laisser faire,laisser passer

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Love Love 月間開始

2014-10-01 | kabukiza

歌舞伎座夜の部+おまけで昼の部伊勢音頭幕見です。

今月、昼の部は伊勢音頭以外一切興味がなく、伊勢音頭も名古屋で見た限り「私の好きな勘ちゃん」のイメージとはちと違うものだったので、初日はパスする予定だったのですが。

やっぱり気になるw

ってことで、幕見に久々にトライ。発売10分前に行って、買えなかったら夜の部までゆったりランチしてればいいや、って感じで。
幸か不幸か、「お立ち見ですが」といわれつつ、幕見ゲット。そしてこれは間違いなく幸いにも、ほぼラストの座席を発見できて座って見られました。

で、やっぱり・・・「これ、私の好きな勘ちゃんと違う」。の伊勢音頭恋寝刃

名古屋と大きな違いは万野。菊五郎さん→玉三郎さん。
個人的趣味としては玉三郎の万野は嫌いじゃなかった。なんか、杉村春子みたいでw
だけど、歌舞伎っぽくなくて、勘九郎の貢とは全然合わない。初役よりよくなってなきゃいけない二度目の貢が、初役のときよりさらに魅力薄になってたのは、万野のせい?せい?ってのは酷いか。万野と合わないから?
いずれにしても喜助や万次郎に貢役者がいるのに、何も勘九郎にやらせなくても!と勘九郎命の私が思ってしまったのだから、まあ推して知るべし。ww

夜の部は面白かった!

特に

寺子屋

これまで数十回?もっと?見てきた寺子屋の中でも1,2を争うほどいい感じでした。
特に仁左衛門の松王と勘九郎の源蔵は素晴らしい。松王がすばらしいのはもう、分かってたんだけど、源蔵の勘九郎が、脚を引っ張るどころか、松王と対峙して余りある素敵な源蔵で。
寺子屋の子供たちを材料見極めるみたいに冷徹な眼でみるところと、実際殺してしまった後の満足と罪悪感の相半ばするなんとも微妙な表情。
そして何より戸浪との夫婦そろって困難に立ち向かっていく夫婦の情愛・・・
こんな愛し合ってる感じの源蔵夫婦は初めて見たかもw
丸本物ダメでしょ、と思ってた七之助が、兄の源蔵だから安心して出来たのか、なかなかの健闘で。
そしてもっとダメでしょ、と思ってたw玉三郎も、仁左衛門の松王だから安心して出来たのか、それなりに良くて。

うん。このカルテット、相当いいっす。
涎くりの国生くん、可愛い。かわいすぎて涎くりには品がよすぎ?
玄蕃の亀蔵さん、声が出るのは分かってるけど、朗々としすぎててちょいうるさいっす。
…くらいしか不満がなかった。

勘九郎はこれで寺子屋主要四役のうち三つやったことになった。さて、松王はいつ?
個人的には千代菊之助でやって欲しいなあ。

吉野山

これはまあ、山城屋と高砂屋が出てくれることに意義があるんでしょう。
十七代目と共演経験のある役者が少なくなりましたものねぇ。
踊りの質云々というより、追善の気持ちで眺めました。
静は板付きじゃないほうが好きだなあ、とは思いましたけど、山城屋さんは来月政岡、来年翫雀さんの襲名と大役続きだから、出てくれてるだけでありがたいと思うべきか・・・

鰯売恋曳網

勘三郎のもっとも勘三郎的な・・・玉三郎の非常に玉三郎的な・・・

そんな芝居を若い兄弟がどこまで出来るか、笑えないでしらけちゃうんじゃないか、と心配しましたけれど。

いや、なかなか。

兄弟二人が本当に可愛いwww

もともと深い芝居ではないので、二人がラブラブで可愛ければそれでいいって感じ。
最初発表されたとき、蛍火は玉三郎が付き合ってくれてもいいのに、と思ったけれど、相手が七之助のほうがのびのび出来て、結果的によかったかも。

若い二人が、これから二人でがんばってやっていくよ!と祖父さん父さんに報告する感じの花道の幕切れも、とてもさわやかで、うん。気持ちよく帰れました。

並び傾城は児太郎巳之助新悟虎之介鶴松。
児太郎は本当、見るたびに巧くなるなあ。こういうのを伸び盛りっていうのだろう。
数年、いや一年前のアレが嘘のようだw

ちなみにタイトルのLOVELOVEは、本文読めば分かるとおり勘七兄弟の、ということです。
ワタクシの勘九郎愛は着実に低値安定しておりまする・・・ま、安定してるんですけどねw


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