歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

仮面ライダー電王 COMPLETE CD-BOX(DVD付)を買いました

2008-06-30 23:27:08 | Weblog
 次女にせがまれて仮面ライダー電王 COMPLETE CD-BOX(DVD付)を買いました、というか買わされました。ディスク6枚入りで8,400円。小学生に買い与えるにはちょっと高いなあと思いましたが、曲は盛りだくさんですし、娘はこれを聴きながらだとノリノリで算数の宿題もこなせるようなので、まあいいか。
 確かに娘と一緒に聴いてみると、アイドルグループのような明るくカッコいい曲が多く、女性ファンが多いのもうなづけます。私が少年時代に観ていた仮面ライダーの主題歌とはえらい違いですね。
 大人の方にも電王の音楽に魅せられた方が多いようで、YouTubeではいくつか電王の曲を「弾いてみた」というビデオを見ることができます。中でも私が秀逸だと思ったのが、エレキギターで"Climax Jump"をメタル風に弾いたこちらのビデオです。電王を知らない方でも普通に「カッコいい」と思うような出来栄えです。



「元気なモノ作り中小企業300社2008年版」が発表されました

2008-06-29 00:03:59 | ものづくり・素形材
 経済産業省が6月20日に発表した「元気なモノ作り中小企業300社2008年版」を見てみました。プレスリリース資料はこちら(PDF)。

(以下引用)
 中小企業は、高度なモノ作り技術によりわが国産業の国際競争力を支える経済活力の源泉となっています。
 また、モノ作りにより地域経済を支えながら内外の市場で活躍する企業、意匠やデザインにより新規分野を開拓している中小企業が日本の活力を生み出しています。
 普段は目に触れにくいものの重要な役割を果たしているモノ作り中小企業の姿を、広く国民に対してわかりやすく示すことにより、これら中小企業のやる気を一層引き出すとともに、若年層を中心にモノ作り分野に対する関心を持つきっかけとなることを願い、2006年、2007年に引き続き、「元気なモノ作り中小企業300社2008年版」を取りまとめました。
(引用終わり)


 「2008年版」で選ばれた企業を見ると、私も訪問したことがある企業が数社ありましたが、残りのほとんどは訪れたことがないばかりか初耳の企業ばかりでした。2006年版、2007年版には知っている企業がもっと多かったのですが。。。
 世界的な企業が九州や四国など意外な地方にあることがわかるなど、この「元気なモノ作り中小企業300社」はなかなか発見が多い資料です。また、私がよく知る中小企業もかつて「300社」の1社に選ばれたのですが、社員のやる気を高める上で大変効果があったと聞きました。是非この企画は今後も続けてもらいたいと思います。

前間孝則「技術者たちの敗戦」(草思社)

2008-06-28 15:54:39 | 読書
 驚くべきことに、戦時中の技術開発は20代から30代の若手技術者によって行われた。彼らは情報遮断と原材料の不足など極めて厳しい状況のなかで、開発に熱中し、破れたりとはいえ、多くの成果を成し遂げたのである。戦後、GHQによって航空が禁止されたため、航空機産業の多くの技術者は自動車産業に移り、今日、アメリカをも脅かすようになった自動車産業の基礎をつくりあげた。また、国鉄の技師、島秀雄は、材料がなくなり、機関車がつくれなくなった戦争末期、将来を見据え、電車のブレーキ、台車、パンタグラフなどの研究を部下に命じたのだった。これが後に、新幹線の開発へと開花していく。この技術者たちの不屈の物語はこれからの日本の進むべき道に大きな示唆を与えるはずである。

第一章 三菱零戦設計チームの敗戦-堀越二郎・曾根嘉年の敗戦
第二章 新幹線のスタートは爆撃下の疎開先から-島秀雄の敗戦
第三章 戦犯工場の「ドクター合理化」-真藤恒の敗戦
第四章 なぜ日本の「電探」開発は遅れたのか-緒方研二の敗戦
第五章 翼をもぎとられた戦後-中村良夫の敗戦


