8/19 Wed.
◇『推し店プラチナチケット事業』好評をキープ
新型コロナウィルス禍で疲弊した長野市経済を、市民(消費者)の力(購買力)によって押し上げてもらおうという 長野市独自の経済対策『推し店プラチナチケット事業』は、8月初旬に事業が始まって以来、好評をキープしていることが 私の耳にも伝わってきています。
例えば先日、市内 高田で「うどん店」を経営するI社長から「クラちゃん、この『プラチナチケット事業』、お客さんの方がヨク知ってて「長野市のHPを見たんだけど、チケット(購入させて)ください。」とか、電話で「まだ ありますか?」とかの問合せが多くて ウレシイ悲鳴だよ。ただちょっと、(チケット販売の分の)レジ打ちをどうしたらイイか 経理(会計事務所)と試行錯誤の最中(さなか)なので、またカオ出して様子を見に来てちょうだい。」との電話を受けたり、また例えば 犀川南エリアの理容院さんでは、オーナーのKさんが「お客さんとの会話の中で 必ずと言ってイイほど『推し店~』の話題となって、(理容が終わった後)殆(ほとん)どのお客さんが購入していくんだ。」と話してくださいます。
これまで何度も触れていますが、この事業は 顧客さんに大きな金銭的メリットがあり、お店の方はサービス一辺倒なものではありますが、チケット自体が「そのお店だけでしか使えない」ことを強みに〝再来店〟の いわゆる「つなぎ留め」の必須アイテムとして活用できることから、期間中はおおいに販促していただき「その先」の顧客満足度向上に役立てていただくことを期待するばかりであります。
◇「熱中症」に最大限の注意を
過日も触れましたが、現下の日本列島は「コロナ禍」同様、いや それ以上のレベルで「熱中症」に注意しなければならない状況に陥っているようです。
8月10日を過ぎての熱中症による救急搬送者数は 一気に1万人を超え、それに伴う重症者や死者も発生しており、看過できない状態となっています。
熱中症による死者数は、東京都内だけで 今月に入って79名に及び、この事態に 日本医師会の中川会長は「コロナ禍以上に危険な状態だ。」として強い警鐘を鳴らしておられました。
で、その悪しき要因の大きな一つとして「高齢者がエアコンを〝使わない〟で (暑さを我慢しながら)暮らしていること」が挙げられています。
報道によると、都内で熱中症により亡くなってしまった人の相当数が エアコンを使用していなかったり、中には エアコンそのものを設置していない家もあるとのこと。
これら 高齢者の方々は、永年に亘り いかなる暑さも団扇(うちわ)や扇風機で凌(しの)いできた経験値があり「去年も(エアコン)無しで凌(しの)げたから、今年も無しでガンバロウ。」とばかりに ついつい頑張ってしまいがちなところですが、今年(今月)に入っての暑さは〝ケタ違い〟となっており、そこに「コロナ禍」による マスク生活や運動不足が重なり、身体には予想以上の負担がかかっていると言えるようです。
実は、私のオフクロも ご多分に漏れず〝エアコン使わない派〟の一員であり、聞けば 今年の夏も汗を拭きふき、扇風機と団扇(うちわ)で凌(しの)いでいるようなのです。
「独居老人の我慢大会じゃないんだから…」と、こっちがたまらず直談判に足を運び「頼むからエアコン使ってくれ。」と直訴?してきましたが、訊けば「ウチ(須坂)は、菅平からイイ風が下りてくるので、午後のいっときを我慢すれば大丈夫。」とのことです。
言われてみれば、平地(長野市エリア)よりも 若干涼しいかな…というような陽気でありましたが、いずれにしても〝ヤセ我慢〟はしないよう、そして とにかく水分と塩分(ミネラル)を適度に摂るよう ヨクヨク言い伝えてきたところでした。
この8月は、今のところ 2020年で一番厳しい月になりそうな気配であります。
「コロナ禍」と「熱中症」のダブルパンチに見舞われ、また その症状が似通(かよ)っていることから、救急搬送者や医療機関は (コロナ想定の)重装備をもっての対応を余儀なくされることになり、この「暑さ」は ご本人にみならず 多方面に過重な負担を強いることになっているようです。
