考えるのが好きだった

徒然でなくても誰だっていろんなことを考える考える考える。だからそれを書きたい。

音読とs

2008年09月29日 | 教育
 自由英作文の添削をしていると、やったら多いのが呼応の間違い。それも例えば、受験英語のnot only A but also B などではBに呼応する、なんていう高級な(?)パターンではなく、Every+複数名詞で動詞にsが付いていたりいなかったり、All +可算の単数名詞だったり、People is とか、民族などという意味でもないのにPeoples are とか、まあ、いろいろ。He have とか当たり前。で、散見される程度ではないのが問題。間違える生徒は、ほとんど間違えている。複数扱いの名詞であろうとなかろうと、名詞にsがついてないときは動詞にsをつける、名詞にsがあれば動詞にsは付けない、という誤解をしているのではないかと思われる生徒もいる。正直言って、毎回毎回その生徒がどんな間違いをしているかまでは覚えてないから、その度ごとに添削しているが、なかなかである。2学期に入って、さすがに少しだけ減ってきたような気がしないではない、と言う程度。

 読解の授業では音読をさせているが、三単現のsや複数形のsを見事に飛ばす。最初は読み間違いだと思っていたが、私の間違いだった。構造的な問題である。彼らは、sを全く無視しているのである。というより、全くの「意識の外」だものだから、なかなか直らない。こういうsは殊更大きな声で読み上げる必要はない。が、ちょっとつまる(というか何というか)感じになるなりなんなり、聞こえなくとも読んでいるかいないか、意識しているかいないかの違いはちょっとした「間」で分かる。ああ、これではリスニングだってできないだろうなぁと思える。
 じゃあ、今まで1学期の間、何やってたんだ、と言われそうだけど。。。まあ、それなりに注意していたつもりではあったけど。。。テキストが変わって如実にはっきりしてきたような気もする。

 そうそう、だからか何なのか、近年、「いい加減な発音」の生徒が増えた気がする。母音の発音が、[ei]なのか[ai]か[i:]なのか、[ae(←出し方知らない)]か[書いたときのブロック体のaの発音]とか[逆さのv]とか曖昧母音の違いなんてのも、とんでもない。その辺りの発音がいい加減。曖昧なままに発音して済ませてしまっている。元々は中学のアクティビティ中心の英語の弊害じゃないかと思ってしまう。「その時」「その場」さえ良ければいいというような。。。

 根底にあるのは、「注意力不足」であろう。試験でも設問をよく読まずに答える答案も多い。
 全部、共通するものがあると思う。注意すべきところで注意しない。違いに鈍感。つまり、「感覚」が鈍い。ふむ。これも脳化社会と言うことなのか。しかし、その割に抽象化能力が高いとも思えない。

 これでは、将来、小さな事故から大きな事故まで、あちこちでいろいろなことが起こるんじゃないのか、心配になる。

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