 前間孝則「技術者たちの敗戦」(草思社)を読みました。
 戦時中の厳しい条件の下で零戦のような傑作を生み出したエリート技術者たちは偉大であり、彼らが培った技術が日本の高度成長を支えた、ということが本書を読めばよくわかります。しかし、本書で紹介されている技術者たちの物語はそんな単純なものではありません。

 確かに若い技術者たちは精一杯の創意工夫と独創性を発揮しながら航空機や艦船の開発に必死になって取り組みました。しかし当時の日本と欧米との間の技術力の格差は大きく、しかも不幸なことに、彼らに対して絶対的な権限を持って振舞う軍部は理不尽で非合理な命令を突きつけ、技術者たちを悩ませ消耗させたのです。特に陸軍と海軍の対立は深刻で、同じ航空機でもお互いに違った設計を技術者たちに要求する上に、思いつきで多くの型式を要求するため、標準化など近代的な生産管理もままなりません。そんな状況の中で、零戦のような傑作も生まれるのですが、結局は日本の航空機、艦船は、欧米の先進的な技術、合理主義精神から生み出された近代兵器を前に完敗を喫したのです。挙句の果てに、敗戦後に彼らは「日本の技術は後進的だった、だから日本は敗れた」といった批判にさらされます。
 彼らが戦中に思い知らされた苦い体験、敗戦で思い知らされた日本の問題点を深く受け止めたからこそ、敗戦後に民生品の分野で彼らの力が存分に発揮されたということを著者は強調しています。

(以下「あとがき」より引用)
 たとえば、戦中の航空機など広く工業製品の生産において問題とされた次のようなことがある。日本は標準化やマニュアル化、品質管理全般、量産性といった近代的な生産管理がまったくなっておらず、欧米から大きく遅れていて、そのことが、兵器生産のネックとなって効率が上がらず、敗戦の大きな要因となったといわれた。
 それから半世紀以上がたった今日ではどうか。たとえば家電製品や自動車など量産品は、外国のそれと比べて故障が少なく、品質も生産効率も間違いなく世界一の折り紙付きである。こうした事実は、戦後のゼロからの出発に際して、技術者たちが戦前・戦中における体験を批判的に検証し、反省と教訓を頭にたたき込んで、その後の生産活動に励み、地道に努力して積み上げてきた結果なのである。
 その意味では、与えられた平和な時代の、一方的な右肩上がりの路線に乗っかり、その延長線上としての戦後の高度成長時代に育った技術者たちとはかなり異なっている。強烈な敗戦体験を心の奥底にもっているだけに、ものごとを見る目や考え方が異なり、より根源的(ラディカル)でトータルな厳しい見方をもっており、そればかりか、さまざまな要素や矛盾を噴出させさらけだす戦争、そして敗戦、ゼロからの復興を体験しているだけに、ものごとを捉える眼も複眼的でグローバルであり、日本人の深層部分も踏まえつつ、またその根底にある歴史認識にも深いものがある。
(引用終わり)


 日本の技術について考えたい方にお勧めです。

仏教と精密測定機器

2008-06-28 02:20:15 | ものづくり・素形材
 ホテルに泊まると、たいてい部屋には「聖書」と一緒に「仏教聖典」が置いてあります。ご覧になった方は多いのではないでしょうか。
 「仏教聖典」を印刷して無料でホテルに配布しているのは、財団法人仏教伝道協会です。この団体を設立した沼田惠範氏という方は、精密測定機器の国内トップメーカーである株式会社ミツトヨの創業者であり、そもそもミツトヨという会社は仏教伝道のために創業されたということ、現在でも同社は仏教と深い関係があることを、私は同社のブラジル子会社Mitutoyo Sul Americana Ltda.を訪問したときに初めて知りました。

(以下、仏教伝道協会のホームページより引用)
発願者沼田惠範氏
昭和9年
●仏教伝道のための起業を志し、マイクロメータの国産化を目指して、試作・研究を重ね三豊製作所を創業する(現株式会社ミツトヨ)。
(引用終わり)


