225296 スペイン経済の住宅バブル破綻、デフォルト危機は、国際金融資本によって意図的に作り出された
猛獣王S ( 30代 営業 ) 10/01/28 PM10
『★スペインの惨劇・・・』(イーグルヒットクラブG-1 2010年1月27日)リンクより転載します。
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ダボス会議に出席しているルービニ教授が、ユーロ分裂を示唆した。
ルービニNY大教授:ユーロ圏の将来に悲観的-スペインが脅威
米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、ユーロ圏の存続が台頭しつつあるスペインの脅威にさらされていると述べ、将来の見通しにこれほど悲観的になったことがないとの認識を示した。
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席しているルービニ教授は、ブルームバーグラジオとのインタビューで「今年や来年の話ではないが、将来的には通貨同盟が分裂する可能性もある」と指摘。「リスクは高まっている」と語った。
ルービニ教授の認識は欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁と対照的。総裁はユーロ圏分裂の想定は「ばかげている」と述べた。ギリシャが欧州大陸諸国で最大規模の財政赤字の削減に苦慮しているほか、スペインやアイルランドの債務負担が増大していることから、金融市場では分裂観測が強まっている。
ルービニ教授は「ユーロ圏は強い中心国と弱い周辺国の二極化が進みかねず、一部の加盟国が最終的に離脱する可能性がある」と指摘した。【ブルームバーグ 09:17】
先日、ギリシャについて触れたが、ルービニ教授はスペインに対して相当な悲観的な見方をしている。
スペインもまた昨年12月のS&Pにより格付けが「ネガティブ」に引き下げられ、ギリシャと共にデフォルト懸念が高まっている。
スペインが特徴的なのは、住宅供給過剰による住宅バブル崩壊が過去60年間で最悪のリセッションに陥れたことだ。失業率はすでに19%に達しており、本年中に20%を越えると予測されている。
そして重大なことに、スペインの住宅バブルは国外投資によりつくられたものであり、EU圏の01~07年の新築住宅の29%をスペインが占めているにも関わらず、人口比ではEU人口の9%にしかすぎない。驚くべきことに、スペインの07年のGDPに占める不動産建設部門は約20%を占めていたのだ。
これが金融危機と共にバブルが弾け飛び、昨年7月時には150万件の売れ残りが発生したという。当のスペイン国民は高騰する賃料の物件に手が出ず、ほとんどが蚊帳の外のバブルであり、国外の資本によって買われていたことが明白となっている。国民が一番バカをみている状況なのだ。
つまり、スペインは投機、投資の対象として狙われ、"バブル"を煽られ、そして経済を破綻させられたというわけである。
無論、この投資した連中の中にEU圏の金融機関も多く含まれており、莫大な損失を抱えているところもあるだろう。
従って、スペインの危機は、離脱云々という前に不良債権の金融爆弾がユーロ圏に埋め込まれており、それが爆発する恐れがあるということなのだ。
政府レベルでの対外債務を抱えるギリシャの失策とは対照的に、スペインは民間レベルでのバブル投機により深刻なダメージを国内経済に与えられ、結果として政府の財政が悪化したというのが実情なのである。
このような観点からすると、ルービニ教授の「スペインが脅威」という発言は、実はECBに対する"口撃"とも受け取れる。つまり、「スペインを破滅に追い込んでいる"張本人"があなた方ではないか」と暗に批判を行っているのだ。
そして、まさにユーロ圏諸国を二極化させることが真の狙いであり、主権を次々と奪っていこうとする勝ち組連中の意図を、ルービニ教授は読みとったか(あるいは知らされたか)がゆえにかつてない悲観に落ち込んでいると思われるのである。
スペインの惨劇は、今、新興国でも起ころうとしていることでもある...。
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猛獣王S ( 30代 営業 ) 10/01/28 PM10
『★スペインの惨劇・・・』(イーグルヒットクラブG-1 2010年1月27日)リンクより転載します。
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ダボス会議に出席しているルービニ教授が、ユーロ分裂を示唆した。
ルービニNY大教授:ユーロ圏の将来に悲観的-スペインが脅威
米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、ユーロ圏の存続が台頭しつつあるスペインの脅威にさらされていると述べ、将来の見通しにこれほど悲観的になったことがないとの認識を示した。
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席しているルービニ教授は、ブルームバーグラジオとのインタビューで「今年や来年の話ではないが、将来的には通貨同盟が分裂する可能性もある」と指摘。「リスクは高まっている」と語った。
ルービニ教授の認識は欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁と対照的。総裁はユーロ圏分裂の想定は「ばかげている」と述べた。ギリシャが欧州大陸諸国で最大規模の財政赤字の削減に苦慮しているほか、スペインやアイルランドの債務負担が増大していることから、金融市場では分裂観測が強まっている。
ルービニ教授は「ユーロ圏は強い中心国と弱い周辺国の二極化が進みかねず、一部の加盟国が最終的に離脱する可能性がある」と指摘した。【ブルームバーグ 09:17】
先日、ギリシャについて触れたが、ルービニ教授はスペインに対して相当な悲観的な見方をしている。
スペインもまた昨年12月のS&Pにより格付けが「ネガティブ」に引き下げられ、ギリシャと共にデフォルト懸念が高まっている。
スペインが特徴的なのは、住宅供給過剰による住宅バブル崩壊が過去60年間で最悪のリセッションに陥れたことだ。失業率はすでに19%に達しており、本年中に20%を越えると予測されている。
そして重大なことに、スペインの住宅バブルは国外投資によりつくられたものであり、EU圏の01~07年の新築住宅の29%をスペインが占めているにも関わらず、人口比ではEU人口の9%にしかすぎない。驚くべきことに、スペインの07年のGDPに占める不動産建設部門は約20%を占めていたのだ。
これが金融危機と共にバブルが弾け飛び、昨年7月時には150万件の売れ残りが発生したという。当のスペイン国民は高騰する賃料の物件に手が出ず、ほとんどが蚊帳の外のバブルであり、国外の資本によって買われていたことが明白となっている。国民が一番バカをみている状況なのだ。
つまり、スペインは投機、投資の対象として狙われ、"バブル"を煽られ、そして経済を破綻させられたというわけである。
無論、この投資した連中の中にEU圏の金融機関も多く含まれており、莫大な損失を抱えているところもあるだろう。
従って、スペインの危機は、離脱云々という前に不良債権の金融爆弾がユーロ圏に埋め込まれており、それが爆発する恐れがあるということなのだ。
政府レベルでの対外債務を抱えるギリシャの失策とは対照的に、スペインは民間レベルでのバブル投機により深刻なダメージを国内経済に与えられ、結果として政府の財政が悪化したというのが実情なのである。
このような観点からすると、ルービニ教授の「スペインが脅威」という発言は、実はECBに対する"口撃"とも受け取れる。つまり、「スペインを破滅に追い込んでいる"張本人"があなた方ではないか」と暗に批判を行っているのだ。
そして、まさにユーロ圏諸国を二極化させることが真の狙いであり、主権を次々と奪っていこうとする勝ち組連中の意図を、ルービニ教授は読みとったか(あるいは知らされたか)がゆえにかつてない悲観に落ち込んでいると思われるのである。
スペインの惨劇は、今、新興国でも起ころうとしていることでもある...。
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