AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

PVT-R 絵画語い発達検査

2019年05月01日 | 日本語教育
10年くらい前でしょうか、愛教大の外国人児童生徒支援リソースルームで、対象となる外国にルーツを持つ子どもたちの日本語力をどう図るのがいいだろうか、という話をしていた時に、特別支援教育をされていた先生からご紹介いただいたのがこれ。

日本人児童で標準化が済んでいるので、外国人児童の語彙力が日本人児童としたらどの程度なのか、ということがわかるというもの。

得られた結論は、

・語彙年齢がが生活年齢を約2年6ヶ月下回っている
・外国につながる子ども達の語彙力は、日本人児童生徒よりも2~3歳下である


乱暴な言い方ですが、小学6年生の授業であれば、4年生程度の語彙を使わなければ伝わらない可能性がある、ということです。

こういった情報を現場に返すだけで、先生方は話される語いについて配慮してくださるでしょう。こんな現場に即した研究や調査が必要だよな、と痛切に感じていました。


今日、3年生のゼミで紹介します。

卒論のネタの手がかりにしてほしいと、日本語教育史の話やら、年少者日本語教育やら、多文化共生やら、日本語指導やら、いろんな話をしています。

そうそう、新宿日本語学校の江副先生考案の重箱カードも紹介するのよ、今日できるかな。


愛教大にいた11年で、それまでよりも、いろんなことにかかわって視野が広がりました。

現役で働ける間、どれだけのことが社会にお返しできるものか、頑張らなくちゃ。



この検査、夜間中学校でもできないかな。語彙力の確認に簡単な検査ではあるけども。
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