 ブラジル子会社にて詳しくお話を伺ったのですが、現在でもミツトヨは収益の一部を財団法人仏教伝道協会に寄付しており、そのお金は「仏教聖典」の各国版への翻訳、発行や海外の大学における仏教講座の開設など、仏教の伝道を目的とした活動に充てられています。また、毎月行われる「祖先祭」と呼ばれる行事では、全社員による社歌と仏教精神に基づいた歌の斉唱、僧侶による講話などが開かれています。私は仏教のことをよく知らないのですが、「正確にものを測る」ということは仏の教えにかなっているのだそうです。

 ちなみにミツトヨの関連会社にミツトヨフーズという食品メーカーがあります。測定機械メーカーが食品分野に進出するというのはかなり意外性がありますが、この関連会社は湯葉を作っていると聞いて納得しました。湯葉と言えば精進料理、仏教と深い関係がありますからね。

 そして驚いたことに、ブラジル現地法人も収益の1%を仏教の伝道活動に充てており、「祖先祭」(ブラジルではSOSSEN-SAI)も僧侶を招いて毎月開催しているのです。ブラジル人従業員のほとんどはカトリックであって仏教徒は少ないのですが、こうした行事を通じて仏教精神に基づく社是「良い環境、良い人間、良い技術」が社内に浸透している、とのことでした。



 お土産にMitutoyo Sul Americanaの「祖先祭」用の歌集をいただきました。ローマ字表記の日本語とポルトガル語が併記されていますが、日本語で歌うのだそうです。

ブラジルでの工場見学(その4) Mitutoyo Sul Americana Ltda.

2008-06-28 02:08:50 | 海外ものづくり事情
 株式会社ミツトヨは、マイクロメーター、ノギスなどの測定工具そして座標計測機器、形状測定機器、画像及び光学測定機器などのシステム機器商品の生産販売を行う、精密測定機器のトップメーカーです。製造業の方にはとてもなじみ深い企業だと思います。
 海外生産拠点は、アメリカ、メキシコ、オランダ、中国、そしてブラジルにありますが、1974年にサンパウロ州スザノ市に設立されたMitutoyo Sul Americana Ltda.は、ミツトヨにとって初の本格的な海外生産拠点です。
 同社では当初はマイクロメーターの生産から始まったのですが、生産量が少なく設備投資も大きいためマイクロメーターからは撤退し、現在はノギスと硬度計、三次元測定機の生産を主に行っています。硬度計については、ブラジルで自社開発した製品も製造していて、ブラジルでしか製造していないモデルは、自社で設計、ソフトの開発を行っています。また、ブラジル市場において同社の製品は、ノギスで6~7割、三次元測定器で5割と高いシェアを占めています。


あいにく訪問した日は工場はお休みでした。

 80年代後半のブラジル経済の混乱期には、同社は測定器だけでなく、日本の本社からの支援も受けながら工作機械や平面研削盤などの製造販売を行うことでしのいだのだそうです。こうした製品を製造したのは、苦境の中で売上を確保するだけでなく、自社でキサゲ仕上げなどの技術を向上させるためでもあったそうです。測定機器のミツトヨがかつて工作機械や平面研削盤なども作っていたとは知りませんでした。

 しかしここを訪れて一番印象に残ったのは、ミツトヨの仏教精神に基づく経営です。この件については次のエントリーで紹介します。

(その5に続く)

サッポロ一番「トマたま」

2008-06-27 22:55:46 | Weblog
 今夜もカップめんを食べて残業です。
 今夜選んだのはサッポロ一番「トマたま」。スパイシーなトマトスープとふんわりした卵がウリです。スパイシーなトマトスープのカップめんについては、先行商品としてすでに日清食品のカップヌードル「チリトマト」があり、コンビニの店頭において人気ロングセラー商品の地位を確立している観があります。しかし、「トマたま」はさらに別添の粉チーズを入れることにより味に奥行きを加え、「チリトマト」との差別化を図ろうとしています。美味しかったです。
 先行している人気商品に挑戦するサッポロ一番の商品開発の姿勢は高く評価できます。今後はいかにして「チリトマト」の固定客層を「トマたま」に引き寄せるか、そのためのマーケティング戦略をいかに講じるかがサッポロ一番の課題であるものと思われます。

