歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

仮面ライダースタンプラリー

2008-12-29 23:49:42 | Weblog
 12月27日から1月12日にかけて、セブンイレブンで仮面ライダースタンプラリーをやっています。スタンプは10種類の平成ライダーです。どこの店舗にどのスタンプがあるか確認した上で、スタンプを4種類集めたらシールとカードがもらえます。
 自宅周辺にはあまりセブンイレブンがなく、最寄りの店舗も結構遠いのでスタンプ集めはちょっと大変です。幸い会社の近隣はセブンイレブンの店舗の密度が高いので、会社の行き帰りに店舗を回って3つスタンプを押してきました。子供のためとはいえ、オフィス街で仮面ライダーのスタンプを求めてセブンイレブンをはしごするのは少々恥ずかしかったです。残り1つのスタンプはこの休みに子供と一緒に自宅から最寄りのセブンイレブンに行って押してくるつもりです。

ベトナムの元国営鋳造メーカーを訪問しました

2008-12-28 20:35:03 | Weblog
 ベトナム出張4日目、「ホーチミン部品調達商談会」を見た後は、ホーチミン市郊外のタンソンニャット国際空港に近い元国営鋳造メーカーを訪問しました。この会社は1970年に創業し、サイゴン陥落後は国営企業として操業を続けてきたのですが、最近民営化を果たしています。生産しているのは主に農業機械のエンジン用ピストンです。
 この会社には民営化前に訪問した方と同行したのですが、その当時と比べると格段の進歩を遂げているとのことでした。とはいえ、どことなく昔訪れた中国の国営企業に似た雰囲気を感じました。

竹中平蔵元大臣の言う「世界のものづくり100社」って何?

2008-12-27 09:55:24 | Weblog
 12月9日の朝日新聞に「1500兆円が日本の未来を明るくする」と題した金融に関する広告特集が出ていました。金融の有識者として、元経済政策担当大臣で慶応義塾大学教授の竹中平蔵氏、作家の村上龍氏のインタビュー記事が掲載されていたのですが、竹中氏の以下の言葉が気になりました。

(以下引用)
 私たちの所得には、労働所得と資産所得の2種類があります。みんな生活が大変だ、右肩上がりではなくなったと言いますけれど、これは経済のグローバル化の中で、労働所得が増えなくなったということです。労働所得が上がらない時代には、資産所得を上げていく普通の努力をしていくべきだと私は思います。
(中略)
 こういった話をすると、よく出てくるのは「日本はものづくりの国だ」という反論です。だからマネーゲームのような行動に走るべきではないというわけです。これは単純すぎる話だと私は思いますね。そもそも本当に日本は、ものづくりの国でしょうか。日本人がものづくりから得る所得は、GDPの26%に過ぎません。
 もうひとつ興味深いデータがあります。S&P(スタンダード&プアーズ)とシティグループが発表している企業価値から見た「世界のものづくり100社」という統計によると、その中で日本企業はわずか8社です。アメリカは44社、イギリスも12社入っています。このメッセージはすごく重要です。金融の強い国がものづくりも強い。考えてみれば当然ですよね。強い経営、健全な経営をやろうと思えば、資金調達もしなくてはいけないし、M&Aも必要かもしれない。ものづくりと金融はコインの表と裏なんです。
(引用終わり)


 それでも私は日本はものづくりの国だと思うんですがね。

 金融の強い国がものづくりも強い、という主張の根拠として竹中氏は「世界のものづくり100社」なる統計を引き合いに出していますが、これはどんな統計なのでしょうか。私としては気になり、S&P社のホームページを探してみたのですがそれらしい統計は見つかりません。しかし、S&P社が以下のような金融商品を開発、販売していることがわかりました。

(以下引用)
iシェアーズ S&P グローバル100 インデックス・ファンド(IOO)

