例年、この時期になると来年度予算の概算要求が出される。来年度は過去最大の
99.2兆円にも及ぶ。デフレからの脱却、災害復興と誰もが納得しそうな名目をつけ
ているが中味がそれと合致し、実際に効果を出せるのか、財政規律との整合性を
どうつけるのか。過去20年にも及ぶ失敗予算の教訓を活かして欲しいが、どうも先
祖返りの公共事業が『防災』という鎧をつけて真ん中に鎮座していそうな気配がす
る。東日本震大震災の復興のための予算をネコババした自治体が、幾らかの返金
をしたとニュースで言っていたが、このような生き馬の目を抜く輩に隙を与えない、実
の予算を編成して貰いたい。
解説によるとシーリングなしのため概算要求に対する抑制は困難とある。要求する各
省庁といえど日本国民のだから、日本全体の財政を考えてくれていると思いたいが、
どうも違うようでセクショナリズムの力だけが前面に出て、国財政問題は別の物として
捉えているようだ。
予算は大盤振る舞い、景気は一部で持ち直しの兆候が見られる程度で庶民におこぼ
れは未だ来ないのに、消費税は財政規律と外国との公約を盾にしてバッサリとやるの
か。確か消費税を上げるために無駄遣いを無くすとことも条件とされていたように思う
が、それは羽が生えて何処かに飛んで行ってしまったらしい。