AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

「できました」を教えるために

2014年07月11日 | 日本語教育
今日の留学生の初級の授業。

今日は折り紙。

作ったのは、写真にはないけど「だまし船」、

写真にあるのは、「ギフトボックス」「羽ばたく鶴」「ぴょんぴょん蛙」。

赤いのは、留学生さんが作ってくれた『薔薇』これはすごい。


さて。遊んだんじゃないんですよー。

完成する、という意味合いの「できます」を扱ったのですが、実は、結構これまで、教えるのに失敗してきていた項目。

たとえばビルの建築家庭の写真やイラストを準備して「ビルを建てます。建てています。できました」とかいうと、「建てました、では?」という質問が当然出てきます。

教材の絵カードを見ると、クリーニング店で引き取るところのイラストになっていたりしますが、これも、「クリーニングしました」でもいいのでは?と言われることもありました。

テストなんかも、「終わりました」でいいじゃないか、という話もあったのですが、このテスト、が一つの手がかりになって、今日の授業。

うちのはるどんもぷくも、「テストどうだった?」と尋ねると、「できたよ」との答え。

親が安心していると、とんでもないことに、ということは結構ざらにある話。

「できたよ」には「成功裏に」というニュアンスがあるわけですな。


それで、今日は折り紙を一緒にしまして、

「半分におります。できましたか?」

「できましたー」

のやりとりを重ねました。「おりました」では、適当なおり方もあるので、見回っては、「できていません」と言っての指導。

一人どうしても、「できましたか?」に対して「できませんでしたー」と答える学生がいて、これにてこずりましたが、「まだです」という答え方を示しました。

まだまだ分析していかなくちゃいけないことはたくさん。

いつになったら、学習者さんにあった情報を提供できる教員になれるのか。


先は長いです。



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