九品人の落書帖

写真をまじえ、身の回りで見聞きしたことを、つれづれなるままに!

肥後もっこす

2020年10月15日 | 日記

 熊本人の代名詞に“肥後もっこす”と言うのがある。

 明確な定義は難しいが、頑固で一度言い出したら絶対に引かない喧ましやのこと。

 高知人の“土佐のいごっそう”と、よく比較されるが頑固さは似たようなものか。

 違いは、高知人が自ら「オレはいごっそう」だと自慢げに言うのに対し、

 熊本人は周りから「アヤツはもっこすだけん」と敬遠され、自分からは発しないこと。

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 高知人の吉田茂は自分のことを「私はいごっそうだからね」と誇り高かったという。

 総理の時の“バカヤロウ解散”は、あまりにも有名な話し。

 一方、熊本人で自ら「オレはもっこす」という者が少ないようのは何故か?

 その訳は、“肥後もっこす”の代表格が神風連だとする説によるものらしい。

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 明治新政府の時、“神風連の乱”というのがあった。

 新政府の廃刀令に憤激して熊本鎮台を襲撃した不平士族たち。

 王政復古と攘夷のため170人ほどが参加したが、ほぼ討死か自刃して鎮圧された。

 これでは熊本人が自ら「オレは肥後もっこす」とは言いずらい。

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 熊本城を散策したとき、神風連の史跡が目にとまった。

【ここから熊本鎮台へ討入りした】

【ここで加屋や斎藤らが戦死した】

 神風連の史跡は、未だ他にもあると思われる。

 “肥後もっこす”の先祖さまへ想いを込めて、シャッターを切った。

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