磁気物理学研究室の研究活動記

鹿児島大学理学部物理科学科磁性研究と教育活動、周辺での出来事を中心に紹介しています。

今日から東北大学金属材料研究所での実験です。

2011年12月11日 22時17分15秒 | 研究
今日から東北大学金属材料研究所での共同利用実験です。
今日は、私とK-Lab大学院生O君、鹿大となりの研究室の助教の先生が
強磁場センターで実験の準備をしています。

午後に強磁場センターに着き、日曜日も研究している
東北大学Dコースの学生とMコースの学生とで昼食をとりに
サンモールに出かけました。
なぜか、熊本ラーメンを食べることに。

九州から仙台に来て、熊本ラーメンはないだろー、
これなら松屋の牛丼のほうがよかったー、と心で叫びながら
たんたんと食べました。まーまー美味しいのですが
やはり、鹿児島豚とろラーメンが好きです。

熊本ラーメンでお腹いっぱいになった勢いで
電気抵抗測定の準備に取りかかりました。


3Heガスを使って0.5Kに下げるつもりでしたが、
装置をしばらく使っていないせいか、
3Heハンドリング装置のシールポンプのモータがうなるだけで
動きません。3Heをインサートに送る前にテストして正解でした。

いつの間にかよるになったので、K-Lab学生O君とともに
サンモールのマックに行き、本日までのビックマック200円を頼みました。

ビックマック2個に水を頼みました。
レシートには、ビックマック200円、2個、
ミズ 0円
とありました。スマイル以外にも0円がありました。
今度は、意を決してスマイルと注文してレシートに0円とつくか試したいと思います。
(教授がすることか?、と怒られそうですが、試すということが
新しい発見につながるかもしれません)

マックを食べた後、
金研強磁場センターで磁化測定の準備をしています。


午後11時現在、測定は順調に進みました。
超伝導マグネットの液体ヘリウムが少なくなったので、
強磁場での実験は、明日、液体ヘリウム中液後になります。

あと、明日は、東北大のDコース学生と物質が溶ける過程を観察に行きます。

うううう、疲れてきた。

K-Labはタフな学生を募集しています。


週末のK-Lab研究室

2011年12月10日 10時14分45秒 | 研究
上の写真は鹿児島大学正門横にある「お手植えの銀杏」
大正9年、当時皇太子だった昭和天皇が植栽された記念樹らしい。
理学部前の銀杏通りの銀杏よりやや遅れて色づき始めた。

K-Labでは1年生対象の「サイエンスクラブ1」が始まりました。
2名の1年生が私とティーチングアシスタントの大学院生から
磁性研究の基礎実験を学ぶプログラムです。
課外授業でこの日は、午後6時から8時まで行いました。



この日は、鉄とアルミの磁性の違いやグラファイトの反磁性などを調べ、
次に交流透磁率測定用の励磁コイルと検出コイルを作りました。
コイルをワニスで固定しますが、その時間をつかって、
発信器とスピーカーをつないぎ、さらに並列にオシロスコープをつないで、
周波数の違い音の違いの関係とその波形がオシロスコープの画面で変わる様子を観察して、
オシロスコープの使い方や周期と周波数の読み方を学びました。



次回は、この日に作った交流透磁率測定用の励磁コイルと検出コイルを使って
鉄針とアルミ針でシグナルが異なることなどを学びます。

最終的には、磁性材料を合成して、磁気相転移を1年生が作成した装置で観測する予定です。

それから、昨日、AO入試の合格発表がありました。


鹿児島大学理学部物理科学科に合格した皆様、おめでとうございます。
4年間しっかり学んでいきましょう。

明日から5日間東北大金属材料研究所でK-Labの学生等と実験してきます。
いろいろ報告できると思います。

K-Labは鹿児島大学で磁気物理学を研究する学生を募集しています。

今日のK-Lab実験室

2011年12月08日 17時55分50秒 | 研究
今朝は鹿児島県立松陽高校1年生の鹿児島大学訪問がありました。
広報委員長の私の出番。理学部紹介を行ってきました。
松陽高校の皆さん、ぜひ鹿児島大学理学部物理科学科でともに学びましょう。

さて、研究室の4年生たちが本格的に研究に集中してきました。
上の写真は実験室にいる4年生の様子。

そのうちの一人は、下の写真のように磁場中熱分析装置の立ち上げで、
8テスラ(地磁気の40万倍の磁気の強さ)の無冷媒超伝導磁石を励磁しています。

磁場中熱分析装置は世界でも数台しかありません。

座布団回しさんから「具体的にどのような物質では何Kから何Kに変わりますか。
(よくわかんないけど,すごいな)富田靖子のように」とコメント頂きました。
磁性材料のMnBiという物質で、分解温度ですが、
1テスラ(ネオジム磁石(電気自動車用モーターで使用)で発生可能)で
約2℃も変わります。参考資料
非磁性の融点では1テスラで数ミリ℃変わる報告もあります。

別の4年生は高圧か磁化測定装置を整備するためのスタンド製作で、
木工作業をしています。

このような装置も世界でもそれほど多くはありません。

もう一人の学生は試料合成の準備中。

みながんばれ!

