考えるのが好きだった

徒然でなくても誰だっていろんなことを考える考える考える。だからそれを書きたい。

読解に重要な「曖昧な関係」

2011年05月15日 | 教育
 読解の際にかなり重要なことではあるが、でも、試験では問えないことというのがある。文と文との、曖昧模糊とした関係がそうである。明確な対比だったり、因果関係の説明だったりすると、「試験問題」になる。しかし、びみょーな対比だったり、まあ、とにかく、びみょーな関係で、ずるずる文がつながっていることが結構ある。こういう構成は読解の際の大きなヒントになるのだが、試験でも、授業での問いとしても、実に、聞きにくいものである。生徒は「何を要求されているのかがよくわからない」からである。でも、この「よくわからないこと」がつかめないことに、正しい読解方法は身につかないし、文章も書けるようにならない。「筆者の思考の流れ」が重要だからだ。
 こうした「つながり」を私は、文章読解における「論」だと思う。繰り返しになるが、けっして、いわゆる「レトリック」と英語で言われるような明確な展開ではないが、数珠つなぎになって流れる文章の読みに、この感覚は、なくてはならないものだ。
 で、これを教えるのは、かなり難しい。でも、やらないより「マシ」だから、てきとーーにやっている。かなりできる生徒は、わかってくれる。おもしろがってくれる。レトリックなしの字面だけの内容読解で終わる生徒は、まあ、すぐに壁にぶつかる生徒である。

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