氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

塞翁失馬

2006-12-21 00:03:24 | 名言
「淮南子」の名言です。
「人間万事塞翁が馬」
幸・不幸の常無きさまを表した奥深い成語です。
ここでの人間は世間の意味で人では有りません。

幸福の中にも不幸の種が内包されているかも知れません。
また不幸の中にも幸福の種は内包されているかも知れない。
世の中は常に変転流転し恒常の状態では有りません。
何が幸福で、何が不幸か簡単には判らない・・・

陰陽思想が簡単に理解出来る「塞翁失馬」の故事です。

人生百年 昼夜各分

2006-12-20 00:32:50 | 名言
「列子」の名言です。
「人生百年、昼夜おのおのなかばなり」
人生は百年も有りませんが中国特有(白髪三千丈)の誇張が面白い名言だと
思います。
齷齪(あくせく)生きても半分は夜なのである・・・

その貴重な人生の半分を如何に過ごすか?
無為に過ごし「道」に遊ぶも善し、趣味に生きるも善し。
快楽の狭斜の巷に遊ぶも・・・度を越さぬように。
悠々自適の人生は理想です。


無急勝而忘敗

2006-12-19 00:08:55 | 名言
「荀子」の名言です。
「勝に急して敗を忘れるなかれ」
勝敗は兵家の常で常勝は不可能である。
実力が有ろうが有利な条件で有ろうと勝てない事も有るのです。
最後の最後で逆転され苦杯を飲む。
最初から実力を発揮出来る事無く負けてしまう。
勝者の影には必ず敗者が存在します。

勝つ勝負よりも負けない勝負を考えたい。
勝つことばかりでは無く負ける事も有るのですから。
一栄一落これ春秋・・・勝敗は時の運なのです。

臨難勿苟免

2006-12-18 00:02:42 | 名言
「礼記」の名言です。
「難に臨んではいやしくも免れんとするなかれ」
災難は誰しもが逃れたいものです。
しかし困難から逃てばかりいたのでは如何なものか?
要領良く逃げる事だけが解決にならない場合も有る。

自分の信ずる事や義に叛く事で困難な状況になれば逃げるべきでは無い。
艱難辛苦に挑む氣構えも忘れては成らないのです。
難を転じて福にする喩えも有るのだから・・・

陰陽思想では禍の中にも福の小さな芽は抱合されている。
当然ながら福の中にも禍の小さな芽も含まれているのです。
福ばかり追って難を避けても禍の種は成長し災難が降りかかる。
此の世で起きるすべての事は絶えず変化変転しているのです。
だからこそ難に臨んだ時に敢えて逃げる事無く泰然自若と向かいたい。

公事有公利 無私忌

2006-12-17 00:16:47 | 名言
「左伝」の名言です。
「公事には公利ありて私忌なし」
公的な仕事に関わる者は公けの利益のみを追求すべきである。
その仕事においては私的な個人感情を交えたり利益を求めてはならない。

公共工事は公益性と公共性を追求する公事で有る。
しかるに選挙協力や資金提供の見返りである論功行賞などの利権に成っています。
税金で賄われる公共工事を私物化する首長の罪は万死に値する。

公共の利益追求を忘れ己の利益を追求する政治家や役人は国賊です。
此れを官匪と謂う・・・


天地之道 極則反 盈則損

2006-12-16 00:22:49 | 名言
「淮南子」の名言です。
「天地の道は極まれば則ち反り、盈(みつ)れば則ち損ず」

暑かった酷暑の夏が秋になり紅葉で野山が彩られ寒い冬がやって来る。
酷寒の冬の最中にも氷の下には春の新芽が宿っています。
やがて暖かな春が来て新緑の野山には新しい命が溢れかえる。
梅雨明けとともに酷暑の夏が再来し・・・無為自然の営みです。

空の満月も盈つれば欠け・・・欠ければ盈つる・・・
此れが天地の法則で何人にも動かし難い真理です。

此の世に恒常の物は無く常に変化し変転する。
有為転変するのが世の常で失意も得意も病気も健康も永遠には続きません。
勿論のこと貧困も富貴も同様です。

四端の説

2006-12-15 00:01:14 | 名言
「孟子」の名言です。
人間は誰でも下記の四っの心情を持っている。
惻隠の心・・・可哀そうだと同情する心情。
羞悪の心・・・悪を恥じ憎む心情。
辞譲の心・・・謙譲の心情。
是非の心・・・善悪を判断し決断する心情。

この四っの心情から「仁」「義」「礼」「智」が生まれると言う。
「惻隠の心は仁の端なり」
「羞悪の心は義の端なり」
「辞譲の心は礼の端なり」
「是非の心は智の端なり」

この四っの心情を育ててゆけば誰でも立派な人間になれる。
小学校の教師諸氏にお願いします。
学力よりも「四端」を児童に教えてください。
このままの教育を続けていると日本の将来は危い事になります・・・

見善則遷 有過則改

2006-12-14 00:04:27 | 名言
「易経」の名言です。
好きな言葉なので12月4日のブログと重複してしまいました。
「善を見れば則ち遷り、過ちあれば則ち改む」
善を見れば直ちに学び過ちに気付けば直ちに改める。

善を見る機会は何処にでもあります。
他人の善行を見聞したり古人の教えを古典から知る事が出来る。
「ああ善いな」で終わらずに行動を善に遷す事が肝要です。
自分の過ちに気付けば憚る事無く直ちに改める。
しかし言うは簡単な事だが行うは難しい。
面子や体面に拘る事無く素直に改められるようになりたいと思います。


善善而不能用 悪悪而不能去

2006-12-13 00:16:52 | 名言
「管子」の名言です。
「善をよみして用うる能わず 悪をにくみて去る能わず」
斉の桓公が滅びた郭の遺臣から滅亡の原因を聞いた。
その亡国の原因がこの名言である。
「郭の王様は善を喜びながら善を用いませんでした、悪を憎みながら悪を退ける
事が出来ませんでした。」
机上の空論が虚しく、実行の伴わない理論は国を滅ぼす・・・

我が国の政情も何処と無しか似ているような気がする。
郵政民営化法案に反対し莫大な血税を使った解散総選挙まで引き起こし自民党を
離党した造反議員が誓約書を入れて復党しました。
復党を認めた自民党執行部も帰り新参の造反議員も国民や有権者を馬鹿にするに
も程がある。
参議院選挙が見ものです・・・

前事之不忘 後事之師

2006-12-12 00:01:52 | 名言
「戦国策」の名言です。
「前事忘れざるは後事の師」
昔の事を忘れずに現在を堅実にすごす事が理想です。
歴史上の事実や過去の経験を踏まえ現代を生きる事の大事さを教えてくれる。

「二度と同じ過ちを繰り返しません・・・」
事故や不祥事の後でのコメントに常套句のように何度も聞きます。
しかし事故も不祥事も後を絶ちません・・・
何とも虚しい言葉ですが真剣に肝に銘じたい名言です。