AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

エクスカーションと離台

2009年12月29日 | 研究
雨にかすむ旧台湾総督府の建物です。

最終日、午前中は、台北に残っている日本建築などを見て回ろうというエクスカーションです。

朝の出発が早かったので、コンビニで朝ごはんを調達して出発しました。

台北市内をバスでぐるりと回りました。旧城壁の跡の道路です。

旧台湾総督府の建物は、今も総統府として政府中枢の位置づけです。
ですから、見学もなかなか大変。
事前にパスポート番号を通知して、それで、時間に合わせていきます。
荷物の検査もあり、写真撮影は禁止されていました。
荷物の検査というのは、空港の検査より厳しいと考えれば間違いありません。
で、荷物を預けて中に入りました。

ガイドの方がいろいろと説明してくださいまして、日本統治の紹介のパネルなどを見て回りました。
芝山巌という、台湾統治開始時に6名の日本語教師が殺害された事件のあった場所も見に行きたかったのですが、時間の関係でカットされてしまい、ここでの説明を聞くだけでした。

台湾総督府の建物は、建設当時から禁煙だったそうです。進んでますね。

台湾総督府の建物も、朝鮮総督府の建物も、上から見たら「日」という漢字になっているという説明がありました。そういえば、ソウルの日本建築は、「大」「日」「本」になっているという話も聞いたことがあります。俗解かもしれませんが。

子供たちに絵葉書を書いていたのですよ、台湾に着いてから毎日。
ところが、日本までいくらなのか、よくわかりませんでした。
ネットで調べて、10元であることはわかったのですが、週末なので、今度はどこで買えばいいのかわかりません。コンビニに行ってたずねてみたら、あるというので買えました。すると今度はポストです。
毎日シンポジウムの行きかえりにポストを探したのですが、結局、この総督府の中の郵便局で投函することになりました。どんな消印なのか今から楽しみです。

見学を終えて外に出たのはいいのですが、荷物は入り口にあります。
どうするのかなと思ったら、入り口の柵越しに中の憲兵さんに声をかけてとってきてもらうのですね。なんとも人の手のかかる作業です。機関銃を抱えた憲兵さんに囲まれながらの荷物の受け渡し、結構緊張します。

バスで移動しながら、日本の建てた建物を色々みて回りました。
韓国のように、何もかも壊して日本のものをなくそうという動きとはまったく対照的で驚きました。


台北帝国大学に勤めていた人たちの暮らしていた官舎街を歩いています。結構建物が残っていました。

移動中は、それぞれの分野の専門の先生から詳しい説明があり、下手なガイドブックよりも、勉強になりました。

で、空港に向かう途中、お昼ご飯になりました。
ここで食べます。



「土鶏」というのは、日本語で「地鶏」という意味という説明があったときに、「放し飼い」という意味なのか、「地域特産の鶏」という意味なのかという質問があって、ちょっと盛り上がりました。結論は、たぶん後者のほうだろうと。


料理が山ほど、それこそテーブルの足が折れるほど出てきます。
写真は、トンボーロウです。みていただくとわかると思いますが、塊で出てきました。箸でちぎろうとしていたのですが、うまくいかなかったんですよ。すると、写真にも写っている崔吉城先生がポケットから

これ使ってよ

と、プラスチック製のナイフ(コンビニでもらうタイプ)を取り出されました。
ちょっとびっくり。
文化人類学者というのは、面白いです。

何もかも半分くらい残すというもったいない形で食事を終えました。
お店の人が「包もうか?」と来てくださったのですが、なんと言ってもこれから飛行機に乗ります。丁重にお断りしましたが、確かにもったいないですな。

で、飛行場へ移動していくのですが、途中で「桃園神社」によることにしました。

日本時代の神社で、今もその建物が残っているという話でした。
今は、忠烈祠だそうです。

ね。
バスが迷いまして、すれ違う人に聞いても、みんな「知らない。少なくともここじゃない」といわれます。でもありました。
それくらい認知されていないのだというコメントがありました。
で、認知されていないから残ったんだろうというコメントも。

では、行ってみましょう。

立派な鳥居ですね。

柄杓こそありませんでしたが、お手水の場所も。



狛犬。


こっちにも。

一対の狛犬のようですが、両方口をあけています。
新しく作ったのでしょうか?

笑えたのは狛犬の説明。漢文、英語、日本語で書いてあります。
狛犬を「高麗犬」と表記したため、英訳が「Korean Dog」になっていたのです。
これじゃあ「韓国の犬」ですな。どうしましょう。







灯篭などには「昭和13年」という文字が彫り付けてあったりして、往時がしのばれました。

この後、空港に移動して台湾シンポジウムのチームが解散することになりました。

空港にチェックインして、出国審査を終えてから、学生さんの卒業論文を読むという作業もしていたのですが、息抜きにうろうろしていると、韓国の仁川国際空港にもあったような文化体験コーナーが。

早速うちわ作りに挑戦。


20元で無地のうちわを買ってきて、色を塗ります。
絵の具のほうは無料です。

見本の上において、同じように色を塗っていきます。


出来上がり。


なかなかいいでしょ?

まだ時間が合ったので、次は書道に挑戦。
こちらはまったくの無料です。

なんという時を書こうかなあと考え考え、結局、自分の好きな言葉を孟子から持ってきました。

「原泉混混 不舎昼夜」

ところが、「昼」という漢字の旧字体が思い出せなくなり、困ったなあと思っていたら、そこの担当のお姉さんが(といっても、確実に私よりも年下ですな。)、教えてくれました。この文句、知ってたのね。ま、当然といえば当然でしょうか。

これが終わってもまだ時間が。

残りは提灯作りです。こっちは50元で作るんだって。

でも、荷物がかさばるからやめて帰りました。
内心、やってみたら面白かったかなとか思うのですが、次の機会にとっておこうと思います。

最後は単純に観光になりましたが、エクスカーションも、普段の観光では見られないところにいけて、本当によかったです。

台湾でお世話になった皆さん、本当にありがとうございました。
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