九品人の落書帖

写真をまじえ、身の回りで見聞きしたことを、つれづれなるままに!

みんなちがって みんないい

2022年02月06日 | 書籍

 1月のEテレ『100分 de 名著』は、金子いすゞ詩集。

 放送は見逃したが、書店で、そのテキストを見つけたので買った。

 金子みすゞのことは、若いころ、山口の仙崎へ旅した折に知り、

 彼女の詩の一節「みんなちがって、みんないい」が強く印象に残った。

【テキスト】

                 ■

 鈴と 小鳥と それから私

  みんなちがって みんないい

                 ■

 北原白秋に有名な『この道』という詩がある。

 この道は いつか来た道

  ああ そうだよ アカシヤの花が 咲いてる

 

 金子みすゞにも『このみち』という詩があった。

 このみちの先には 大きな森があろうよ

  ひとりぼっちの榎よ このみちをゆこうよ

                 ■

 白秋の『この道』は、大正15年、児童文芸誌“赤い鳥”に発表。

 みすゞの『このみち』は、白秋より早く大正14年ごろ書いたもの。

 白秋とみすゞとには、特別な関連性は無かった。

 白秋が過去へのノスタルジーを回顧しているのに対し、

 みすゞは、未来を目指して自分への励ましでもあったかと思われる。

                 ■

 ジェンダーとかSDGsとかが、叫ばれている昨今。

 今こそ、みすゞの詩集が、広く世間の人々に親しまれる時かも。

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