日々の社会生活の中で 何の落ち度も無く暮らす方々が、こんなイレギュラーな要因で健康被害に陥ることの無いよう ご自愛いただくことを願うばかりであります。
長野エリアにおいては、再び「熱中症アラート」が発令されるとの情報もあり…各個人が注意を喚起すると同時に、周囲の方々も お身内などに異常がないか、気配りしてあげるよう 私の立場からもお願いいたしますね。
◇近郊に「熊」出現相次ぐ =注意喚起を=
この日、長野市北部の「門沢(かどさわ)」エリア(浅川ループラインそば)に「熊」が現れ、犬の散歩をしていた女性を襲い ケガを負わせたまま何処(いずこ)かへ去っていったことが報じられ、警戒が強められています。
幸い 生命には別状なかったものの、腕や顔にケガを負わされ、お気の毒という他ない被害を受けることとなってしまいました。
長野エリアにおいては、ここのところ熊の出没情報が相次いでいます。
上高地では キャンプ中の人がテントごと襲われたり、
大町エリアの木崎湖畔では、散歩中の人が頭を噛まれる被害を受けたことが伝えられています。
また 長野市域においては 戸隠の旅館に熊が侵入した事案が起きたり、さらに 個別の聞き取りでは、飯綱エリアに住むお宅で 自宅の敷地内に飼っていたニワトリが襲われるなどの被害もあったとのこと…どうやら 熊は非常に活発のうちに里山に下りてきているようなのです。
この要因には、やはり「熊界の食糧事情」が挙げられるようです。
識者によると、この時期は 山中にあるハズの 熊の食糧事情が悪くなっているところであり、それらの〝マイナス要因〟をもって、熊が食糧を求めて里山に下りて来ざるを得ない状態になっているとのことです。
熊に言わせれば「背に腹は代えられぬ」といったところでしょう。
こと ここに至って〝共存共栄〟などと きれいごとばかりは言っておれませんが、いずれにしても 重大な人的被害に及ばないよう、注意に注意を重ねて社会活動を行なうより他なし、として 警戒の手綱(たずな)を強めるところです。
ところで 私は、熊などの鳥獣の〝食糧事情の悪化〟に、かつての林業政策 それも「杉の植林政策」の反動があると思えて仕方がありません。
日本の国土の約7割は森林ですが、そのうち6割が天然林・4割が人工林といわれています。
で、その人工林の大半は 戦中戦後の混乱期の建設資材や燃料の不足を補うため、広葉樹を伐採して スギなどの「針葉樹」が占めたのでした。
農林省は 手っとり早く森林を復活させるために、生育が早くて手間のかからないスギを各地に植林していきました。1957年には「国有林生産力増強計画」として、建材用として天然林を伐採し スギを中心とした樹種への転換を図りました。
しかし この政策の効用も長くは続かず、円高による外国材の輸入増加や建築工法の変化によって 国産材は需要の減少から価格も低迷し、林業は産業として成り立たなくなり、やがて スギなどの人工林の木材は伐(き)っても売れない・売れても安い〝マイナス資産〟となり、そして山は荒廃してゆくという悪循環に陥ってしまったのです。
そして 植えるだけ植えられたスギの もうひとつのマイナス要因は、広葉樹などと違い 熊のエサとなる「木の実」を生み出さないことに他なりません。
本来 山に自生していた ドングリなどを実らす広葉樹は、季節に応じて 自然鳥獣に〝恵み〟をもたらしてくれました。
しかし「国策」によって広葉樹は切り倒され、そこに植えられた針葉樹は 鳥獣には何の恵みももたらさないまま 現在に至っています。
強いてもたらすのは「花粉」ということでしょうか。
人の都合で 自然形態を変えられ、あげくハラが減って里山へ下りなければならなくなった熊さんたち。
これを〝加害者〟と呼べるでしょうか。
現下の〝歪められた自然環境〟の象徴ともなる「熊の発生事案」複雑な思いで受け止めるところであります。