ゆるゆる素浪人の「気まぐれ日誌」~ 自己満足とボケ防止に、人生の雑記帳~  

そういう意味で老人の書いた「狼の遠吠え」、いや「犬の遠吠え」と思い、軽い気持で読んで頂けば有り難いです。

麻生総理の失言癖

2009-07-30 06:31:00 | 時事・雑感
しばらく麻生総理の失言話は遠ざかっていたが、
またしても選挙を目前にした先日、
「高齢者の方は皆さんと違って働くことしか才能がないと思ってください」と話したと、多くのマスコミは報道していた。
この度重なるボンボン総理の蔑視発言に呆れている人や、
少ないがマスコミの揚げ足取りもいい加減にしてくれと様々だ。

私も毎日が日曜日の高齢者仲間だが、
高度経済成長期には働く事を生きがいに人生を駆け抜けた一人である。
確かに昔の人の多くは趣味より仕事中心で、
まして定年後から趣味に生きろと言われても馴染まないのも事実である。
そこら辺りを麻生総理は言いたかったのだろうが昔ならいざ知らず、
今のメディア社会で総理の講演ともなると問題発言だろう。

我が家は小地主で父は明治生まれのボンボン教師ながら仕事には熱心だった。
しかし酒やタバコを嗜好し、株、マージャン、囲碁にと勝負事を好む、
当時の先生の理想像とはかけ離れた軟派の存在だった。
そんな父の後ろ姿を見て育ったせいか私も仕事と趣味に生き、
幸いに定年後の生活も楽しんで過ごしている。
そんな訳で人の考えや行動は育った環境に影響され易く、
麻生総理の発言も育った環境からか、上から目線の蔑視表現に繋がっている。

しかし古希に近い人生経験を経てきた人なら、
言って良い事か悪い事ぐらいの判断は誰も出来るだろうけど、
それが出来ないのは麻生総理の人柄によるのだろう。
この人柄の良さと明るさは政治家として大切で、
これがサービス精神に成り分かりやすい面白い演説に指向して、
つい舌が滑って本音をポロリと漏らす失言に繋がったのだろう。

ともかく失言は誰にでも在り仕方ない事ではあるが、
一国の総理とも成ると舌足らずでは済まされず、
こうも頻繁にでるようでは国民の信頼も失うのは当然だ。

これから夏の炎天下で麻生総理は「政治の責任力」を掲げ、
鳩山代表は「政権交代」を賭けて、
かつて祖父の吉田茂は政敵鳩山一郎に苦杯した因縁の戦いを孫で再戦するが、
さてどちらの党の顔に勝利の女神が微笑むことであろうか。