ヘルメットが星野一義風になっていますが、これは前日に黄色と青のビニールテープで30分で作ったナンチャッテ仕様。
10メートルは離れて見ましょう。
これもレース中に横に並んで笑いをとって力を抜かす作戦のひとつであります。
さて、予選のタイムトライアルで意気込み過ぎてヘアピンでスピンをしていたオバカな人がいた事は絶対に内緒にしておきまして、予選ヒートは5番手スタートで臨み、4番手でフニッシュしました。
何も波乱は起こらなかった。
カートのほうは速くもないが遅くもない状態。
でも内心、4番手のスタートは得意なので決勝は狙っていました。
中略・・
フレッシュマン、速い人レース、バイクレースと終了して、いよいよメインレースのおやじクラスのレースの時がきた。
ローリングに向かうピットレーンでなぜか感極まる感じになった。
「いよいよこの時がきたし、この場にいられる!」って感動したのかな?
隊列が揃わずにローリングが2周になった。
4番手でアウト側からのスタートなので最終コーナーを大回りしてスピードをノセ、キャブを調整しながら全開じゃ~~!!
我ながら完璧なスタートで2番手のカートに並びかける勢いで1コーナーに入っていった!!
なんなく3番手に上がって、4コーナーを立ち上がると、ここも上手くいって、2番手のカートの真後ろにつけた。
そして高速S字コーナーでもタイミングがつかめ・・「最終コーナーで行くべし!!」と決心しました。
直線的に2番手のカートのインに飛び込む・・
だが、無理なラインでスピードが死んでいたのでクロスラインで抜き返されるか!?
ストレートで必死に全開勝負ですが、1コーナーまでほぼ並んだままです。
私の方がアウト側にいましたが、1コーナーで「相手のラインを残さねば!」と仏心を出したものでインを回りきれずにアウト側に膨らんだ瞬間に抜き返された。
お互い48歳、嫁も子もいるので怪我をしてはいけません(笑)
しかも4番手のカートにも抜かれるというトホホなテイタラクです。
いつもならあきらめる所かもしれませんが、この日は違った。
「あきらめてはイカ~ン!!」
ヘアピンでそのカートにブレーキングを遅らせて並んでいった!!
そしてかなり無理やり突っ込んでいく!!!
私の意表をついた気合に付き合いきれんわ!と私のラインを綺麗に空けてくれましたが、私のカートのリアが大きく滑ってそのカートにキツク当たってしまった。
相手が吹っ飛んだのが分かった。
これほど他のカートを吹っ飛ばしたのは初めてです。
でも2台ともその時点ではリタイアにならずに走り続け、必死に逃げる。
そのカートの前でフィニッシュすれば年間ランキング2位の可能性があった。
でもペースが負けていてどんどん近づいてくるが、真後ろにきても「妖怪とうせんぼジジイ走法」をしようと構えていた。
だがしかし・・
フィニッシュラインにいた競技長に手招きされ、ピットに入れのサインを出された・・
「なぜに!???」・・
でも薄々感じていたのだが、強く当たったので私のカートに異常があるんだろーな!って想像がつく。
泣きながらピットに入りました。
そして自分のピットに頭から入って、嫁に「何??」って聞くと「マフラーが落ちかけてる!」・・と・・
すべてを理解しました。
ステーが折れて路面に擦って火花が出ていたようです。
これではオレンジボールのフラッグが出ても仕方なしですね。
すべてが終わりました。
ここで星野一義だったら怒ってヘルメットを地面に思い切りたたきつけるところですが、サバサバしてました(笑)
初めて決勝でリタイアしましたが、1~2周めはかつてないほどの攻めのレースが出来て満足した。
うひひひっ、これで今後はアブナイドライバーとして警戒されるな。
レースを見ていた常連さんも「イチマルさんのあんな熱いレースを初めて見た」と言ってくれました。
ノーアタック、ノーチャンス!!
今はシーズンが終わって、ホッとしてしまって、燃え尽き症候群みたいになってしまっています。
来年もやっぱり開幕戦のグリッドについているのかな?
カートレースには魔力がある。
やっぱりきっと来年も走るでしょう!
楽しみにしておいてね。