1月のEテレ『100分 de 名著』は、金子いすゞ詩集。
放送は見逃したが、書店で、そのテキストを見つけたので買った。
金子みすゞのことは、若いころ、山口の仙崎へ旅した折に知り、
彼女の詩の一節「みんなちがって、みんないい」が強く印象に残った。
【テキスト】
■
鈴と 小鳥と それから私
みんなちがって みんないい
■
北原白秋に有名な『この道』という詩がある。
この道は いつか来た道
ああ そうだよ アカシヤの花が 咲いてる
金子みすゞにも『このみち』という詩があった。
このみちの先には 大きな森があろうよ
ひとりぼっちの榎よ このみちをゆこうよ
■
白秋の『この道』は、大正15年、児童文芸誌“赤い鳥”に発表。
みすゞの『このみち』は、白秋より早く大正14年ごろ書いたもの。
白秋とみすゞとには、特別な関連性は無かった。
白秋が過去へのノスタルジーを回顧しているのに対し、
みすゞは、未来を目指して自分への励ましでもあったかと思われる。
■
ジェンダーとかSDGsとかが、叫ばれている昨今。
今こそ、みすゞの詩集が、広く世間の人々に親しまれる時かも。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます