土曜は寅さん
ご覧になられている方おられると思いますが、今、BSテレ東で「土曜は寅さん」が放送されています。(毎週土曜日18時30分~)
先週は「男はつらいよ『寅次郎サラダ記念日』」でした。
「男はつらいよ」シリーズは平成17~18年 NHKBS2で放送されていました。このときはフィルム版でしたが、現在放送されているシリーズは4Kデジタル化版です。35mmオリジナルネガを1コマずつフル4Kサイズでスキャンし、キズをなくし、退色した色調を調整したそうです。以前ビデオに録っていたNHKのものと比べてみましたが、確かに映像が美しくなっています。
NHKで見てから17年が経ちます。記憶に残っている場面、俳優さんが懐かしく、毎回楽しみにして見ています。
そんなことはないだろう、と思いながらも思わず吹き出してしまう山田洋次監督の綿密に仕組まれたシナリオは喜劇であり、またしんみりと考えさせられる人情劇です。最後には失恋というパターンが分かっていてもついつい見入ってしまいます。
また、名言といってもいいかもしれないふと漏らす寅さんの名セリフ、コトバ、これも魅力です。
毎回、番組のはじめに「男はつらいよ」に関するエピソードが放送されます。先々週は「フーテンの寅さん」に魅せられた元駐日スリランカ大使ダンミカ・ディサーナーヤカさんの話でした。ダンミカさんは東海大学で博士号を取得、そのときの博士論文のテーマは「山田洋次監督の映画芸術に関する批評的研究~特に『男はつらいよ』シリーズを重点に」でした。
欲のない寅さんの生きざまが、スリランカの僧侶に似ていると考え、仏教文化の共通点に注目したそうです。
寅さんはいつも損得を抜きにして、一生懸命になって他人のために尽くし、行動します。・・・現代人のあこがれかもしれません。そこにこの映画が時代を越えてファンを引き付ける魅力があるのかもしません。
NHKBS2のときのパンフレットをもらっていました。
今週は「男はつらいよ 『寅次郎心の旅路』寅さんウィーンへ!」です。「男はつらいよ」シリーズ48作のうち、唯一の海外ロケです。