8/17 Mon.
お盆の時季も過ぎ 暦の上では初秋を迎え、葉月から長月へと 朝晩を中心に徐々に〝涼の声〟が聞かれてきてもイイ時節になってきたハズですが・・・。
何のこっちゃない。初秋というには あまりに暑い陽気が列島を覆っています。
この日は、静岡県浜松市で、日本歴代最高気温となる 41,1℃を観測、まさに焼け付くような暑さに見舞われたのでした。
これまで浜松市の最高気温は 2013年8月11日に 39,8℃を記録したことがあり、今回は7年ぶりの記録更新 そしてそれが歴代最高気温を記録することとなったのでした。
気象庁は この要因として、県の西からの風による『フェーン現象』を挙げておりますが、これまで どちらかといえば内陸エリアに多かった〝高温地点〟が 浜風の吹く海沿い地域にも現認(観測)されたことで、今や 列島のどこに居ても暑い!を実感させられることとなりました。
長野県域においても、南信濃村で39,5℃を記録するなど、ご多分に洩れず 暑さを共有するに至っていました。
長野エリアのローカルTV局では、(長野市の)茶臼山動物園で 暑さのせいでグッタリとなった おサルさんの姿を映しており「今や、いつでも どこでも、誰でも暑い…」を象徴する絵図となっていましたヨ。
長かった雨季が明けた途端の この猛暑、ホントに心身共に「ついてゆけない」という感じですが、私も含めて市中(しちゅう)に暮らす者は、健康被害にだけは至らないよう それぞれに「自衛」に努めることが肝要と申せます。「コロナ禍」への対応と同様に。
◇『特別定額給付金』申請はお済みですか? ~8月18日に申請期限を迎えます~
新型コロナウィルス禍の影響により疲弊した国民の経済生活を支援するため 国民一人に10万円を支給するために施行される『特別定額給付金』は、5月上旬から始まった 申請受付け ⇒ 給付 の事務事業が佳境を迎えています。
長野市においては 人口 約37万4千人・世帯数 約16万2千世帯に対し申請書を(世帯を基本に)送付し、順次 返送(申請)を受け付けると同時に、口座番号等を確認のうえ給付する作業が行なわれています。
そして、一連の申請受付については、8月18日(火)をもって 〆切りを迎えることとなります(当日消印有効)。
この日、所管の 総務部庶務課に照会したところ、8月17日現在で 約99%の世帯からの給付申請を受理しており、8月21日(金)を 最終振込日として 最後の事務作業に入っているとのこと。
そのうえで これまで申請していない世帯に対しては、7月16日付けで「令和2年7月7日までに申請していない方へお知らせします」との 啓発通知を送付し、期限までの申請を呼びかけています(申請していない人の中には 自らの意思で受給を辞退する方もアリ)。
今回の「特別定額給付金」は、いわゆる〝申請主義〟に基づくもので、ご本人から申請が無ければ給付することはありません(できません)。
そのため 市としては、(申請を)取り紛れていたり 失念していたりで申請し損ねている人が、申請の〆切りを過ぎてから(申請しなかったことを)後悔することにだけはならないよう、改めて文書(郵送)をもって イイ意味で催促させていただいているものです。
また 重ねての(イイ意味での)催促作業として、(未申請者のうち)電話番号が把握できる人(世帯)については 職員が電話をかけて申請について意思確認等を行なっている他、地域で 高齢者や独居者の相談等に応じる「民生児童委員」さんに対し、自助による申請が難しいと思われる人に対しては積極的に申請の支援(補助)をしていただくよう 特段の依頼をかけているとのことです。
いずれにしても残り1%の方(世帯)への働きかけについては、18日いっぱい 全力を挙げて(電話等で)取り組むよう、私の方からも強く要望いたしたところです。
ところで この日、かかる『特別定額給付金』の支給に関して、他の自治体において残念な事案が起きたことが報じられていました。
静岡県磐田市で、夫からDV被害に遭っている女性が(磐田市に)提出した 携帯電話の番号などの個人情報が記入してある給付申請書を、市が あろうことか別居中の暴力亭主に渡してしまったそうなのです。
この案件、経緯が ちょいとややこしいところがありました。
