ハコスカ ないしょ話

イチマルレーシングチーム監督ブログ

本気のテールツーノーズ

2011-05-18 19:36:21 | レーシングカート


さて、スタート失敗の予選ヒートが始まったわけだけれども、前のカートにどんどん近づけます。

しかも、その時に気づきましたが、しゃかりきになって走るより肩の力を抜いていっても充分にペースが保てました。

だったら「楽に走ったほうがいいやん!!」と考えるのは当然のこと。

この時、2位のカートは去年の最終戦では決勝でゴールした時に私とストレート1本くらいは差が開いてしまったドライバー。

20年ぶりにカートの復帰し、初めてレースってな雰囲気になってきた。

後ろで観察すると、どうやらエンジンの調子がいまいちなようで、ストレートスピードもコーナーの立ち上がりも全然私のカートのほうが速い!!

ストレートエンドでオカマしそうなほど近づける!

なんか「抜きたい!」という気持ちより、レースできるっというレベルにやっと到達できて、その点が嬉しくて仕方なかった。

何度も仕掛けるが抜けません!

1コーナーでするりとインに2回ほど入ってみたけど、私のオーバースピードでふくらんだところをクロスラインでまた抜き返される!

「お、おもろいぞ~~!!」

その後も相手もブロックラインで頑張るが、この日のカートは私のほうが完全に速かった。

4コーナーの立ち上がりで上手くスピードに乗せることができ、遂に攻略できました!!

次は・・

還暦レーサーさんがずっと前をトップ走行しています。

自分のベストな走りをしてると、それでも少しずつ近づけていけます。

でも、ここで12周が終了。

とりあえず2位でフィニッシュすることができた。

そうして、昼休憩。

社長の奥さんの美味しいカレーを食べて、一通りのカートのチェックとウェイトが足らなかったら失格なので念のためガソリンを1.5リットルほど足しておいた。

(実はこの時のガソリンが命綱だった)

いよいよ決勝ヒート。

予選ヒートで私とバトルしたカートはやはり、皆からエンジン音が悪いと指摘され、一生懸命キャブをバラシて対策していました。

ムムっ!速くなるのか!!?


今度はスタートをキメようと固く心に決め、緊張のローリングです。

空気圧は後半勝負か?とやや低い目の0.8キロを選択。

そして、半周のローリングで隊列が揃い、日章旗が振られ緊張のスタート!!

最終コーナーでレースはすでに始まってるので絶対に遠慮してたら失敗します。

1コーナーに一斉になだれ込み、還暦レーサーさんの真後ろのピタリとつけることに今度は成功。

そして、今度は私も完全に本気!!

去年までのカートとタイヤだったら100パーセント不可能だった還暦レーサーさんとのバトル!!

なかば信じられないという気持ちで背中を追います。

更に信じられないことにコース全域に渡って私のほうが速いのです!!!

私が去年苦労したCRGという同じフレームで今回はレースの還暦レーサーさん。

しかも、タイヤは私が新品に対して、去年から使ってるタイヤ。

じっくり見てると最終コーナーのブレーキングも早いし、1コーナーから2コーナーにかけてもステアリングの修正が多くて、カウンターも大きい。

私のイントレピッドは気持ち悪いくらいに安定してるし、ブレーキングでもまったく姿勢が乱れません!

上から見下ろせるような状態でした。

やはり小林可夢偉にも勝ったカート。

今のエフワンでいえばレッドブルみたいなものだったかも!?

でも不思議と「なにがなんでも抜きたい!」なんて気持ちは起きてきませんでした。

バトルが楽しくて楽しくて・・

1コーナーに30センチくらいの間隔で2台で飛びこんでいく瞬間!!

快感・・です!!

相手がよほど信頼できるカートでなければそういうことはできませんが、尊敬する還暦レーサーさん。

まったく恐怖心はありませんでした。

今回もストレートエンドで私のカートはスピードが伸びてるので3回はインにギリギリのタイミングで飛び込みましたが、やはりクロスラインで遊んでるだけです。

他でも並ぼうとするのですが、抜けるまでもいたらず。

この時、見ていた人に後で聞いたのですが、「この日のレースで一番おもろかったバトルだった」との事でした。


そうして運命のラスト2周。

またしても1コーナーでインに入りました。

4度目の正直になるか??

今度はほんのわずかブレーキングを強くして、意地でもインに張り付いていてやる~~と頑張り、クロスラインにならず、ラインが守れた!!

人生初のトップ走行!!

次のヘアピンと4コーナーの入り口でカート半分だけ内側を走り、サシカエされないようにブロックラインを走り、ゴールを目指すだけ・・・

次の周、運のいいことに周回遅れのカートにいいところで出会って上手く差が広がったのも勝因のひとつ。

そして、最終ラップは丁寧に走り、見事チェッカーを一番に受けました!!

チェッカーを受けた瞬間、ホントに目頭が熱くなった!!



ゴール後、最終車検のウェイトを計ったら145.4キロ!!

「あのガソリンを足してなかったら失格でした」

(こわ~~い!!)

でも結果よければすべて良しです。

社長の奥さんも喜んでくれましたし、なんか急に皆が話しかけてくれるようになったし、知らない人にも挨拶をされるようになった。



あ~、レースよりもブログに疲れた(笑)

もう終わります。

愛読ありがとうございました。

しかし、今回の勝因。

カートもよく走ってくれたが・・

やっぱり、これでしょう・・・・
















腕、うで、ウデ・・

ギャハハ!!



コメント (4)
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