AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

やりがいの搾取

2018年02月28日 | どーでもいいこと
日本語教育に関するいろんなことを、

学生さんと一緒に進めていけると楽しいだろうなあと思いつつ、

いつも、心の中に引っかかるものがあって、なかなか踏み出せないことがあります。


その一つが、いわゆる「やりがいの搾取」といわれているものです。


私は、基本的に、労働には対価が支払われるべきである、と考えているので、

サービス残業やら、「研修」と称して拘束しているのに給与を支払わないとか、技能実習生から食費やら寮費やらを天引きするということに強い憤りを持っているので、

学生さんにボランティアで何かをお願いする、というときに、正直なところ、躊躇、があります。


学生さんのほうから、「〇〇がしてみたいが、関わりがないので紹介してほしい」というのは、問題ないんですが、

学生さんに、「〇〇をしてみませんか?」と声をかけるときに、躊躇が生じる。


いろいろ話して、やる気にさせる、というのも当然あるんだけど、

それも、セミナー系の講師がよくやってるよなあ、とか、新興宗教の教祖のようだ、とか思って、踏み切れないんですよね。


提案はしてみるけど、勧誘はあまりしない。というのが僕の今のスタンスかなあ。


ただ、僕のようなスタンスの人間ばかりだと、今、愛教大で進めているボランティア活動はあまり成り立たないですよね。

ボランティア活動の、なんというかな、対価、を示せないうちは。

対価、というのは、お金に限らず、参加する方のキャリアアップに役立つとか、知的好奇心を満たすとか、興味関心にこたえる、というのも含めてで、

その対価に何を求めているかで、学生さんのボランティア活動が継続するかどうか、が決まっていくんだろうなあ。



だから、

 今はわかんないと思うけど、卒業したらきっとよかったって思うよ、

という言葉は、自分がボランティア活動に深く参加してこなかったから、余計に口にしにくくて。

 お金が発生したら仕事になるけど、ボランティアだから途中で投げ出しても問題ない、と思っている学生さんもいる中で、

さて、どうしたものか、と考えることも増えました。



ま、なんか、いろいろね。
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