AWA@TELL まいにち

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今日は打ち合わせ会「外国人児童生徒支援教育」 愛教大では2年生前期に全学(約900名)必修です

2019年03月09日 | 日本語教育
愛知教育大学では、全国に先駆けて、

「外国人児童生徒支援教育」という授業を、2年生前期に、全学(約900名)必修授業として開いています。

よく、外国語の授業については、A先生は楽、B先生は厳しい、とか、そんな教員による難易度や評価の異なりを克服しようと、

この授業では、学生を12のクラスに分け、9名ほどの教員が、同じ話をすべてのクラスで話していく、というスタイルにしました。

1組には、今週はA先生、来週はB先生、再来週はC先生、
2組には、今週はB先生、来週はC先生、再来週はD先生、
3組には、・・・・

という形。そして、テストは、オンラインで期間を決めて、20問の4択問題を提示。3回受験機会が与えられ、3回のうち1回でも60%以上に到達したら、合格になるというテスト。講義ノートを見てもいいし、ネットで調べながら考えてもいいという形にしています。

授業を聞いていなくても、この試験のときに、自力で調べることができればそれでいいじゃないか、というのが基本的な考えでした。

2018年度は、

 日本語教授法

 やさしい日本語

 第二言語習得

 保護者との対応

 幼稚園、保育園、こども園の実態と対応

 小学校での実態と対応

 夜間定時制高校の実態と対応

 外国人児童生徒を支える諸制度の変遷

 特別の教育課程

 ブラジル人学校の実態と課題

 NPO法人との連携 ~支援の失敗例

 教育委員会と学校現場、大学とのかかわり

 教材作成 ~リライト教材の考え方

といったテーマで計画を立てました。外部の講師の方にもおいでいただきました。


 授業後のアンケートを見ると、学生さん、学校現場での日本語指導や、日本語指導が必要な子どもたちがクラスにいるという状況、日本語が全く通じない保護者とどうコミュニケーションをとるのか、ということについては、愛知県の教員養成大学で学ぶ学生であっても、「ひとごと」。自分は関係ない、と思う学生さんが多いことにショックを受けました。

 来年度に向けて、お話しいただくテーマの差し替えをする、初回のガイダンスで何を扱うのか、等の打ち合わせ会を今日、開催したところです。

 すくなくとも、愛知県で教員になろうという方にとっては、避けて通ることのできない問題で、

 せめて、「手掛かり」だけでも、この授業で見つけてほしいと思っています。

 来年度の授業内容については、またシラバスなどを見て確認してください。


 教員になって、担当者になってから始めたのでは、到底間に合いません。


 よりよい授業に今後発展するように祈るばかりです。
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