laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

「はいる!」瞬間

2011-12-22 | kabuki a Tokio

中村座夜の部、最後かも。ちょっとだけ覗いてきました。もう一度みたいなああああ。無理かなあああああ。年末ご多忙中につき簡略感想。本当はすごく感動したのですが。

葛の葉

もう見なくていいかと思ってたのですが、桜席から、回転屋台の謎が見えるかと思って、つい。
なぞは解けなかった。二人でまわしてるらしいのだけれど、一瞬姿が見えたのが一人。見事に桜席からも見えないところで、ぐるぐるしてるんだろうね。お疲れ様。

関の扉

桜席から、浅葱が落ちる直前までの関守をウォッチするためだけに、寒風吹きすさぶ浅草の町を駆け抜けたあたし。馬鹿だ。本当に馬鹿だ。

でも、行ってよかった!!!

定位置に座ってから、勘太郎が関兵衛に変わっていく様がつぶさに感じ取れて、もう幕開き前で大興奮。

のど関係の液体二種類、スプレー一種類、それをひっきりなしに口に含んで吐き出し、曽祖父祖父父?の名前を掌に書いては飲み、天を仰ぎ、手を合わせ、なにやらぶつぶつ祈り続ける。そして定式幕が開いてからも儀式は続く。
最後にお弟子さんに後ろにぎゅーっと引っ張ってもらってストレッチ&衣装の調整をして、のどスプレーをかけ、・・・・浅葱が落ちる寸前にきゅっと両腕を開き、こぶしを握る。そのこぶしがはらりと解ける瞬間、浅葱が落ちる・・・そして・・・笑うならお笑いなさい。
その解けたこぶしの隙間から、関兵衛のオーラがにゅ~~~~っと入っていくのがあたしには見えたのだ。
あ、今勘太郎が関兵衛になった。関兵衛が勘太郎に入った!って、はっきりわかった。

肝心の芝居は・・・やっぱり前半退屈だわ。七之助の踊りが相変わらず棒立ちなのがねぇ。扇雀は初日に比べるとだいぶ柔らか味が出てきたけど。
後半の圧巻ぶりはどんどん進化して。
今回特に進化してたと思ったのが菊之助。
色気と清潔さのバランスが絶妙で、女形としての身体が完成してる。七之助、ちゃんと見て盗みなさいよ。って、父・兄をず^------っと見てるんだけどアレなんだよなあ。
関兵衛との廓話の件が、前回はまだまだ硬かったのだけれど、今回いちばんの見ものになっていた。廓話を30代前半の役者二人で見せるって、相当の力量がないと無理だと思う。本当にこの二人、しょっちゅうがっつり組んで欲しいなあ。

 

そして、最後の最後。黒主を見顕す瞬間の表情の変化もまた凄かった。まあこれは桜じゃなくても見られるけど。
大まさかりの裏に青隈コンパクトwが潜んでいるのには気づかなかった。鏡だけがあって、隈取の化粧品は黒衣さんが渡してるのかと思ってた。

関の扉であまりにも満足&松浦の太鼓はそれほど桜から見たいものがなかった&連日の飲み会でお疲れ、だったので、早退してしまいました。勘三郎さんごめんなさいね。l