歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

チロルチョコに見る日本という国の凄み

2006-10-06 01:03:32 | ものづくり・素形材
チロルチョコという一口サイズのチョコレートがあります。コンビニのレジのそばで売られていることが多いですね。値段は今時1個21円(税込み)です。
にもかかわらず、パッケージはしっかりしたものですし、味はかなりイケます。というか美味です。IT系ビジネス・ブログのオルタナティブ・ブログで活躍されておられる今泉大輔さんが「黒ごまたると」を絶賛されておられるのを読み、先日、コンビニで他の買い物のついでに買ってみて食したのですが、実に芸が細かく、本当に美味です。

スーパーやコンビ二で売られている、安いおかきやあられといった米菓は、原料のもち米の調達の関係で、主にタイで生産されているそうです。しかし、このチロルチョコ、会社のホームページを見る限り、国内(福岡県田川市)の工場で生産されているようです。国内でこれほどのお菓子をたった21円でなぜ作れるのか、本当に不思議です。販売単価21円の製品とはいえ、製品企画、原価見積、製品設計、試作、材料調達、工程設計、・・・といったプロセスを経て生産され、店頭まで運ばれてきているわけですから。
しかし、考えてみたら自動車部品もおそろしく安いです。一般的に乗用車は2万点から3万点の部品で作られているそうです。仮に2万点とすると、1台200万円の乗用車の部品単価は平均100円です。チロルチョコとは桁が違う、と思われるかもしれませんが、チョコレートと自動車部品とでは求められる精度が桁違いです(当たり前です)。チロルチョコはすごいと思いますが、自動車部品メーカーの努力もすごいものがあります。そんなメーカーが当たり前のようにたくさん存在する日本という国は、つくづく凄い国だと私は思います。