一口に、「認知症(ボケ、痴呆)」と言っても、いろんな種類があるのをご存じでしょうか。
「アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)」というタイプの認知症は、様々な種類が数ある「認知症」の内の大多数、(90%以上の割合を占めている)のです!
皆さんが普段見かける「認知症を発病した人」は、その大半が、「AD型認知症」の発病者ということなのです(猶、90%と言う数値は、私たち「二段階方式」独自のものなのです。私たち「二段階方式」が提示する数値だけでなく、根拠となっている「脳機能データ」の質と量自体が、所謂権威と言われている(個人や組織)と比べた場合、異次元と言える程、極めて精緻で、且つ、極めて多数の「(生きた人間の)生の脳機能データ」を集積し、解析したものなのです。敢えて、問題を提起するなら、『米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定内容や、世界的に通説の地位に在る「アミロイドβ仮説」等の、憶測がベースのレベルの内容とは、それこそ、異次元の質と量の/生の『(生きた人間の)「前頭葉機能を含む/脳全体の脳の機能レベルを基礎とした「脳機能データ」が提示内容の基礎/根拠となっているのであり、私たち「二段階方式」が提示/主張している『AD型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する原因とメカを含む、種々の提示/主張内容は、近い将来に、必ず『世界標準』になるものとの自負を持って、活動し、更には、グーブログ上で無料公開しているのです(書籍を発行しないのは、全ての発行書籍が、内容が出鱈目で、客観的なデータの裏付けが無く、発病/症状の進行との間の、「因果関係の存在の実証程度のことも未だに出来ていない、アミロイドβ仮説を真っ先に、高々と掲げている世界に身を置く事に対して、嫌悪を覚えるからなのです)。
実は、世界中の権威/機関(専門の研究者や、認知症の診断が専門の精神科医を含む)から、『発病の原因/メカが分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないタイプの認知症』と言われているのが、今日の主題である「AD型認知症」のことなのです。『発病及び症状の重症化が進行するメカが分からない』と、世界中の権威ある機関や専門家が、マウスなんかにアミロイドβを注入した「アルツハイマー・マウス」とかのおしりを追いかけまわして、一緒に迷走し、時間とコストを無駄にして、過ごしているのに対し、『①「AD型認知症の発病/症状の重症化が進行するメカ」を解明した上で、②北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村との/有償で・有期の使用許諾契約の締結』の下で、『③対象を、「AD型認知症に特化した活動」であり、④「早期発見と早期治療」に因る症状の正常なレベルへの回復、更には、「発病自体の予防」を明確な目的とした「住民参加型の地域予防活動」の実践展開の指導により、⑤極めて顕著な成果を挙げて、④主張内容が、正しいことを、「疫学的な方法により、実証済み」なのが、(KinukoとTadの二人が主宰する)「エイジングライフ研究所」なのです。
このブログ上で、後述して、明らかにして行くように〔なお、論文をカロリンスカ研究所や/ランセット委員会や/サイエンス誌に提出したらと、サジェストして下さる方が何人か居て下さるのですが、実践/実証がTadの流儀なので、①先ずは、ブログ上で無料公開し、②その次は、国策化に因る全国展開をと、考えているところなのです〕、Tadが提示する内容は、有ろうことか、『「AD型認知症」の発病及び症状の重症化が進行するメカについて 、「人類最大の難問」とされている「意識」との関わり、就中、『「意識」が覚醒した/目的的な世界と「前頭葉機能」との関わり方を主題として、説明している』のが、特徴なのです。猶、その『前頭葉機能』については、単体ではなくて、「①前頭前野の穹窿部に局在する、②「前頭葉の三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して、Tadが名付けたもの)、②「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)の機能=Tad独自の考え」及び「実行機能(=Executive Function)」の/(3つの機能)により構成されている複合機能体であると、Tadは考えているのです(=Tad自身による「思考実験」の成果)。猶、『評価の物差し』の機能については、次の項目である≪B≫の中の特定の項目中で、詳細に説明する予定です(現在のグーブログ中では、「B-83」なのですが、今回の整理作業に因り、NO.Xが変わる筈)。