谷川流「涼宮ハルヒの憂鬱」ほか

2008-06-26 23:57:20 | 読書
 不覚にもハマってしまったアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の続きが気になり、原作の谷川流「涼宮ハルヒ」シリーズ(角川スニーカー文庫)を読んでみました。

 このシリーズのタイトルはいずれも「涼宮ハルヒの○○」(○○には漢字2文字が入る)というスタイルとなっており、私が読んだのは「憂鬱」、「溜息」、「退屈」、「消失」、「暴走」、「動揺」、「陰謀」、「憤慨」の計8冊です。これらに加えて「分裂」があるのですが未読です。おおよそのあらすじはWikipediaに紹介されていますし、各巻の内容もAmazonにネタバレ的な書評が書かれていると思うので、詳しいストーリー等についてはここでは述べません。

 ライトノベルなので暇つぶし感覚で簡単に読めるだろう、と思って読み始めたのですが、巻が進むにつれて少々読むのがつらくなりました。次第に主人公が時間を遡って過去を修正する機会が増えるために時間軸がわかりづらくなりますし、また、時間や空間に関する概念説明も結構難解なのです。
 しかも、文章だけではどうもいまいち登場人物の表情や息づかいが伝わってきません。それを補っているのが、アニメのキャラクターデザインの原案になっている、いとうのいぢ氏による挿絵です。これがなければこの作品のヒットはなかったように思います。それでもやはり、アニメは原作を大きく超えていると感じずにはいられませんでした。ライトノベルは、アニメで描かれたストーリーを活字で追体験してみたい、続きはどうなるのか気になる、という方にはお勧めですが、何の予備知識も持たない方がいきなり手を出しても得られる面白さは大きく減じたものになると思います。

 最後にもう一つ、このライトノベルについて指摘しておきたいことがあります。「涼宮ハルヒ」シリーズに限らず多くのライトノベルについて言えることなのですが、表紙に描かれているイラストがなんとも萌え萌えなものであるために、はっきり言って買いにくいのです。
 本を手にとってレジに向かうのに勇気を必要としたのは本当に久し振りの経験です。小心者の私は、「コンテンツ産業のトレンド把握のためには購入はやむを得ないんだよね」(これは結構マジ)と言わんばかりの表情を浮かべつつ、経済書と一緒にレジに持って行ったのですが(苦笑)。それと、家族に見つからないような場所に本を隠す、という行為も久しぶりであるような気がします(笑)

注意!丹沢の原小屋沢付近で熊が出たそうです

2008-06-25 23:24:07 | Weblog
 久しぶりに山に登りたいな…と思う今日この頃です。とはいえ時間もお金がないので、今の私はせいぜい丹沢山塊の日帰り登山が精一杯です。
 首都圏からのアクセスに優れている丹沢は、学生の頃から気軽に訪れている山域です。しかし丹沢は登山者があまりに多すぎて自然破壊の進行が深刻化しており、大自然の魅力をあまり感じないんだよなあ……と思っていたのですが、実はこんな危険な大型動物が健在であり、決して気を抜けない山域であることを思い知らされました。

 写真を送ってくれたのは、大学卒業後も意欲的に登山を続けている私の後輩です。写真を撮影したのは彼の知り合いで、蛭ケ岳近くの原小屋沢でこの動物に遭遇、全治1ヶ月の怪我を負ったのだそうです。私も数年前に原小屋沢を遡行したことがあるのですが、植生は人工林の部分が多く、山深さというものがほとんど感じられなかった沢です。こんなところにまさか熊が出るとは思いませんでした。

 この夏、蛭ケ岳付近を登山しようという方は十分注意されることをお勧めします。しかし、被害に遭われた方はよくこんな写真が撮影できたな、と思います。シャッター音で相手をひるませることができると考えたのでしょうか。。。