ファンドについて
iシェアーズ S&P グローバル100 インデックス・ファンドは、スタンダード・アンド・プアーズ・グローバル100インデックス(以下、「当インデックス」)によって代表される世界の大型株の価格および利回り実績と同等水準の投資成果(報酬および経費控除前)を目指しています。当インデックスはスタンダード・アンド・プアーズ・グローバル1200インデックスのサブセット指数です。

インデックスについて
当インデックスは、全世界の市場において重要な位置を占めている、調整後時価総額50億ドル以上の多国籍企業100社のパフォーマンスを測定するように設計された指標です。多国籍企業とは、その生産施設あるいは固定資産を少なくとも1つの外国においている企業のことを指します。母国以外での売上の割合も、その企業の国際性の判定要因になります。米国以外の企業についてはすべて、浮動株調整がなされ、また絶えず入れ替えが行なわれています。
(引用終わり)

出所:http://www.ishares.co.jp/product/stocks/ioo.html

 この100社というものはS&P社が重要と判断した、株の利回りの高い大規模な多国籍企業100社であって、竹中氏が言う「世界のものづくり100社」とは違うようです。しかし、一応S&P社の Global 100 Indexなるものを調べてみると、100社の国別内訳の数が竹中氏のお話と似通っています(http://www2.standardandpoors.com/spf/pdf/index/SP_Global_100_Factsheet.pdf)。もしかしたら彼は、意識的か無意識的にかどうかはわかりませんが、このGlobal 100 Indexにて運用対象として選ばれている100社のことを述べているのではないかと想像してしまいます。

 さてGlobal 100 Indexの対象となっている具体的な100社の社名リストはS&P社の資料には記載がないのですが、Wikipedia(http://en.wikipedia.org/wiki/S&P_Global_100)によると日本企業で選ばれているのはBridgestone Corp.、Canon Inc.、Fuji Photo Film Co.、Hitachi、Honda Motor Corp.、Matsushita Electric Industrial、Nissan Motor Co.、Sony Corp.、Toshiba Corp.、Toyota Motor Corporationの10社です。すべてメーカーです。
 ではアメリカのメーカーはどうでしょう。3M Company、Alcan Inc.、Coca Cola Co.、Dell Inc.、Dow Chemical、Du Pont (E.I.)、Ford Motor、General Electric、General Motors、Hewlett-Packard、Intel Corp.、International Business Machines(IBM、今はものづくりしてましたっけ?)、Johnson & Johnson、Lucent Technologies、Nike, Inc.、PepsiCo Inc.、Pfizer, Inc.、Procter & Gamble、といったところです。半数以上のアメリカ企業は、エネルギーのChevron Corp.、Exxon Mobil Corp、金融のCitigroup Inc.、JPMorgan Chase & Co.、Morgan Stanley、ソフトの Microsoft Corp、サービスの McDonald's Corp、Wal-Mart Storesなどで占められています。

 確かにS&P社のGlobal 100 Indexで選ばれているアメリカのメーカーの数は日本よりも多いのですが、日本がアメリカに大きく差を付けられているほどではありません。そもそも竹中氏が主張する「世界のものづくり100社」とはどのような統計なのか、できればその現物を示していただきたいところです。

Nゲージ ダイキャストスケールモデル

2008-12-26 00:08:17 | Weblog
 息子へのクリスマスプレゼントとして、私の両親がNゲージのダイキャストスケールモデルの「こまち」を贈ってくれました。電車大好きの息子はもちろん大喜びです。やはりプラスチックの成形品よりもダイキャストは質感が優れていますね。
 ダイキャストとは何か、説明しても3歳の息子は当然理解できませんし、模型に夢中なほとんどの子供たちがその意味を知らないでしょう。けれども、「ダイキャスト」という言葉は一種の模型の高級ブランドのようなイメージが玩具業界では定着しているようです。これをうまく利用すればダイカスト業界のイメージ向上に大きく一役買うように思います。