私達が意識的/目的的に、何等かの「テーマ」を実行しようとするとき、いろいろな原因というか、何か「特定」の原因によって、①「前頭葉」機能を含む/②脳全体の機能が/③異常なレベルに機能低下が進行したことにより、日常の生活面(社会生活の面、家庭生活の面、又はセルフケアの面に重大な支障が出てくる(認知症の症状が出てくる)病気のことを「認知症」と言うのです。脳の機能を全般的(両側性)に異常なレベルに低下させている原因によって、どんなタイプの認知症であるか、その種類が分類されているのです。ただ、認知症の大多数、90%以上を占めている「AD型認知症」だけは、「原因がわからないし、治すことが出来ないし、予防することも出来ない」とするのが、世界中の認知症の専門家と言われる人達/専門機関の、これまでの考え方なのです。
猶、「DSM-ⅣⅣ」及び「アミロイドβ仮説」は、両者共に、『「AD型認知症」のことを、「①重度の物忘れが特徴の/②神経変性疾患」と憶測している』のですが、根本的に誤った内容の主張/見解なのです。それに対して、私たち「二段階方式」は、『第二の人生』を生きる「高齢者」が、日々を生きて行く上で、展開する「脳の使い方」としての視点と意味で言う『生活習慣』が、発病及び症状の重症化の進行を惹き起こす要因(加重要因)であると考えていて、『「AD型認知症」の真の正体(本態)は、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病」に過ぎないと主張しているのです(詳細な内容及び根拠の提示については、後述)。
「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が、異常なレベルに低下して来ていることが、「直接の原因」となって、「3つに区分される生活面」に、「重大な支障」があると認める程度とは、言い換えれば、当該支障が、「病的な症状」として/認められるレベルのものと言うことなのです。
例えば、30歳代の後半から誰にでも起きてきて、『加齢』と共に/その程度や/頻度が進んで行く症状、所謂「物忘れの症状」は、「前頭葉」機能の基盤的機能である「前頭葉の三本柱」の機能、即ち、「意欲、注意の集中力及び注意の分配力」の各機能が、「加齢」と言う要因に因り/機能低下が進行して来る性質に起因するもの(私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明し、「正常老化の性質」と名付けているもの。但し、この症状は、「前頭葉」機能の機能障害とは、機能低下の進行のレベル自体が異なり、正常な機能レベルの範囲内に在ることが特徴(「前頭葉の三本柱」の機能の加齢と言う要因による機能低下に起因して発現して来る、『正常な物忘れの症状』であることに/注意して下さい。但し、「前頭葉」機能の機能レベル(正確には、「注意の分配力」の機能の、(加齢と言う要因)に起因して、即ち、(機能低下の進行に付随して起きてくる症状)なのだけど、こうした程度/態様のものは、「病的な症状とは、言わない」のです。機能レベルの衰えが、進行して行くとはいえ、「前頭葉」の機能レベル自体が、(正常な範囲を保っている)中での、機能低下の進行を反映した症状に過ぎないからなのです!!
(問題提起/啓蒙)一部の専門家が主張している『「加齢」の延長線上に、「AD型認知症』の発病が有る』と言う考え方は、根本的な誤りなのです。即ち、『「AD型認知症」の発病であるという為には、①「第二の人生」を送っている/「高齢者」であること及び②ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続していると言う(加重要因)の存在が確認されることが、必要不可欠の条件となることを、忘れないで頂きたいのです!!!