K-Labは大学院で磁気物理学や磁気科学を研究する学生を募集しています。

磁場中熱分析実験の準備

2011年12月06日 11時57分06秒 | 研究
今朝から、大学院生と卒論生が実験室で
磁場中熱分析の準備をしていた。



熱電対(温度センサー)を2本使い、試料温度と参照物質を熱し、
試料が分解するときの吸熱する温度を調べるものである。

氷が融けて水になるときの温度は常圧ゼロ磁場で約零度Cである。
このとき氷は吸熱して水に変わる。
これを測定するものである。

実は、磁性体は磁場で融ける温度が変わるのである。
K-Labグループは磁場で融ける温度が変わる磁性体の研究を進めており、
この分野では先端を走っていると自負している。
ただ、強磁場が発生できる環境が鹿児島大学理学部物理科学科に無かったので、
東北大学の強磁場センターやアメリカ国立強磁場研究所の磁石を利用してきた。
昨年度、小さいが8テスラの磁場が発生できる無冷媒超伝導磁石を導入した。
これから、このマグネットを利用して卒業研究の実験を行う予定だ。

まずは、取り合いや装置配置の確認。ゼロ磁場での昇温確認。
全てクリアになれば、磁場発生、の段取りです。

下の写真は、熱分析装置を8テスラ無冷媒超伝導磁石に取り付けたところ。
昇温テストをしています。


今年は3名の卒論生がいます。
1名は「強磁場熱分析装置」、
1名は「磁場中高温電気抵抗測定装置」(ブリッジマン単結晶育成炉製作にかわるかも)
もう1名は「強磁場高圧下磁化測定装置」製作としている。

昨夜、「強磁場高圧下磁化測定装置」製作の学生が、
「作業台を壊しました!」を謝りにきていた。
それが下の写真。

実験装置を立てかけるスタンドを製作中、
作業台の固定ハンドルを力入れ過ぎで壊したようだ。
けがしないで何よりだが、「クラッシャーD」と呼ばれないよう、
実験や作業は、大胆かつ慎重に。

最後にもう一つ。
昨日の講義は当初の予想以上に良かった。
(学生のリアクションが予想より良かったの意味。
講義内容ないつも最善を尽くしていて、内容はすごく良いと思っている)

月曜3限の講義(1-2年生向け)で研究者の作法3「Business Cardを作ろう!」を行った。
将来、大学院生、企業での研究技術職など、希望進路に応じて
インターネットで大学や企業を調べ、専門英語、技術英語を調べて
日本語の名刺と、英語のBusiness Cardを作る作業である。
その中には、自分の専門分野のキーワード(物理関係の英語)を必ず入れる。

1)大学4年生の頃の名刺、2)24歳前後の名刺、3)30歳頃の名刺作りが課題です。

学生たちが将来の希望している、70名ほど受講しているが、皆いきいきと名刺を作っていた。
見回りながら指導していたが、皆、立派な自分自身の将来像であった。
テンプレートのK-Lab名を消して、教授になろうと意気込む学生もいた。
これもまたOKである。

今日の名刺の所属や肩書きを忘れず、勉学に励み、夢を叶えてほしい。

K-Labは鹿児島大学で磁気物理学を学び大学院を目指す学生を募集しています。

物理学会九州支部例会にいってきました

2011年12月04日 06時15分48秒 | 研究
昨日、日帰りで物理学会九州支部例会にいってきました。
早朝に九州新幹線と特急みどりを乗り継いで、約2時間で
佐賀につきました。


鹿児島大理学部物理から3名の学生とK-Labが発表しました。
学生たちはかなり緊張して発表していましたが、発表は場数をこなしていけば
そのうちうまくなりますので、このままがんばってください。
九大の和田先生、光田先生、河江先生、浅野先生にはお世話になりました。


ここのところ、休みがとれないのがつらい。

K-Labは鹿児島で活躍する大学院生を募集しています。