AWA@TELL まいにち

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今日は8月6日、広島の原爆忌

2014年08月06日 | 日本語教育
留学生に、OPI形式で口頭能力を図っているさなか、夏休みの予定を尋ねたら、一人の学生が

広島に行きたいです

と答えました。広島のどこに行くの?と尋ねると、まだ決めていません、どこがいいですか? とのこと。

原爆記念公園もいいし、宮島もいいねー

と話をしたんだけど、広島原爆の日も、もう今年で69回目。


今日、最後の授業なんだけど、学生さんはどの程度、原爆の日ということを意識しているだろう?

インディジョーンズ、クリスタルスカルの王国、で冒頭に、原爆実験の状況が出てきますが、あんなもんじゃない、ということに、どのくらいの人が気付いているだろう?




福島の原発事故の時にあれだけ放射能や被ばくについて誤解や偏見が跋扈したのも、実は、広島や長崎の原爆について教育が真摯に向き合っていなかったのではないか、と考えています。

戦争責任であったり、差別をしないように、とかいう道徳教育の側面ではそれなりの教育があったかと思いますが、放射線の影響に関して、小中学校でまとまって話を聞いた記憶がありません。

被曝した方々が身近にいる日本なのに、内容が難しいから、ということではなく、難しいことをどうやさしく伝えるか、ということを60年続けていたら、福島の方たちへの対応も、現場で働いている方々の認識も違っていたはず。


話題がそれますが、

小学校で外国語教育をする前に、点字や手話を教えるべきじゃないか、という意見を持っています。

外国の人とのコミュニケーションももちろん大事ですが、隣に住んでいるかもしれない、目や耳にハンディキャップがある方々とのコミュニケーションが取れるほうが、より現実的で、実用的だと思うんですけどね。


普遍的に知っておくべき知識も当然あると思いますが、

日本国民として知っておくべき知識もあるはず。

そんなことを考えた今年の8月6日でした。


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