ちょっと日本では考えられない、ベトナム民営企業のプロフィール

2008-12-24 22:20:25 | Weblog
 ベトナム出張4日目に訪れた「ホーチミン部品調達商談会」は、ベトナムローカル企業の実力の水準を知る良いチャンスでした。また、個別の企業と話し込んでみると、民営企業にはちょっと日本では考えられないプロフィールを持つ企業があることを知ることができたのも良い経験でした。

(1)ローカルのダイカストメーカー某社
 この会社の経歴はユニークでした。社長は南北統一前の南ベトナムから日本に留学した経験を持つベトナム人なのですが、サイゴン陥落で帰国できなくなったのでそのまま日本にとどまって金型とダイカストの仕事につき、99年に独立してマレーシアのクアラルンプール郊外に金型メーカーを設立したのです。マレーシアで彼はアセアン各国を相手にビジネスを展開するのですが、日本のソフトウェエア会社から資本を受け入れ2006年にベトナムに設立したダイカストメーカーがこの会社だとのことでした。
 経歴もさることながら、企業の規模は小さくても広くアジアを舞台に活動しているところがすごいと思いました。

(2)ローカルの切削加工メーカー某社
 社長は実に日本語が流暢です。話を聞くと、ハノイの貿易大学を卒業後、ホーチミンで税関の官吏として勤務するのですが、独立してポリウレタンを売る商売を始めたところこれが儲かったので自分もハノイにウレタンメーカーを設立します。この事業は成功するのですが、何を思ったのか彼は経営を弟に任せ、自らは日本語の勉強を再開して通訳の仕事を始めたのです。
 そこで家具用の工具の外注先を探しにベトナムを訪れた家具メーカーの日本人の通訳を担当するのですが、なかなか良い外注先が見つかりません。すっかり意気投合したこの日本人から、お前が工具を作るのなら応援しようと伝えられた彼は、それじゃあと工具メーカーを設立して成功してしまったというのです。
 これだけでもちょっと驚きの話なのですが、同席していた日本人がこれまた驚きの話をしてくれました。彼は上記のベトナム人社長に買収された元日系企業の社長でした。
 ハノイから車で2時間程度の港町ハイフォンに進出した日系の切削加工メーカーがありました。主に日本にある親会社からハードディスクドライブなどの部品の委託加工を請け負っていたのですが、親会社が倒産してしまいます。普通、親会社が倒産すると海外にある子会社も閉鎖の憂き目に会うと思うのですが、日本の親会社の取引先はハイフォンの子会社のコスト競争力と技術力を評価し、もし事業を続けるのであれば仕事を回すと伝えてきたのです。
 しかし事業を続けようにもこの日系メーカーには資金がありません。彼はかねてより工具の購買を通じて親交のあったこのベトナム人社長に相談したところ、「そういうことでしたら私が出資しましょう」ということで、この日系メーカーはベトナム資本が過半数を占めるメーカーとして存続することとなり(外資系企業の優遇策を受けるため、ベトナム側の資本比率は7割以下に抑えざるを得なかった模様)、日本人社長はそのまま経営を任され現在至るとのことでした。

 ホラ話かな、と思ってしまうことが現実にここベトナムにはあります。かつて日本も貧しい頃には、このような作り話のように感じてしまうような創業エピソードがそこかしこにあったのかもしれません。

ベトナムの「ホーチミン部品調達商談会」に参加してきました

2008-12-23 21:25:30 | Weblog
 ベトナム出張4日目は、まず「ホーチミン部品調達商談会」に参加してきました。この商談会は、JETROホーチミン事務所とホーチミン市投資貿易促進センターの共催によるもので、ベトナムでの部品調達を希望する日本企業と、日本企業に部品を売り込みたいベトナム企業のマッチングを目的としたイベントで、今回で3回目になります。
 オープニングのセレモニーには、在ホーチミン日本総領事やベトナム共産党の偉い人が来て祝辞を述べていました。


