くろねこの散歩道

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「過労自殺」会社に責任 熊本地裁判決 7400万円賠償命令

2007-01-26 00:04:05 | 社会
今日はもう一本書きます。日が変わってしまいました。

「過労自殺」会社に責任 熊本地裁判決 7400万円賠償命令

 機械部品製造会社「山田製作所」(群馬県桐生市)の熊本事業部(熊本県菊池市)に勤務していた山田昭友さん=当時(24)=が自殺したのは、長時間労働や上司の理不尽な叱責(しっせき)などが原因として、同県菊陽町の妻亜紀さん(31)ら遺族が、同社に約9250万円の損害賠償を求めた訴訟で熊本地裁(亀川清長裁判長)は22日、同社に約7400万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

 過労死弁護団全国連絡会議(東京)によると、過労自殺で企業側の賠償責任を認める判決は九州で初めてという。

 訴訟は(1)自殺の原因が業務によるものか(2)会社が山田さんの健康に配慮する安全配慮義務に違反していたか‐が争点だった。

 亀川裁判長は「会社は業務の負担量や職場環境などに何ら配慮することもなく漫然と放置した」とし、「長時間労働などによる肉体的、心理的負荷で自殺に至った」と会社側の過失を認めた。

 判決などによると、山田さんは1996年4月から同事業部に勤務。2002年4月、塗装班のリーダーになり、生産増のために1カ月あたり約118時間の時間外労働と休日出勤を強いられた。

 また上司から、不良品発生や部下のミスで罵声(ばせい)を浴び続け、うつ状態となり、同年5月14日に自宅で首つり自殺した。

 菊池労働基準監督署は04年3月、恒常的長時間労働による過労死と認定した。

 判決後、亜紀さんは「主人のように自分を追い詰めている人がいたら、この判決を機に自分をいたわる余裕をもってほしい」と話した。

 山田製作所は「判決文を読んでいないのでコメントできない」としている。

=2007/01/23付 西日本新聞朝刊=

画期的な判決が出ました。
 カネの問題ではありません。企業側のミスを認めた点です。また部下や後輩を人間ではなくモノ扱いしている。こんな先輩とか上司は、意外と多いですよね。業界は関係ないですよね。

 裁判に勝っても、亡くなられた方は帰ってきません。遺族の方もさぞかし大変な裁判だったと思います。これで少しは浮かばれるでしょうか。

 しかし、過重労働や上司や先輩のハラスメントで、苦しんでいる人・泣き寝入りしている人に勇気を与えてくれた判決だと思います。小さな判例の積み上げが、社会を動かすのだと思います。

 社会の「おかしい所」は「おかしい!」と声を出す勇気が必要なのかもしれません。一人一人はちっぽけですが…チリも積もれば山になります。



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