると
独自のストレス解消法を生み出せも、する。

そこで。

まじめに考えなくてはいけないことも多いけど
時々は意図的に1個だけ頭のネジを外すことにしている。

そう出来なくて誰かにストレスを与えたり
自らの身体にストレスをかけたりしている人は
ことのほか多い。


「意図的に外す」「一個だけ」というのはポイントで(笑)
これが癖になるとただのお馬鹿さんになる場合があります。
(なりがちなんだけど)笑


最近何より大事なんじゃないかって思うのは

「イメージ」

これは結構重要なんじゃないかな~
「思い込み」といってもいい(笑)

たとえば、
実際にそのことができるようになる、というのも
当然大事だけど、

「そのことをできると思う」と、心底思える状態って
もうそれが出来ている、もしくは出来るようになることに
かなり近づいているように思える。
(子供ってそうじゃない?)

突き詰めすぎると怪しい宗教とか
自己啓発系にいたるので注意が必要なんだけど(笑)

「こんなに疲れて睡眠時間も少なくて今はしんどいけど、
ぎゅ~っと寝て、明日の朝の目覚めはスッキリ」とか
イメージして寝ると、ほんとうにスッキリします(笑)

それと、最近教えてもらった
仰向けの状態で手と足をバタつかせる
(すごく忌まわしい名前の体操なので
ここには書けませんが・笑)よい体操があって

1分だけやればすむ、
やり方間違えなければ翌朝の目覚めが
本当にスッキリする体操なので
お勧めします。

さて。明日から黄金週間ですね。

天気も良さそうです。



















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私に染み始めた彼のブルー

2007-04-20 01:20:46 | 作曲理論講義/受講録
枕元に置いてあるマイルス自叙伝を読み始める。
仕事の忙しさから逃避するように、、、でも逃げはしない(笑)

どうあれ、必要とされることを喜ばない大人なんているだろうか?

偉大な音楽家だということは人並みに知っていたけど
自叙伝を読むほどの知識も感情の移入もなかった。

でも、ジャズミュージシャンで作曲の師である菊地成孔さんを経由して
ビンビンと伝わり始めたマイルスが持つブルーと美しさとグルーヴ。

やはり聴きこまないと何もわからないし
始まらないのだなーと思う。

菊地さんは「じっくりと耳を傾けることは
とてもエレガントなこと」と言っていた。

先日の日記に書いたDEAR OLD STOCKHOLMに引き続き
また新たに耳に残りはじめた曲が現れた。

通勤先の、主に夏によく恋しくなる東京の海に近い駅の、
あと数日もすれば潮の香りが立つだろう出口に向かう前に
暖かい褐色の、苦い飲み物を買おうと考えていたときのこと。
一度、前奏を聞き流した。耳と心に止まる何かを感じてプレイバックした。
根音を外すメインのフレーズがなぜか壊れかけた心にある
感情みたいだと感じる。

帰宅して曲のタイトルを調べる。
iShuffleに入れているマイルスは10枚のうちまだ2枚、
菊地さんの著書「ロックとフォークのない21世紀」で
推奨していた名盤「DIG」よりどうやら
MY FUNNY VALENTINEのほうに耳が傾くみたいで
この中の11番目にあるEzz-Thetic、という曲だった。

私の耳にはトランペットとサックスの二声の掛け合いは
バッハの曲みたく対位法的に
時折聞こえる不協和音のせいで、現代音楽のようにも聞こえる。

魅力はもうひとつ、やはり菊地さんが言っていたことに関連する。
「マイルスの演奏にはモード(抽象的でクールな表現)の中に一瞬
ケーデンスラインが顕れてドミナントモーション
(どちらかというと叙情的な 表現)になるんだよね」
という言葉が記憶のアーカイブから聞こえてきた。

いいかんじに歪んだ不協和音の自由さのあと
前置きなく突如調和を感じさせる綺麗なフレーズに変化する。
この時間の感覚、切り分け方に魅力を感じるのだ。

マイルス自伝の冒頭を読み始めて、彼が菊地さんと同じ
双子座だと知って妙に納得。

「まあ、聞いてくれ」から始まるこの自伝。
ジョビンのを読んだ時とは
まるで違う面持ちで、ボクサーみたいにタフなかんじがする。
悲愴感はない。そのいっぽうマイルスは
「オレは不思議なことや超自然の現象を」信じていたよう。

読み始めのきっかけとしては上々な、彼の演奏のように
不思議な予感と魅力を冒頭から感じる。

音楽でも何でも、それまでと違って感じるのは時には進歩の兆し。

常に進もうと決めたマイルスみたいに
いつの日かきっぱり言いたい「オレは振り返るのは好きじゃない」って。
ネコみたいに今だけを生きたいものだ。過去も未来も関係なく、、、

それでも今は、明日の晴れを願いつつ(笑)




















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早春を備忘

2007-04-12 23:18:25 | 日々
ブログを全然更新できていなくて
時々は見に来てくださる皆様、ごめんなさい。

しかもペン大を2度にわたって休んでしまった。
3月は丸々。振替の講義だったこともあって
予定で埋まってしまっていた。残念だけど
理由の一つは先約だった友人のLOVE&WORKのライブ、
(リーマンズでおなじみの林茂助氏参入!←茂助氏は
2年前に行った菊地さんと鈴木慶一さん、サエキケンゾーさんと
コアなライブの時、バックダンサーとして踊っていらしたのだ。
しかも手塚真氏と共に。)
パフォーマンスと共に存在感があって(当たり前だけど)
聴いていて心地よいヴォーカル。
彼の存在によってラブワの魅力も軽さも(笑)増したし
キャラクターの輪郭も濃くなった印象。
ほかの出演者の皆さんも旨い。
とても面白くてヴァリューなライブでした。







