去る5/29に開智未来高校の説明会に行ってきました。
開智未来高校の説明会は、何度行っても驚かされます。
教育を仕事にしていながら、まだまだ知らないこと、考えなくてはならないことがたくさんあるなあと気づかされます。
↑開智未来は毎回授業公開をしてくれます
でも、ここに通う生徒さんは、そういった発見や学びを日常的にできるのかと思うと、ちょっとうらやましい気もします。高校時代から時代の先を見つめる目を持つことができる、そういったことができるようになるのもこの学校の特徴かなと思います。
学校も個性化の時代に入って久しいですが、開智未来らしい個性が今年も生きているなあと感じました。
不易と流行
開智未来の授業の方針を聞いていると「不易と流行」いう言葉がとてもしっくりとくる気がします。
メモを取る、繰り返し学ぶ、自習時間を積み重ねるなど、当たり前のように昔から行われてきたことと、アクティブラーニング、ICT、未来TEDなど、これから先に必要とされることが見事に1つの学校の中の学びとして収まっているように思います。
「昔からの伝統だから」といって、時代の変化も読まずに旧態依然のスタイルのままの学校
「これからはICT時代だ」と、本質的なことを考えずに、ただ流行に乗ってしまう学校。
そういった極端な方向へぶれてしまう学校も多い中で、開智未来は、「昔からの伝統と新しいものとの融合がよくできている学校」、私にはそんなふうに映っています。
↑学び合いやiPadを使った授業も。
本質を求める学校
何かが流行りだすと、その流行に乗っかろうとすることが教育の世界でもあります。
iPadなどをはじめとするICTやグローバル教育などはその最たる例だと思います。
でも、そういった流行を取り入れても、本質的なところを求めていかなくては長く続かないし、絵に描いた餅のようになってしまうと思います。
それを考えると、開智未来の選択は、本質的なものをしっかりと考えたうえで構成されているなあと感じます。先述した伝統的な部分と流行の部分も、それぞれに取り入れている目的がはっきりとしているように思います。
単なる知識を詰め込むのではなく、その本質をしっかりととらえて考えてみたい人や、インプットした知識を活用して世の中に役立ててみたい人、そんな人には、本質を突くこの学校のスタイルはとても向くのかなと思います。
でもそれが故に、「難しいことをやっている」と映ってしまうことが、もったいないところなのかなとも思います。
↑先生方の手作りのテキスト。それに負けないぐらいの生徒さんのメモ力
今年は「日本語」がテーマ
開智未来の顧問である関根先生は、「今年のテーマは日本語だ」とおっしゃっていました。
いろんな理由があるとは思いますが、文章を読んだり書いたりする力が、だんだん日本人から失われていっているのは事実だと思います。でもこれからの大学入試を考えても、グローバル化という時代を考えても、一番必要なのは言語能力だと、私も思います。また、何かを思考するにも言葉が必要です。言葉の貧困さは、思考の幅を狭めるなど、思考力自体にも大きな影響を与えます。そういった意味でも言語の貧困さは、人の成長を妨げてしまいます。
昨今のそういった風潮を感じ取り、それをテーマにしていこうとする関根先生の先見性には、とても驚いてしまいます。言葉は文化そのものだと思いますが、それは何も国家レベルの話ではなく、個人でも成り立つことだと思います。
グローバル化のなかで埋没しない個人そして文化。今回の日本語をテーマにした先には、そんな人材を育てていきたいという未来像もあるように感じました。
進学実績も着実に
新規開校だったこともあり、卒業生はまだあまり多くありませんが、卒業生に占める国公立大学の割合が高いのが特徴かなと思います。
当塾の卒業生も、東大、埼大など国公立に進学した生徒さんがいます。
また私大でも、今年は本当に厳しかったG-MARCHに合格した生徒さんもいて、開智未来での学びが結果になってきているのを感じます。
開智未来の教育は、他の学校とは違う特徴を多く持っているように感じます。
学校見学や説明会を通して、ぜひ自分の個性に合うかどうか、確かめてみてほしいと思います。