倉野立人のブログです。

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青木島遊園地問題から派生する「子どもの居場所確保」 =本当に市民の声は反映されるのか=

2023-05-11 | 日記

長野市が 子どもの欠かせぬ居場所である(あった)「青木島遊園地」を 市の一方的な都合によって廃止したことに伴い、市(市長)は 今後の「遊び場の確保に向けた計画案」を示すことを明らかにしました。

遊園地を廃止したばっかりに、時間・経費・そして他でもない 市(市長)への信頼など さまざまに大きな損失を出したあげくの計画案の提示です。

 

 



これまで長野市は、近隣住民からの子どもの音に対する騒音への苦情を主たる理由に据え(最終的には地主の都合とし) 地区住民の意向を度外視しして遊園地の廃止を半ば一方的に進め、多くの住民が(遊園地の)存続を願う中 先月末で施設を廃止してしまいました。

そのうえで、市は この遊園地に代わる子どもたちの遊び場をどのように確保するか検討を進め、来る13日に地元の小学校の保護者などを対象に説明会を開き、自身も出席して市の計画案や今後のスケジュールを示したうえで、意見を募る方針を明らかにしましたものです。

この一連の経過においては、そもそも 遊園地を廃止する際には、その(廃止)時点で新たな居場所は確保されているべきなのに〝廃止ありき〟で事(こと)を進めたために、この間 子どもは居場所を奪われたまま時間を過ごさなければならなくなり、まさに本末転倒となっているところです。

 

そのうえでの今回の計画案。

会見で荻原市長は「保護者や子どもの目線でわれわれが気付かなかった点も拾い上げ、可能なものについては対応していきたい」と述べていましたが、私たちは その言葉を直(ただ)ちに信用できるものではありません。

 

 

 

というのも、彼には既に踏んだ轍(てつ)があるからです。

昨年度、まだ青木島遊園地が存続か廃止かで揺れ動く中、市長は「フラットな状態で住民の声を聞きたい」として 住民説明会を開催しました。

その〝神対応〟に住民は(存続に向け)大きな期待を寄せ、さらに市長は 集会を経た後に存続を匂わせる発言をしていたのです。

ところが実際には、既に廃止は既定路線で〝決まったこと〟でありました。

その「表 と 裏」のある姿に、多くの心ある住民は大きく失望したものでした。

 

今回の計画案提示に際し 市長は「保護者や子どもの目線でわれわれが気付かなかった点も拾い上げ、可能なものについては対応していきたい。」と述べていました。

その言葉だけが踊る姿に「そんな詭弁を弄しても、今度もまた同じことを繰り返すんじゃないか。」と疑心暗鬼になったのは 私だけではないでしょう。

13日の説明会では 長野市としての「案」を示すとしていますが、それは もはや既定路線=決まったこと ではないのか。

で、曲者(くせもの)なのが 市長の最後の言葉。

「それを持ち帰り、対応できるものについては対応する準備をしたい。」のフレーズです。

 

 

 

百歩譲って、市長は説明会の場では 参加者の意見に大きく頷(うなず)いてみせたにしても、持ち帰って検討した時点で 職員の言い訳を丸呑みし、何やかんや理由をつけて「できません」と にべも無く回答することが往々にして想像できます。

 

さきの遊園地廃止に際して 市長は、子どもの方を向かずに職員の方を向いて廃止を決めてしまった。

向いている方が明らかに違っていた。

その反省のうえに立って 今回は然(しか)るべき判断をするのだろうか。

 

今度こそ、市長の政治姿勢が問われていると言える「今後の計画案」です。

いや、計画案そのものもさることながら それを受けて発せられるであろう「市民の声」にどのように向き合うのか…真に問われているのは  市長の資質そのものでありましょう。