理由二つ目は送別される側として宴に出席していた。
良い人たちと職場に恵まれた。

というわけで、春は出会いと別れ、の月でした。

<春に乾杯したワインパーティー>

職場を去る、楽しくも、少し寂しい別れの宴が続いたあと、
三月しめくくりの日の今日も旧知の、初めての、
愉快な仲間たちと(笑)踊ったり笑ったりした幸せな春の宴でした。
さよならした今でも、音楽のように余韻が残ってる…

思いがけないほど美味しい料理、お酒と会話と音楽。

色々な出会いと別れ、嬉しい事、哀しい事をひっくるめても、
こうして幾人もの人たちとの繋がりや、不思議な織物のように時が重なることは、
大好きなフーガのポリフォニーみたいで、
色々な花の香りの混じった春の気配にも似ているし、
見知らぬ電車の酔っ払いの皆さんにすら乾杯したい気分(笑)
、、になるのは、私が春を祝いたくて狂おしくなりがちな
北方生まれの人間だから、、?

北の人は冬眠から覚めるヒグマみたいに春が待ち遠しいんです。

今も昔もお世話になった
色々な人たちへの想いや、新しい始まりに、
咲く花の蕾みたいに(笑)胸が膨らむのもこの季節の魅力です。

皆にありがとうーって言いたくなる、ちょっとHOW INSENSITIVEな(笑)
気持ちにもなる、春の夜でした。

春の出会いと別れに乾杯!そして少し飲みすぎたので完敗、です!(笑)


恒例ワイン会、去年に引き続き春ヴァージョン
<うずらのエスカペッシュ!美味!>




<トリュフのキッシュ等。熱々のウマウマ。>




<明るい月夜に弾く夜曲>

今宵はいい月夜でした。

今月から高いビルで働いています。

<トイレの窓から見た(笑)景色>



ペン大も春休みなので4月は
「目指せ、ちゃんとしたOL」月間、に決定。

菊地先生に会えなくて淋しいのでピアノで夜曲を弾いた。

初日から忙しくて残業したせいか知恵熱?と思いきや
悪い風邪が蔓延しているらしい。今日私もとうとう発熱。
とってもだるい、、、のに夜が好きなのでいつも
こうして起きている。

ナントカは高いところが好きというけれど私も大好きで(笑)
ついでに高いところにあるものも好き。
遊びに行って木を見ればとりあえず昇る。
空、宇宙、天体全般、、

飛行機に乗っても感じるけど物理的位置が上がると
テンションも上がりませんか?
単純に、視点が変わるのがいいのかな。

もし叶うならば最も得たい視座は、月から観た地球、
宇宙闇の中の銀河、大星雲、、、には相当程遠いけど
デスクから窓に、目をやれば空と共に景色の一角には
東京港の海の青。を行き交う船、
左手のビルの谷間には「虹橋」が見える。

海が見えるだけで仕事のモチベーションが上がることに
気が付く(笑)

もっと幸せな気分になるのは海の水平線が
南のエリアから見えたとき。

職場で毎日見る景色でずいぶん気分も変わるものだと思う。
心なしか人々もみな穏やか。

先任の人はとてもいい人で、前の職場もそうだったけど、
私生活は落ち着きがない分(笑)
それを補うように人運に恵まれている。
あなた、そんなに優しくて大丈夫?と心配したくなるくらい。
聴けば新婚さん。新しい幸せを得た人の顔をしている。
いつも同じポジションの同性が少なくて
たいてい一人のことが多いのに
初めて同じポジションの人がいて互いに喜び合う。
とても仕事がしやすい職場になりそう。































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Dear Old Stockholm

2007-04-11 23:45:26 | 作曲理論講義/受講録
一ヵ月ほど前に友人のライブに行く途中、時間があったので
滅多に行かない渋谷のTSUTAYAで
何故かマイルスの10CD BOXとバッチリ目が合って


邪道かも、と思いつつ一桁間違っているのではないか?
と思う金額だった事もあり、初心者の私はつい迷わず買う。
マイルス初心者の私にとって
最初からとても耳に残った曲があって

それはDear Old Stockholmという曲で、

これを観るとコルトレーンの曲なのかな?)
気に入ってず~っと聴いている。

10枚のうち2枚に別のバージョンがあって(有名な曲?)
アレンジもテンポも、トランペットの音もそれぞれ全然違う、、、

片方はミュートしていてすんごくクール(MyFunnyValentineというアルバムの1番目)
もう片方は少しテンポが遅めで(Digの9曲目)ユーモアと叙情性を感じる。
マイルスのソロのとき途中で
ユーモレスクのフレーズが入るのは、キュート(笑)

このツーパターンの違いの理由など、曲の歴史背景や知識とかまったくナシ(苦笑)。
耳を澄ませば、ミュートバージョンのほうの出だしで
控えめなSAXのオブリガートの低音が
優しくも、強いので耳に残る。

とにかく、短い前奏のあとに2度だけ繰り返される
短めのメロディーが印象に残る。
すごーーくポップで魅力的。

以降はずっとアドリブになって変化してこのフレーズは、もう出てこない。
この変化はポップスと違うジャズの魅力。
最初のフレーズだけで、曲を魅力的に感じる記憶が持続する。


マイルスは生涯ポップである、ということに
こだわり続けた人であり(という軽い知識しかない)
ハードコアなジャズメンの位置づけの印象があるなか
それはとても意外なのだ。
そろそろ自叙伝(持ってるのに読んでない)読もうかな、と
思っていたのでした。
「ヒップな奴だけ読んでくれ!」って、帯に書いてあるやつなんだけど(笑)


















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