他方で、「前頭葉」の機能レベル自体が異常なレベルに衰えてきた結果として発現して来る「記憶障害」の症状は、(病的な症状)として、捉えないといけないと考えるのです。したがって、問題となる「記憶障害の症状」が、病的な症状であるのか/否かは、『①「前頭葉」機能自体が、正常なレベルであるのか、それとも、②「前頭葉」機能自体が、異常なレベルであるのかによって、評価及び区分すべきものだと、私たち「二段階方式」は、考えていて、③『前頭葉』機能の機能レベルを、精緻に評価/判定することが出来る手技である『二段階方式と呼称する手技』を開発し、④「AD型認知症」の発病の有無及び段階的な症状の段階区分の評価判定に活用しているのです。
日常のどんな「生活面」で/どのように重大な支障が出てくる(認知症としての「症状」が出てくる)のかは、高度なレベルから順に、「社会生活面」、「家庭生活面」、「セルフケア面」の3つに区分した上で、(3つの段階的な区分)及び当該各段階毎に発現する特有で類型的な症状)とを組み合わせて、〔「軽度認知症(小ボケ)」/「中等度認知症(中ボケ)」/「重度認知症(大ボケ)」〕、且つ、具体的な症状の類型を提示して(「改訂版30項目問診票」)、説明し、且つ実証されるべきものと、私たち「二段階方式」は考えていて、「AD型認知症」の特徴である、「段階的な症状」の評価及び判定基準について、その区分を使用しているのです。
どんな内容、レベルのものであっても、「社会生活面」で要求される脳の機能レベルというものは/「家庭生活面」で要求される脳の機能レベルよりも高いものが要求されるし、「家庭生活面」で要求される脳の機能レベルというものは/「セルフケア面」で要求される脳の機能レベルよりも高いものが要求されることについては、誰しも異論はないと思うのです。
最も重要なのは、客観的な手法/手技に因り、正しく判定すること!! 唯一の例外として、世界中の専門の医師達にも余り知られていない、脳の変性に起因する「側頭葉性健忘症」という、病気があるのです。この病気で発現する記憶障害の症状は、「前頭葉」の機能レベルが正常なレベルであっても、記憶障害の症状の程度態様が、「極めて病的な物忘れの症状」として発現して来る(然も、この病気の特徴として、①「極めて重度の記銘力障害」が原因で/ ②新しい記憶が形成されないという特徴的な症状を示す)ので、専門家もこの点だけは注意が必要。ところが、「側頭葉性健忘症」であるケースを、「AD型認知症」であると誤診するケースが、世界的にも、極めて、多いのです。哀しいことに、我が国もその例にもれず、『ボケても安心な社会作り』の政策の「マスコット(見せ金)」に活用されている状況に在るのです!!!
私達は、上述した視点に立って、この3つの生活区分に対応する①「前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベル」と/②それに厳密にリンクした「段階的で/類型的な症状」について、『生きた人間の脳機能データ』であり、(14,689例)にも上る極めて多数で/極めて精緻な「脳機能データ」を集積し、解析して来ていることが、自慢なのです。
「3つの段階」は、『前頭葉』を司令塔にして協働しながら働く「左脳及び右脳」の機能レベル(働き具合)の廃用性の異常な機能低下が同時に進行し、且つ加速度的に衰えていくときの、衰え方を、私達が開発した「二段階方式」と呼称する「神経心理機能テスト」を使って、調べた精緻な結果を示しているのです。北海道から九州を含む全国的な規模での、極めて多数例が集積された「脳機能データ」の解析により、世界中の認知症研究/診断の専門家達から「発病の原因が分からないし、治せないし、予防が出来ないタイプの認知症」とされている「AD型認知症」には、①回復が可能な「軽度認知症(小ボケ)」の段階に始まって、次いで、②症状の進行の抑制が未だ可能な「中等度認知症(中ボケ)」の段階を経て、最後に、③為す術が何も残されていなくて/介護の対象となる末期の段階、「重度認知症(大ボケ)」の段階があることが、分かったのです
専門家達が、『「AD型認知症」は、治すことが、出来ない』と言っているのは、末期段階の/「重度認知症(大ボケ)」の段階でしか、発病を見つけることが出来ない内容の規定となっている診断基準/米国精神医学会が策定した「DSM-Ⅳ」を診断の拠り所にしているせいに過ぎないのです!!!