ニュータッチ「懐かしのちゃんぽん」

2008-06-25 22:25:47 | Weblog
 今夜もカップめんを食べて残業です。今回選んだのはニュータッチ「懐かしのちゃんぽん」です。はっきり言ってこれはイマイチでした。
 具はハムの小片、キャベツ、キクラゲのみで、ボリュームも少なく「ちゃんぽん」を名乗るには誠に寂しい限りです。スープの味は日清食品の「シーフードヌードル」に近いような感じでしたが、コクがない上に化学調味料の味がストレートに伝わってきます。麺も靱性を感じさせません。
 一言で言えば、一世代前のカップめんであると思いました。もう少し技術開発に努力して欲しい商品です。

コンテンツ業界の有名企業の意外な経歴

2008-06-24 23:11:38 | Weblog
 日本には老舗を敬う文化があり、「創業以来、ひたむきに伝統を守り続けております」といった企業は、それだけで高い社会的地位を確立しているように思います。これに対し、本業とは異なる分野への進出に対する周囲からの視線は、どこか冷ややかなものではないでしょうか。事業というものは伝統芸能ではないのですから、マーケットの変化に柔軟に対応し、必要に応じて事業内容も変化させていくのは、利益を追求する企業として自然な行動でしょうし、「ひたすら伝統墨守」は企業としていかがなものかと思います。
 ただし、これまでの事業とは全く何の関連もない分野への進出となると、さすがにそれはちょっとどうか、と思っていました。利に敏い中華系の企業にはそんな例が多いようで、かつてこのブログでも触れたのですが、酒造メーカーが自動車部品を生産するために金型事業を始めたという話を知って呆れたことがあります(こちら)。
 
 しかし、日本にも意外な事業転換を果たした歴史を持つ有名企業があることを知りました。

 まず、「ハローキティ」で有名なサンリオです。

(以下wikipediaより引用)
 1960年に、山梨県の職員だった辻信太郎が、同県の物産である絹製品を販売する同県の外郭団体だった山梨シルクセンターを株式会社化。社名をそのまま引き継いで、創業したのが始まりである。だがその本業で同社は早々に失敗し、小物雑貨の販売に転じた。最初の成功は花柄を付けたゴム草履だったという。きれいでかわいいイラストを付けることで売れ行きが大きく伸びることを知った辻は、キャラクター商品の開発に乗り出した。当初は水森亜土、やなせたかしら、外部のイラストレーターや漫画家にデザインを依頼していたが、やがて自社が著作権を持つキャラクターの開発を目指すようになった。
 この方針のもとで、山梨シルクセンターは、1973年に国際的に通用しやすい名前を求めて「サンリオ」に変更した。
(引用終わり)

 そして、もう1つがアニメ制作会社のトムス・エンタテイメント(東京ムービー)です。この会社はサンリオほどの知名度はありませんが、「アンパンマン」などこの会社が制作を手がけた有名アニメは数多く、業界ではかなりの大手です。しかしこの会社も実に意外な経歴を有しています。

(以下wikipediaより引用)
 1946年、株式会社旭一編織として設立された繊維メーカーであったが、1989年、ウォッチマングループに買収された後繊維事業からアミューズメント事業へ業態を転換。以降、株式会社セガ・エンタープライゼス(後の株式会社セガ)に数度の第三者割り当て増資を仰ぐようになる。1992年にセガグループ傘下となり、1995年にアニメーション制作大手の株式会社東京ムービー新社を吸収合併した。2000年、「株式会社トムス・エンタテインメント」に商号を変更。2003年、繊維事業から完全撤退し、以降はアニメーション制作とアミューズメント施設運営を事業の二本柱とした。
(引用終わり)

 今やコンテンツ業界に確固とした地位を築いている両社ですが、どちらも繊維で創業したという点に興味を抱きました。もしも両社が繊維にこだわり続けていたとしたらどうでしょうか。現在では影も形も存在していない可能性が高いでしょう。
 営んでいる事業分野の先行きが暗い場合は、暖簾や看板にこだわって動かずにじっと風向きが変わるのを待ち続けるよりも、思い切った事業転換を図る方が経営判断として正しいことがあるようです。この2社以外にも意外な事業転換を遂げて今に至る有名企業はまだあるでしょうね。