 商談会の様子です。小規模ですがなかなか盛況でした。出展企業は日本側、ベトナム側あわせて100社ぐらいです。美しいアオザイ姿のコンパニオンがいるかなー、とちょっと期待していたのですが、残念ながらそのあては外れました。役所主催のビジネス最優先の展示会ですからね。


 ローカルメーカーの展示です。このように展示して調達側の日本企業の来場を待ちます。普通こういった展示会では部品サンプルはピカピカに仕上げたものを持ち込むものだと思うのですが、ローカル鋳物メーカーの中には素人目にもろくに仕上げていないものを展示している企業もありました。通訳を介して「もう少しきれいに仕上げないと日本企業は寄ってきませんよ」と伝えたら、「うん、確かにそのとおりだ、サンキュー」とのことでした。ベトナム企業はあまり商売が上手ではないようですね。


 ハノイ近郊にある大手日系自動車部品メーカーの展示です。このように日本企業はベトナムで調達したい部品を示し、「できます」と言うベトナム企業の来訪を待ちます。担当者が暇そうにしていたので、「ベトナム企業から調達できそうですか?」と聞くと、担当者の女性は(日本語ができるベトナム人でした)「ありませんねー、今でもベトナム企業から調達しているものはほとんどありませんよ」とのことでした。


 なお会場はなんとも貧弱でまるで古い体育館のような建物でした。ホーチミン市で国際関係の展示会といえば決まってここで開かれるそうなので、ここはいわばベトナムの東京ビッグサイトか幕張メッセなのですが、もうちょっとこれは何とかしたほうがいいように思いました。

インドへの出張が中止になりました

2008-12-22 23:02:20 | Weblog
 来年の年初にインド出張を予定していたのですが、「危ない」ということで中止になってしまいました。行き先はデリーだったのですが、ムンバイでのテロ事件により「とにかくインドを訪問するなどもってのほか」という判断が下されてしまい残念に思います。
 また、年始ということでキャンセルポリシーが厳しい時期であり、ホテルと通訳のキャンセル料は100%、つまり既に支払った額から一銭も戻ってこないという事実も痛かったです。出張なので私費ではなく会社のお金とはいえ、利益があっという間に吹っ飛んでしまったわけで、これはかなり凹みました。

ベトナムの日系金型メーカーを訪問しました

2008-12-21 20:59:13 | Weblog
 ベトナム出張3日目の2番目の訪問先は、ホーチミン市の東隣のドンナイ省にある大手日系金型メーカーです。メインの事業はプラスチックの射出成形なのですが、金型は内製にこだわっており、相当の規模を有するので金型メーカーとして分類させていただきました。メインの顧客は日本の大手情報家電メーカーで同社はプラスチック部品の成形を金型製作から請け負っています。成形の精度は極めて高く、ベトナム出張初日に拝見したローカル系金型メーカーとの技術力の差は非常に大きいようでした。


 金型工場です。金型部門には従業員2400人中220人が従事しています。


 組立工程です。


 この会社で特筆すべきことは、外部の人間に門戸を開いた技術学校を社内に有することです。大卒者を対象とした金型技術についての座学3ヶ月、実習3ヶ月の教育訓練を授業料無料で受けられるこの技術学校は、地元の大卒者に人気があり、30人の定員に毎年300人が応募してきます。テキストは日本の技能検定のテキストを同社がベトナム語訳したものを使っています。
 この技術学校は同社の人材確保の手段の一環でもあるのですが、同社への入社は義務付けられてはおらず、他社に就職する卒業生も多いそうです。それでもこの技術学校を続けているのは、ベトナムにはない金型技術の基盤作りを自ら担いたいという思いからなのだそうです。技術学校の卒業生が入社する先は、他社というと同社のユーザーである例が多く、一種のユーザーへのサービスと考えることもできるのですが、それでもこの会社の志の高さは大いに評価してよいと思います。