「二段階方式」の手技を活用して、脳の機能の衰え方を詳しく調べてみると、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が、①廃用性の/②速度的で/③異常な機能低下が進行して行く際は(使われる機会が、極端に少ないことにより/機能が異常なレベルに低下して行くことを言うことに注意)、「規則的な衰え方の厳密な順序がある」ことが、分かるのです。「AD型認知症」の発病である場合には、『意識』が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」が(から真っ先に)、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して行き、次いで、(左脳⇒右脳⇒運動の脳)の順番に機能低下が進行して行くこと並びに、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした(三段階に区分される)「段階的な症状」が発現してくるのが特徴なのです。
突然、「失語(紛い)/又は失認(紛い)/若しくは失行(紛い)」と言う「極めて重度の症状」が発現して来る訳ではなくて、それとも分からない程に軽いもの「軽度認知症(小ボケ)」から、必ず、「中等度認知症(中ボケ)」を経由して、最後に/末期の段階である「重度認知症(大ボケ」の段階へと進行して行くという明確な機序が存在していて、『徐々に、段階的に、症状の重症化が進行して行く』という、「症状」の発現の仕方にも/明らかな特徴があることが、分かっているのです。「若年性アルツハイマー病」とも、「脳血管性認知症」とも、症状の進行/発現の仕方が、全く異なることを、是非、専門家の方たちに、知っていて欲しいのです。
専門的になるので、もっと先のブログで説明するつもりなのですが、(廃用性の異常な機能低下が、加速度的に進行して行くのが特徴である「AD型認知症」の発病者は、『左脳と右脳の衰え方にも「極めて厳密で、明確な規則性がある」/(MMSEという「神経心理機能テスト」で計測される/11の下位項目について、廃用性の機能低下が進行して行くとき/明確で、厳密な順序とパターンが、決まっている)のが、「第二の特徴」なのです。このことは、日本中だけでなくて、世界広しといえど未だ誰も知らない(私たち「二段階方式」以外には、誰も気付いていない)ことなのです!!!
猶、上述した「脳の機能の衰え方の厳密な規則性」は、「AD型認知症」に特有のものなので、認知症の症状を発現している人が、「AD型認知症」であるかどうかの判定・鑑別(或いは、「認知症」と紛らわしい病気との鑑別)の強力な武器ともなるので!!
これまでのブログの中で何度も言及してきたように、「AD型認知症」について専門家と言われている人達は皆さん、「原因も分からないし、治すこともできないし、予防することもできない」と言っています。それは、「重度の記憶障害」を認知症診断の第一の要件と考える重大な誤り(米国精神医学会が策定した診断基準規定である『DSM-Ⅳ』に規定された内容の誤り)により、「見つけている段階が遅すぎるだけ」なのです。末期の段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階でしか、発病を見つけられないでいる結果、「原因もわからないし、治せないし、予防できない」だけなのです。本来の性質から言えば、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病」に過ぎないのです。「AD型認知症」は、「前頭葉」機能の出番が極端に少ない生活習慣(自分なりに追及する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標もない、ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣』)が継続する中で、廃用性の異常な低下が加速度的に進行して来ることが原因で、認知症の症状が発現してくる病気なのです。「加齢」と共に衰えていく性質(私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明した「正常老化の性質」を内包しているとはいえ、それなりに使ってやっていれば、そこそこ機能がもつのに、使ってやる機会が極端に少ない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続している為に、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能が、異常なレベルに加速度的に衰えて行くだけのこと』なのです(「アミロイドβ」も、「タウ蛋白」も、「アセチルコリンの不足」も、発病の原因とは無関係なのです!!)。
加速度的なカーブを描いて急速に衰えていきつつ、「廃用性の/加速度的で/異常な機能低下の進行」が原因で発病する「AD型認知症」(老年性の「アルツハイマー病」と呼称する人達もいます)は、(遺伝子の異常が生まれつき備わっている人達だけを対象に発病)して、極めて短期間に症状が進行していく若年性の「アルツハイマー病」とは、全く異なり、症状が何年もかけて、「徐々に/段階的に」進んでいくのが特徴なのです。最初に回復が可能な「小ボケ」の段階があって、次いで、症状の重症化の進行の抑制が未だ可能な「中ボケ」の段階があって、最後に(為す術が、何も残されていなくて、「介護」の対象でしかない)「大ボケ」の段階があるのです。 昨日まで正常だったお年寄りが、一晩寝たら、突然自分の家が分からなくなったり/同居している孫娘の顔も分からなくなったりは、絶対にならないのです(「脳血管性認知症」の場合にのみ、且つ、障害された脳血管の部位と程度と範囲との関係では、こうしたことも起きて来るのですが)。
「キッカケ」の発生と継続を契機にして、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が日々継続するようになって、「小ボケ」の期間が(3年間)、「中ボケ」の期間が(2~3年間)で、発病してから(5~6年間)が経過すると「大ボケ」になるのが、大原則なのです。
私たち「二段階方式」の定義に言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階は、高次機能の/左脳も、右脳も、未だ正常な機能レベルにあって、脳全体の司令塔の「前頭葉」の機能だけが、異常なレベルに衰えて来ているのです。認知症の「現行の定義」からすると、私たち「二段階方式」が言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階は、脳全体が異常なレベルにあることにはならないので、認知症を発病していることにはならないのではと考えた人は、なかなか鋭い人と言えるのですが、「今一歩」なのです!!
