★北河内路上通信-the Voice of VoICelESs on roadsides in EastOsaka

 北河内路上通信は大阪北河内において、同地域の野宿者と助け合い、共にあろうとする有志によって始められました。

★布施の路傍より

2006-02-19 05:29:49 | 野宿者支援
 昨夜よりは幾分か寒さが和らいだ今夜の布施の午前3時過ぎの気温は3度。それでも風があり、冷え込む。昨夜のように車に霜が下りていることは無いが。いずれにしても今晩は何だか騒々しい夜だ。最近に無いくらい改造車の重低音爆走族が寄り集まり、それにつられて集まってきた若者らがデカイ声で談笑している。昨夜のように鉄柵を車で突っ切り、乗り越えて布施署の世話になるバカな奴はいないようだ。 それはともかく、路傍の南側の某所で今夜もささやかな休息をとる野宿の仲間たちを確認すると、昨夜は行方不明になっていたAさんがいたので、あまり食べていなさそうな本人に温かい缶入りスープを渡して昨夜の事を聞いてみた。「皆、昨日はどうしてるのか気にしてたんですよ。何処にいたんですか?」「昨日は、ある人から酒を飲ませてもらって、そのまま商店街の片隅でダンボール囲いをして寝てましてん。皆の寝た後やったから、気つかってゴソゴソせんと別のとこで寝たんですわ」…というような事だったが、どうも俄かに信じがたい。一緒に寝床を並べる仲間たちによれば、近頃、缶取りも思うように行かず、何故か率の悪い「自販機回り」を並行してやっており、ゲームセンター内で立ってでも眠ってしまうという。(最近、この店は店内のレストスペースのイスを撤去したので、ゲームセンターで暖をとるなどしている仲間たちは立っているより他ない)どうもお菓子しか食べていないという事なので、どうかと確認してみれば、本人はスープをがっつく様にして飲んでいた。大阪市内東部のアルミ缶買取業者では現在キロ当たり150円まで単価が上がっており、アルミ缶の出は悪いものの、10キロ取れれば1500円と助かっているというが、Aさんは取れるところも見落としがちで、最近はすぐに「オレはもう、ええねん」と開き直ったり拗ねてしまって現場から帰ってしまうという。そんなAさんに付き添うように「あそこに缶あるで」と一緒に回りながら教えたりもするという寝場所を共にする仲間たちは「自販機回りに割くくらいなら、もう一回りして取った方が率がいいはずなのに」と首をかしげる。確かにAさんは見る度に段々身なりが乱れていっている…改めて話を聞く機会を持たねばならないのかもしれない。いずれにしても、何とか無事いつもの定位置の寝場所に帰って来てくれた事だけでも一安心。