きたろうのつぶやき日記・改

釣りとアニメと愛犬たちと暮らすナースな生活について本音を語る独り言。

ホントにあったこんな話~vol.6・臭い物には蓋をしたい!編

2009-08-17 | ナースな話
きたろうのHPからの移植記事です。
これまた救急外来でのお話。


車椅子に乗った若者が家族と共に救急外来にやって来て、足が痛いと言う。
何やら右足に茶色い布をぐるぐる巻にしてある様子。
左足は足先が切断されていて糖尿病があるらしい。若いのに管理が悪かったのね。
カルテを見ると左足は労災扱いになっている。
仕事場でやった怪我が糖尿病のせいで治らなくて切断までする事になったみたい。
でもそれって途中からは労災じゃ無いんじゃん?と思いつつ救急外来の中が異臭で包まれているのに鼻の悪い私でも気付くのにそう時間は掛からなかった。

それじゃあ見てみましょうとズボンを脱いでもらい、痛い所は茶色い布の下らしい。
手袋をして布に手をかけると…?これは包帯??もしや茶色いのは浸出液?
ぐるぐるとそれを外して行くと、中から激臭を放ったぐちゃぐちゃに腐った膝から下が現れた!!

あまりの匂いに周り中が「ぐぁ~!」と叫んで誰もが大急ぎでマスクとガーゼを何枚もマスクの下に重ねて防備し、窓を全開で空けに行った。
婦長ですらあまりの匂いにトイレに駆け込んで吐いていた。
先生も一瞬絶句して顔を歪め『こ…これは……』と言葉をなくした。

「足は切らなきゃダメだね」

今すぐにでも早く処置しなくては命が無いのは目に見えている。
とりあえず消毒をしてみようと足の下に紙おむつを敷こうと足を持ち上げると、
ごっそり足の肉が崩れ落ち、どろどろの激臭を放つ肉片の下から所々骨が覗いた!!

ぎぇええええ~!

心の声は絶叫していたが、「先生、消毒は無駄です…」とつぶやいていた。
『こんなになるまでなんで放っといたんですか!?』その問いに家族は、「言う事全然聞かないんですよね~」とへらへら笑っている!何ですか?そりゃ!?
本人は左足の事で仕事も失業し、最近やっと仕事が見つかったので病院になかなか来れなくて右足もやばそうなのはわかっていたけど仕事のチャンスを逃したく無かったらしい。
そりゃあ初めは不慮の事故からの不幸だったかもしれないけど、この糖尿病だけは本人の管理が100%悪いものだからちょっと同情する気にはなれなかった。
そしてここまで来ても右足まで切りたく無い等と言っている本人にスタッフ全員が呆れつつも、無理矢理にでも承諾してもらって太股の上の方からの切断が決まった。
患者がOpe室に運ばれた後の片づけが終わっても異臭は鼻から離れず、夜勤の私達は交替で白衣を着替えに行った。
診察台のシーツから何から全部変えたが匂いは取れないし、階段を昇ってすぐの病棟などは『この匂いは何だ?』と電話をかけて来る始末。この後仮眠などできるはずも無かった…。

生半可なスプラッター映画より本物は迫力ありすぎ。何しろ五感に訴えるからね。

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2 コメント

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Unknown (いの)
2009-08-27 11:45:00
おえ~っ

人間ってそんな状態になるまで正気でいられるんですか?

たとえ仕事だとしても見たくないですねぇ
仕事以外では見ないでしょうね。。。 (きたろう)
2009-08-27 23:05:59
目にしみます(爆)

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