何故かと言うと、脳の機能面から考えると、工事苦悩である「左脳も右脳も運動の脳も」、『意識』が関わる世界、「意識」が覚醒した/目的的な世界では、必ず、(脳全体の司令塔の役割り)を担っている「前頭葉」機能の統括下/管理下/コントロール下のもとに、働いているからなのです。従って、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於いては、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルのアウト・プットとしての思索や思考/発言や行為/行動や言動は、全てが、機能が異常なレベルに衰えている「前頭葉」機能の(機能障害を伴ったアウト・プット)になってしまうのです。
『意識が覚醒した/目的的な世界』を分かり易く説明すると、『左脳、右脳、運動の脳という「三頭の馬」が牽引する/「三頭立ての馬車」を、「御者」の役割を担っている「前頭葉」機能が、運行を統括し、支配し、管理している世界』なのです。御者である「前頭葉」の機能が異常なレベルにあって、馬車を牽引する「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」を制御しているので、アウト・プットとしての行為や行動は、『「前頭葉」の機能障害が反映されたものになってしまう』のです。
「意識」の世界が関わる意識的/目的的な世界では、全てが、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルを反映したものとなるのです。「前頭葉」機能だけが異常なレベルにあって/「左脳、右脳及び運動の脳」は未だ正常な機能レベルにある「軽度認知症(小ボケ)」の段階では、脳全体の機能レベルのアウト・プットとして、「社会生活面」に重大な支障が出てきている状態(症状)を、必ず確認することが出来るのです。つまり、『「脳全体の機能」が、異常なレベルにあることを要求している現行の定義自体に誤りがある(或いは、不正確な記述と言ってもいい)のであり、「前頭葉の機能」が/異常なレベルにあるとする定義が正しいのです。定義自体を変えてやらないと(米国精神医学会の診断基準である「DSM-Ⅳ」のような「重度の段階の症状」を、発病を確認する「診断基準」としていたのでは、本当の意味での早期の段階、「軽度認知症(小ボケ)」及び「中等度認知症(中ボケ」)の段階を/見落としてしまうことになるのです。
近年、「MCI/軽度認知障害」という概念が提案されていますが、相変わらず「記憶」を中心とした「外観的な観察が主体の症状」からのアプローチとなっていて、『複合機能体である「前頭葉」機能の/機能障害という視点を欠いている為に、対象領域があいまいすぎて/使い物にならないのです。
ところで、「前頭葉」は、意欲、注意の集中力及び注意の分配力を「三本柱」として、自発性、発想、計画性、工夫、理解、判断、機転、洞察力、推理、創造力、好奇心、感動、抑制力といった、私達が「社会生活」を送る上でなくてはならない極めて高度な機能を集積しています。「軽度認知症(小ボケ)」は、この「前頭葉」の機能が異常なレベルにあるために、上述したような(「前頭葉」の高度な機能)の障害が小ボケの「症状」として現れてくるというメカニズムなのです。認知症の専門家や医師達は、このことに気づく必要があるのです。文末に整理してある「軽度認知症(小ボケ)」の症状を、この視点からよく観察してみていただきたいのです。では
「軽度認知症「小ボケ」」の次の段階を私たち「二段階方式」では、「中等度認知症(中ボケ)」と呼んで、末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階と区別しています。認知症の専門家とされる人達は、「DSM-Ⅳ」の基準に依拠して「AD型認知症」の診断を行うので、末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階にならないと、発病とは診断しないのです。ところが、「軽度認知症(小ボケ)」の段階なら/「回復が可能」であり、「中等度認知症(中ボケ)」の段階なら/「症状の進行の抑制が、未だ可能」であるのに対し、「重度認知症(大ボケ)」の段階になると/為す術が何も残されていなくて、「介護」するだけなるのです。「重度認知症(大ボケ)」の段階)になって初めて、「AD型認知症」の発病を見つけている診断(「発病のレッテル貼り』をするだけの診断に/何の意味があるのか/疑問を呈しておきたいのです。


