ゆるゆる素浪人の「気まぐれ日誌」~ 自己満足とボケ防止に、人生の雑記帳~  

そういう意味で老人の書いた「狼の遠吠え」、いや「犬の遠吠え」と思い、軽い気持で読んで頂けば有り難いです。

Qちゃん、ご苦労さん

2008-11-01 06:14:00 | 時事・雑感
今週は日本初の女子マラソンでシドニーオリンピックの金メダリスト、
国民栄誉賞をも受賞したQちゃんこと、高橋尚子(36)選手の引退記者会見があった。
北京オリンピックを目指して立ち上げた「チームQ」は3年、
次期ロンドンオリンピックに向かって孤軍奮闘していたが、
遂に念願かなわず8月に引退を決意し10月10日に決断したようだ。

会見では引退理由を「プロ高橋」として走れなく成ったと強調していたが、
裏を返せば精神的、肉体的限界を感じたからであろう。 
彼女は『中学で陸上を始め五輪、世界記録と多くを経験し、
今は台風が過ぎ去った後のさわやかな風が吹いているという心境で、
陸上人生を完全燃焼したので悔いはない』と笑顔で語っていた。 

私はアテネオリンピックに出場できなく成った時点で、
勝負の運勢は下降線に変わり始め、
引退しても良かったのではとも思っていた程だ。
何故なら「引き際の美学」を求める人間として、
Qちゃんには「強い笑顔のQちゃん」で居て欲しかったからである。

どんなスーパースターと言えども、
必ずスポーツ選手には退潮の潮目があるものだ。
しかし人にはそれぞれの考えがあり、
その決断の時期と方法は難しいものでもある。

そう考えればQちゃんの決断は少し遅いような気もするが、
一度味わった自信と快感はなかなか忘れられないものであろう。
今後はマラソンへの熱い情熱を子供たちに伝えて欲しいものだ。
本当に多くの人に夢と笑顔を与えてくれたQちゃん、ご苦労さん。


●尚、このブログでも高橋選手については書いてきたので、
その一部を再掲してみる。

○2004. 3.17   (アテネマラソン代表選手決まる)

今週はじめに日本陸連はアテネ五輪マラソン日本代表に野口、土佐、坂本選手を選び、
シドニー五輪金メダルの高橋選手(愛称:Qちゃん)は落選した。(中略)

世界女子マラソン界の頂点に立った国民的ヒーローのQちゃんも何時かは敗れる時もくる。
スポーツマンとしてのQちゃんの笑顔の記者会見には、
少し後悔と悔しさがにじみ出ていたが、新たな目標に向って進むと語っていた。
今後の活躍を期待したいが人生における岐路に立つ一瞬の決断は、難しいものでもある。
このわずかな決断の狂いが、幸運の分かれ目になるのかもしれない。(以下略)

○2008.2.10 (北京五輪マラソン代表選手決まる)

日曜日の「名古屋国際女子マラソン」で国民期待の高橋選手は失速して、
フアンの願いも空しく27位に甘んじた。
高橋選手と言えば12年前のシドニー五輪優勝者で、
多くの国民の心を掴み国民栄誉賞を受賞。
その頃の小柄で親しみ易いQちゃんスマイルは、
今は痩身で傷心傷身の痛々しいQちゃんスマイルに見えた。

記者会見ではまだ走り続けると言うが、
Qちゃんからもらった笑顔と感動は十分だよ。
どうか静に走るのを休めて、後輩の育成を願うばかりだ。(以下略)