★北河内路上通信-the Voice of VoICelESs on roadsides in EastOsaka

 北河内路上通信は大阪北河内において、同地域の野宿者と助け合い、共にあろうとする有志によって始められました。

☆ある仕事探しの実情

2006-09-14 05:34:26 | 野宿者支援
 これは、ある30-40代の仕事探しの実情である。といっても、経済力のある連中、一度も経済的に苦境に陥ったことのないオメデタイ連中の話ではない。貯金が限りなくゼロで、仕事に就けてないから借金の審査にもかからない、身内にも事情があって頼れない人間の一般的仕事探しの実情である。(酒・タバコ、女性、ギャンブルとは無縁の人間も含まれる)

 仕事を探すのは、先ず片っ端から無料求人紙を手に入れ、それをくまなく見ることから。食べるのがやっとで蓄えも無いから、日雇いか、住居まかない付きを極力探そうとする。それも日払い、最悪でも週払いと書いてあるところである。交通費がかからない自転車で行けると思える範囲である。しかしながら、履歴書を100円ショップなどで手に入れて書いたとしても、写真が必要な場合は履歴書セルフ写真ブースで500-700円と高く、これが次の関門となるから断念せざるを得ない。仮にこれをクリアできても、適当な服装が見当たらない場合すらあったりする。それらもクリアできる場合でも、連絡先がない(電話がない)という致命傷がとどめを刺す。このため、こちらから出向いていき、履歴書が必要ない仕事になってしまう。しかしながら、この場合、連絡先を持たないため、急病などで集合場所などに集まれなければ仕事にありつけない…というのが実情だ。
 残念ながら、お金を何とか用意できても、連絡先の確保は難しいという事情は変わらない。少なくとも電話を受けてくれる人がいる場所、もしくは会って連絡がとれる範囲にいる携帯電話を持っている人物があるのが条件になってしまう。実のところ、これを引き受ける人間は意外だろうが先ず皆無である。地域に何らかの支援グループ(個人)があり、またその存在を知っていれば何とかなるが、ついヤバイところにこれをお願いすることになってしまう人がいるのは、こういうことが原因だったりもする。(しかしながら、大阪キタでは、こういった事情の個々人に無償で連絡先住所と電話連絡先を本人の申し出に応じて便宜上提供していただけの支援グループのメンバーが、警察に難癖をつけられて逮捕されるなど、状況は権力機構のせいで一層厳しくなっている! だったら、警察よ、行政機構よ、本来それらを便宜上提供すべきお前ら糞のような条件の整ったものが是非ともやってみろ!) …それら自ら身銭を切ってやっている支援グループ(個人)の無いところでは、状況は当然悲惨である。福祉詐欺ブローカーども(NPOを名乗る連中が多い!)が暗躍するのを放置しておきながら、統治機構は自らも貧困に陥っている支援グループ(個人)を陰に陽に攻撃し、統治機構の支援を受けて情熱を失ったNPOを使って何かをやっている気になっている。冗談じゃない。

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