最後になりますが、以下に「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の順にそれぞれの段階に「特有な症状」をまとめて順番に並べて表示しておきます。「AD型認知症」の症状(「前頭葉」を含む脳の機能レベルにリンクした症状)の進行具合が明確に読み取れることと思います。脳の機能が、前頭葉の三本柱の「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の異常な衰えに始まり、次第に左脳、右脳、運動の脳と異常な衰えが進んでいくことの結果として、症状が出てきて、その症状も次第に重くなっていく(「段階的な症状」を示していく)ことが分かることと思います。専門家達が考えているような、情報を連絡する神経線維が(アミロイドベータやタウ蛋白によって侵されていく)ことにより、認知症の「症状」が重くなっていくわけではないことに、早く気付いて欲しいと願うのです。
○ [ 小ボケのチェックリスト]
☆脳の機能としては、 「前頭葉の三本柱」の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が異常なレベルに衰えてきたことのアウトプットとしての「症状」を示すのが特徴です(この段階では、左脳や右脳及び運動の脳は、未だ正常な機能レベルに在るのです。そのトータルの脳機能レベルのアウトプットが、この段階の症状なのです)。
〇(4つ以上に該当していると、「小ボケ」のレベルであることが疑われます)。
○ 「中ボケ」のチェックリスト
☆この段階になると、脳の機能としては、 「前頭葉」の機能の三本柱である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が「小ボケの段階」よりも更に加速度的に衰えてきたことによる「前頭葉の各種機能」の衰えに加えて、左脳や、右脳も異常なレベルに衰えてきています。「中ボケの段階での症状」は、そのトータルの脳機能レベルのアウトプットとしての「症状」を示しているのです。
〇(4つ以上に該当していると、「中ボケ」のレベルであることが疑われます)。
○ 「大ボケ」のチェックリスト
☆この段階になると、脳の機能としては、前頭葉の三本柱の機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が加速度的に衰えてきたことによる「前頭葉の各種機能」の更なる衰えにより、前頭葉の機能がわずかにしか機能していない(殆ど機能していないような状態)に加えて、「左脳や、右脳や運動の脳」の機能も更に異常なレベルに衰えてきています。。「大ボケの段階での症状」は、そのトータルの脳機能レベルのアウトプットとしての「症状」を示しているのです。
〇 (「小ボケ」及び「中ボケ」の各段階の症状について、各段階毎に(4つ以上が、該当)して、更に、「大ボケ」の項目に(3つ以上)が、該当していると、『大ボケ』のレベルであることが、疑われます)。
(最後に、コーヒー・ブレイク) 服を自分で着られなくなり、ズボンを頭から被るとか;自分の家が分からなくて、徘徊して迷子になるとか;同居してる家族の顔も分からないとか;失禁した服を平気で着ていたりしたら、自信を持って、その人はボケてると皆さんは思うのではないでしょうか。正確に言うと、これは、「AD型認知症」の末期の段階の症状なのです。こうした症状が出てくるもっと前の「軽い段階」(回復が可能な「小ボケ」及び症状の重症化の進行の抑制が未だ可能な「中ボケ」の段階)があるのを専門の精神科医でさえ見落としているだけなのです。「AD型認知症」は、脳の機能レベル(「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の機能レベル)に厳密にリンクした段階的な症状(「小ボケ」の症状、「中ボケ」の症状及び「大ボケ」の症状)が発現して来るのが、「AD型認知症の特徴なのだ」ということを、きちんと理解して頂きたいのです。
「或る日は/小ボケの症状を示し、次の日には/中ボケの症状や/大ボケの症状を示すようなことは、絶対に無い」のです。
注)本著作物(このブログ A-44 に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。