今回の特別定額給付金事業に伴い 女性は、世帯主である暴力亭主の口座に 自分と子供の分が(一緒くたに)振り込まれるのを避けるため、予め 市に、自分の口座番号と携帯電話の番号等を記入して 分離振込を申請していました。
その後、女房と子供の分が(自分の口座に)振り込まれていないことを知った暴力亭主は 市役所を訪ね、母子の申請(分離振込)を取り消すよう担当者に求め、さらに この暴力亭主は、自分の口座に家族全員分の給付金を振り込むよう申請したそうなのです。
その際に 市の担当者は、あろうことか 女性が個人情報を記入した申請書を、そのまま夫に返却したとのことなのです。
後の取材に対し 市の担当者は「夫から(DV被害夫人から提出された申請書の)返還を要求されたわけではなく、(市の判断で)勝手に捨てることができなかったので(夫に)返却した。」と答えていることが掲載されており、それを読んだ私は 他の自治体ながら、その愚かな対応に怒りを禁じ得ませんでした。
今回の磐田市の対応には、いくつかの問題点があります。
一つは、磐田市における〝横の連携不足〟です。
DV被害に基づき分離振込を受け付けるのは 家庭問題を所管する福祉セクションで、給付金の支給を担当するのは 総務(庶務)セクションです。
今回 磐田市の暴力亭主は、市の総務(庶務)セクションを訪れ〝独り占め〟を画策したようですが、その際 福祉セクションからの、この母子がDVに悩まされている旨の 正しい・そして切実な情報がキチンと伝わっていれば、こんな短兵急なお役所対応にならなかったのではないか。
二つ目は、磐田市の 総務(庶務)職員の『特別定額給付金』への認識不足です。
そもそも 今回の『特別定額給付金』は「国民一人ひとりに 一律10万円を支給する」が事業の目的に据えられています。
世帯(主)に申請書を送付したのは あくまで事務の効率上やむを得ない作業であり、決して「世帯主に家族分を支給するものでは無い」のであります。
それを この暴力亭主は知ってか知らずか「全部よこせ!」と言い出したのでしょうが、その際 磐田市の職員が『特別定額給付金』の主旨を正しく理解していれば「母子の分は あくまで母子に(受給の)権利があるのです。」と適切に説明できたのではないでしょうか。
三つ目は「個人情報守秘義務の怠慢」でしょう。
市民の個人情報を守るのは 市職員とすれば当然の義務行為であり、ましてや この母子がDV被害から逃れていることを鑑みれば、携帯電話の番号を(暴力亭主に)知らせるなどというのは 言語道断の所作でありました。
このことについても 庁内の連携不足を指摘せざるを得ず、もっと言えば 磐田市(職員)全体の、個人情報や DV被害の深刻さに対する認識が不足していたのでは と思わされてしまうところです。
その点 長野市においては『特別定額給付金』申請作業における DV被害者対応については、庁内連携に基づき適切に履行されていることが伝えられています。
申請〆切りを間近に控えた段になって照会しましたが、磐田市のようなトラブルは発生しておらず 現時点では安堵したところでした。
従前にも述べていますが、この10万円を「砂漠で乾く喉を潤す貴重な一杯の水」と準(なぞら)える人が居る中「国民一人ひとりに10万円」が 正しく行き渡ってくれと願(がん)じるばかりであります。
ところで ある調査によると『特別定額給付金』の〝使い道〟は 人それぞれのようです。
使い道のトップは、やはり昨今の 厳しい〝コロナ禍〟を反映しての 生活に身近な「食費(などの生活費)」でした。
意外に多かった(約4人に1人)のが「貯金・預金」です。これは コロナ禍における将来不安の表れとも申せますが、この事業の目的が「消費」という点からすれば やや残念な傾向であります。
もっとも、これほど自粛ムードが蔓延する中では 使いたくともそんな環境(状況)に無い、といえるのかもしれませんが。
いずれにしても 様々な物議をも醸した『特別定額給付金』、8月18日をもって 申請が〆切られます。
読者のみなさんの周辺に 万々が一「未申請」の人が居らっしゃるようでしたら、取りも敢えず申請してくださるよう、お声かけのほど お願い申し上げます。